2025年3月1日、阪神競馬場はファン待望のスタンドリフレッシュ工事を終え、グランドオープンを迎えました。これは、単に施設が綺麗になったというだけでなく、JRAが目指す「より快適で、誰もが一日中楽しめるレジャー施設」への大きな変革を示すものです。
特に「食」の体験は、今回の2025年アップデートにおける最大の柱の一つと言えます。これまでの競馬場にありがちだった「混雑していて食べる場所がない」「メニューが画一的」といったネガティブなイメージを根本から覆す、快適で多彩なグルメスペースが誕生しました。主な変更点として、従来のフードコートの快適性向上や、新しい食のエリア「グルメストリート」の誕生が挙げられます。
この変革により、熱心な競馬ファンがレースの合間に手早く食事を済ませたいというニーズに応えつつ、これまで競馬場にあまり馴染みのなかったカップルや家族連れが「食事を目的に訪れる」ことも可能になるなど、多様化する来場者の期待へ細やかに応えられる体制が整っています。
また、今回のリニューアルはグルメ環境だけに留まりません。大きな注目を集めているボーネルンド監修の屋内キッズパーク「あそび馬!」や、屋外の「キッズガーデン」といったファミリー向け施設も同時に大幅リニューアルされています。食事の選択肢が増えたことと、これらの家族向け施設が充実したことは密接に関連しています。つまり、「子供を安全に遊ばせながら、大人は快適に食事も楽しむ」という、これまでの競馬場では難しかった一日を通したレジャー体験が、2025年の阪神競馬場では現実のものとなりました。この後の見出しで、新しくなったグルメスポットを一つずつ詳しく解説していきます。
- リニューアルによるフードコートの変化と最新店舗
- キッチンカーやイベントグルメの楽しみ方
- 指定席や一般席での飲食・持ち込みルール
- キッズガーデンなど家族向け施設の詳細
阪神競馬場のグルメ完全ガイド
- 2025年阪神競馬場のグルメ最新情報
- 阪神競馬場のグルメ リニューアルの注目点
- 阪神競馬場リニューアルしたフードコートの場所
- 阪神競馬場のフードコートの店舗一覧
- 阪神競馬場のキッチンカー情報
- 阪神競馬場にコンビニはある?
2025年阪神競馬場のグルメ最新情報
- YUKINOSUKE
2025年3月1日、阪神競馬場はファンの皆様の期待を背負い、大規模なスタンドリフレッシュ工事を経てグランドオープンを迎えました。これは単なる施設の老朽化対策に留まらず、競馬場での「食」体験そのものを根本から見直す、劇的な進化を伴うものです。
これまでの競馬場グルメに対して、一部の方が持っていたかもしれない「手早く済ませる」「メニューが画一的」「食べる場所が少ない」といったイメージを一新する、明るく快適で、非常に多彩な選択肢を提供するグルメスペースが誕生しました。今回のリニューアルで重視されたのは、単に新しい店舗を入れることだけではありません。むしろ、食事をする「空間」そのものの快適性が格段に向上しています。
例えば、大きな変更点として「グルメストリート」の誕生が挙げられます。これは3F東テラスに設けられた新しいエリアで、季節やテーマに沿った特設店舗が出店し、訪れるたびに新しい味に出会えるイベント性を持たせています。
さらに、従来のフードコートの混雑を緩和し、快適性を高める「着席型フードコート」(2F東フードコート)も新設されました。これにより、パドックやレースの合間に手早く食事を済ませたいという従来のニーズに応えつつ、仲間や家族とテーブルを囲んでゆっくりと食事を楽しみたいという新しいニーズにも、しっかりと対応できる環境が整ったのです。
また、このグルメ環境の充実は、同時リニューアルされたファミリー向け施設と深く連携しています。ボーネルンドが監修した全天候型の屋内キッズパーク「あそび馬!」や、屋外の「キッズガーデン」も大幅に魅力がアップしました。子供たちが安全に遊べる環境と、大人が快適に食事や休憩を取れる環境が両立したことで、阪神競馬場は「家族で一日中過ごせるレジャー施設」としての側面が格段に強まったと言えるでしょう。この後のセクションで、生まれ変わった阪神競馬場のグルメスポットを、フロアごと、店舗ごとに詳しく解説していきます。
阪神競馬場のグルメ リニューアルの注目点
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今回のリニューアルにおけるグルメ面の注目点は数多くありますが、その中でも特に戦略的かつ大きな変更と言えるのが、「グルメストリート」と「着席型フードコート」という、性格の異なる2つの新しい食エリアの新設です。これは、競馬場での「食」体験を「イベント性」と「快適性」の両面から底上げする、象徴的な試みと言えるでしょう。
リニューアルの2大グルメスポット
- グルメストリート (3F東テラス): 期間限定の味が楽しめるイベント型エリア
- 着席型フードコート (2F東フードコート): 落ち着いて食事ができる快適エリア
まず、「グルメストリート」は、3F東テラスの屋外スペースに新設されたエリアです。ここは従来の常設店舗とは異なり、開催日や季節、GⅠレースなどのテーマに合わせて、出店内容が変わる「特設店舗」が並ぶのが最大の特徴です。具体的には、話題のキッチンカーであったり、地域物産展と連動したテント出店であったりが想定されます。このため、桜花賞の日には春らしいスイーツ、宝塚記念の日にはスタミナ系の肉料理、といった形でのイベント連動が大いに期待できます。開放的なテラス席も用意されており、レース観戦の合間に外の空気を吸いながら、その日限定の特別な味に出会える、まさに「競馬場グルメのトレンド発信地」となるでしょう。
ただ、屋外エリアであるため、天候によっては利用しにくい可能性がある点は注意が必要です。
そして、もう一つの大きな目玉が、2F東フードコートに新設された「着席型フードコート」です。従来の競馬場フードコートは、人気店で料理を購入できても、その後の席を確保するのが大変、という共通の課題を抱えていました。特にGⅠデーのお昼時などは、食べ物を持ったまま立ち往生してしまう、といった苦い経験を持つ方も少なくないはずです。今回のリニューアルでは、この課題に正面から向き合い、従来のフードコート(2F東)をよりオープンで快適な空間に改装し、購入したグルメを落ち着いて楽しめる「着席型」のエリアを明確に新設しました。これにより、食事の「快適性」が劇的に改善されたことは、競馬ファンにとって何より大きな改善点と言えるでしょう。家族連れやグループでも、安心して食事の時間を確保できるようになったのは、非常に大きな進歩です。
阪神競馬場リニューアルしたフードコートの場所
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今回のリニューアルに伴い、フードコートの配置も来場者の動線を深く考慮し、戦略的に整理されました。単に店舗を新しくしただけではなく、「どこで観戦するか」「どう過ごすか」という観戦スタイルに合わせて、利用者がエリアを選べるように再設計されています。
阪神競馬場のスタンドは、ご存知の通り非常に横に長く、「東ウイング(ゴール板・キッズエリア側)」と「西ウイング(パドック側)」に大きく分かれています。このため、ご自身のその日の主な観戦場所や、仁川駅直結の正門(西ウイング側)からの動線を意識して利用するフードコートを決めるのが、時間を無駄にせず効率的に楽しむコツです。
主なフードコートは、スタンドの1階と2階の、東・西ウイングにバランスよく配置されています。
| フロア | エリア名 | 場所(ウイング) | 特徴・アクセス |
|---|---|---|---|
| 2階 | 西フードコート | 西ウイング | パドック(西側)から最短距離。ラーメン、韓国料理、ホルモン焼など多彩。 |
| 2階 | 東フードコート | 東ウイング | リニューアルの目玉、着席型エリア。カフェやラーメン店が出店。 |
| 1階 | 東フードコート | 東ウイング | ゴール板・屋外観覧席に近い。名物カレー、丼もの、うどん、たこ焼きなど定番が充実。 |
これらの配置には、明確な意図が感じられます。
各フードコートの「性格」
2F西フードコートは、パドックを重視する「馬体派」ファンの拠点です。レースとレースの間に馬の状態をじっくり確認したいファンにとって、パドックから最短動線でアクセスできるのが最大のメリットと言えます。メニューもラーメンやホルモン焼など、短時間で満足感を得られるラインナップが揃っています。
1F東フードコートは、ゴール前の攻防や屋外の臨場感を最優先するファンのためのエリアです。ゴール板に最も近い屋外観覧席や、芝生エリア(キッズガーデン側)へのアクセスが抜群。そのため、宝塚カレー、うどん、たこ焼き、焼きそばなど、テイクアウトして屋外で楽しむのにも適した「これぞ競馬場グルメ」という王道メニューが集結しています。前述の屋内キッズパーク「あそび馬!」もこの1F東ウイングにあるため、家族連れにとっても利用しやすいエリアです。
2F東フードコートは、快適性を重視する層に向けたリニューアルの象徴です。前述の通り、新設された「着席型」スペースが最大の魅力。パドックやゴール前から少し離れる位置にはなりますが、その分、レース間の喧騒から少し離れて落ち着いて食事をしたいグループやカップルに最適です。カフェも併設されているため、午後のひとときの休憩場所としても重宝するでしょう。
観戦スタイル別 おすすめ動線
- パドック重視の方 → 2F西フードコート (パドック至近)
- ゴール前・屋外観戦がメインの方 → 1F東フードコート (屋外観覧席・芝生エリア至近)
- 席でゆっくり食事をしたい方 → 2F東フードコート (新設の着席型エリア)
- お子様連れ(あそび馬!利用)の方 → 1F東フードコート (キッズパーク至近)
ご自身の当日のプランに合わせて、利用するフードコートを選んでみてください。
阪神競馬場のフードコートの店舗一覧
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リニューアルされた阪神競馬場のフードコートには、昔ながらの競馬場グルメの定番から、注目の専門店まで、実に多種多様な店舗が軒を連ねています。「今日は何を食べようか」と迷う時間も、競馬場での大きな楽しみの一つになりました。ここでは、前述した3つの主要フードコートエリアごとに、主な常設店舗のラインナップと、その魅力をご紹介します。
各店舗の「★おすすめ商品」は、その店の看板メニューであることが多いので、迷った時の参考になさってください。また、「PW」マークが付いている店舗は、パークウインズ時も営業しているお店です。
「パークウインズ(PW)営業」とは?
これは、阪神競馬場でレースが開催されていない日(主に土日)に、東京・京都・中山競馬場など、他のJRA競馬場で行われているレースの馬券(勝馬投票券)を場外発売している営業形態のことです。「PW」マークのある店舗は、GⅠデーのような混雑日以外でも利用できるため、普段の競馬観戦でも重宝します。
2F西フードコート (がっつり系・おつまみ系が充実)
前述の通り、パドックに最も近いこのエリアは、レースとレースの合間に素早くエネルギー補給をしたい方や、ビール片手におつまみを楽しみたい方に最適なラインナップが揃っています。
- ふうりん (ラーメン): あっさりとした味わいのラーメンは、レース間の短い時間でも食べやすいと人気です。セットで提供される唐揚げは、ビールとの相性も抜群です。
- 韓激 (韓国料理): 競馬場で本格的なサムギョプサルが食べられるとあって、スタミナをつけたいファンに支持されています。
- 点ちゃん (お好み焼き): オーダーしてから焼き上げる、できたて熱々のお好み焼きやたこ焼きは、観戦のお供として欠かせない定番メニューです。
- カレーショップ森久 (カレー): ちょっぴり辛めがクセになる、スパイシーなカレーが特徴。1Fの「宝塚カレー」とはまた違った個性があり、「今日は勝つ!」とカツカレーを注文して縁起を担ぐファンも多く見られます。
- ホルモン人 (ホルモン焼): 香ばしい匂いが食欲をそそるホルモン焼きは、ビールが止まらなくなる名物おつまみとして、お酒を飲むファンから絶大な人気を誇ります。
2F東フードコート (新設の着席エリア)
リニューアルの目玉である「着席型」エリアを備えたフードコートです。快適性を重視し、落ち着いて食事や休憩をしたい方におすすめです。
- Paddock Side Cafe (カフェ): 淹れたての本格的なコーヒーや、美味しい焼き立てパンで一息つける貴重なスポット。競馬場の喧騒から少し離れて休憩したい時に最適です。もちろんビールも提供されています。
- 宮っ子ラーメン EXPRESS (ラーメン): 創業30余年を誇る「西宮のソウルフード」として地元で愛される「宮っ子ラーメン」の姉妹店です。濃厚ながらも後味の良い、絶品の豚骨スープが自慢です。
1F東フードコート (定番・名物が集結)
ゴール板や屋外観覧席に最も近い、まさに競馬場グルメの「激戦区」です。名物から定番、テイクアウトグルメまで、あらゆるニーズに応える店舗が集結しています。
- 宝塚カレー (カレー): 「阪神競馬場の名物」と言えば、まずこのカレーを思い浮かべるファンも多い伝統の味。じっくり煮込まれたビーフカレーは、訪れたら一度は食べておきたい逸品です。
- かつDay (かつ丼): 「カツ食べて今日も勝つで~!」という、分かりやすい縁起担ぎの店名が人気のかつ丼店。
- 𠮷野家 (牛丼): お馴染みの「早い、うまい」を提供する安心・安定の𠮷野家です。競馬場内では珍しく「大盛り」サイズが基本となっているのが、ファンの心を掴んでいます。
- はいからや (焼きそば・ソフトクリーム): ソースの香りが食欲をそそる屋台の定番「焼きそば」と、食後のデザートに最適な「ソフトクリーム」は、競馬場のおやつとして不動の地位を築いています。
- 屋台村阿わた (たこ焼き): 関西の競馬場グルメに欠かせないたこ焼き。定番のソースだけでなく、しょうゆやポン酢など、お好みの味付けを選べるのが嬉しいポイントです。
- うまか洋麺店 (パスタ): 競馬場グルメとしては少し珍しい、もっちもちの生パスタが楽しめるお店。カルボナーラなどが人気で、女性やカップルからの支持も厚いです。
- KASUYA (うどん): 大阪名物「かすうどん」の専門店。牛のホルモン(あぶらかす)をじっくり揚げた「かす」がスープに深いコクと旨味を加えており、一度食べたらクセになる味わいです。
- 築地銀だこハイボール酒場 (たこ焼き): 「外はパリッと、中はトロッと」でお馴染みの有名チェーン「銀だこ」が、ハイボール酒場として出店。アツアツのたこ焼きと角ハイボールのセットは、最高の組み合わせです。
この他にも、指定席フロア(6Fなど)にある「ASCOT」や「Two days」といった軽食・売店では、手軽に食べられるカツサンドやお弁当、各種おつまみやドリンクが充実しており、フードコートまで降りずに食事を済ませたい場合にも便利です。ご自身の観戦スタイルに合わせて、最適なグルメを選んでみてください。
阪神競馬場のキッチンカー情報
- YUKINOSUKE
リニューアルされた阪神競馬場のグルメ体験は、常設のフードコートや売店だけではありません。もう一つの大きな楽しみが、「キッチンカー」によるイベント型のグルメ展開です。これらは、常設店舗とは異なり、「その日限り」の特別な味に出会える、まさにイベントの主役とも言える存在です。
常設店舗がカレーやラーメン、うどんといった「定番の強さ」を提供するのに対し、キッチンカーは機動力を活かした多彩なメニューで応戦します。例えば、本格的なケバブサンド、焼きたてのクレープ、専門店のからあげ、ご当地B級グルメ(例:佐世保バーガーや富士宮やきそばなど)といった、トレンド感のあるメニューや専門性の高い一品を楽しめるのが最大の魅力です。
出店タイミングと場所
キッチンカーが最も多く集まるのは、やはり桜花賞(GⅠ)や宝塚記念(GⅠ)、大阪杯(GⅠ)といった、数万人が来場するビッグレースの開催日です。過去にも「春のキッチンカーフェスタ」(関西移動販売車組合などによる)といった大規模なイベントが開催され、場内を大いに盛り上げてきました。
主な出店場所は、来場者の目につきやすい正門付近のイベントスペースや、今回のリニューアルで新設された「グルメストリート」(3F東テラス)周辺が中心となります。特に「グルメストリート」は、前述の通り「期間限定の特設店舗」が出店するエリアとして設計されており、キッチンカーはその中核を担う存在として、今後も様々なテーマで出店することが予想されます。
【最重要】キッチンカーは「常設」ではありません
最も注意していただきたい点は、キッチンカーは常設の店舗ではないということです。「以前来ていたあのお店で食べたい」と思っても、その日に必ず出店しているとは限りません。
出店情報は開催日やイベントのテーマによって毎回異なります。お目当てのキッチンカーがある場合や、「今日は何が来てるかな?」と最新の情報を確実に知りたい場合は、来場前に必ずJRA公式サイトの「今週のイベント」ページや、阪神競馬場の公式X(旧Twitter)アカウントを確認することを強くおすすめします。直前に出店情報が告知されることも多いため、事前のチェックが必須です。
混雑と賢い利用法
GⅠデーなどの混雑日において、キッチンカーエリアはフードコートと同様に、お昼時(特に11時半~13時頃)に大変混雑します。人気店では長い行列ができることも珍しくありません。
キッチンカーグルメを賢く楽しむコツ
もし食べたいメニューが決まっているなら、以下の2つの方法がおすすめです。
- 1. 早めに購入する: 混雑がピークに達する11時半より前に購入を済ませておく。
- 2. 時間をずらす: レース発走直前や直後など、多くのファンが馬場やパドックに集中している時間を狙う。
その日限りの特別な味との出会いも、新しい阪神競馬場の醍醐味です。ぜひイベント情報をチェックして、お気に入りの一品を見つけてみてください。
阪神競馬場にコンビニはある?
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競馬場で観戦していると、「レース資金が足りなくなってきたからATMでお金をおろしたい」「マークカード用の鉛筆が折れてしまった」「ちょっとしたお菓子や飲み物が欲しい」といった、不意のニーズが発生することがあります。
結論から申し上げますと、残念ながら阪神競馬場の場内(スタンド内および敷地内)には、セブン-イレブンやローソン、ファミリーマートといった、私たちが普段利用しているコンビニエンスストアは一切ありません。
この点が来場者にとって最も大きな影響を与えるのは、「ATM(現金自動預払機)が場内に存在しない」という事実です。JRAの公式サイトでも、競馬場内にATMは設置されていない旨が明確に案内されており、最寄りのコンビニエンスストア等の利用が推奨されています。(参照:JRA FAQ/お問い合わせ)
来場前の「現金準備」が必須
現在のJRAでは、馬券(勝馬投票券)の購入は基本的に現金、または後述するキャッシュレス投票カード「UMACA(ウマカ)」のみとなっています。PayPayやSuica、クレジットカードなどで直接馬券を購入することはできません。
このため、現金で馬券を購入する予定の方は、必ず来場前に最寄り駅である阪急「仁川」駅周辺のコンビニエンスストア等で、必要な現金を準備しておく必要があります。仁川駅の改札を出て競馬場に向かう途中には複数のコンビニがありますので、入場ゲートをくぐる前に立ち寄る習慣をつけると安心です。
ATM問題の代替策「UMACA(ウマカ)」
「現金で勝負したいが、ATMがないのは不安だ」という方には、JRAが推進するキャッシュレス投票カード「UMACA(ウマカ)」の利用が、事実上の最適な解決策となります。
UMACAは、場内の専用端末(入出金機)でクレジットカード(JCB, Visa, Mastercardなど一部)から直接チャージ(入金)が可能です。これを利用すれば、場内にATMが無くても、クレジットカードのキャッシング枠やショッピング枠(※カード会社による)を利用してレース資金を補充できます。登録は無料ですので、頻繁に来場される方は、この機会に導入を検討するのも良いでしょう。
それでは、「ATMはUMACAで解決するとして、お菓子や飲み物、軽食が欲しい」というコンビニ的なニーズはどうすればよいでしょうか。その答えは、場内に点在する「軽食・売店(キオスク)」が担っています。
前述したフードコートの専門店とは別に、スタンドの各階にはコンビニの代わりとなる売店が複数設置されています。これらの売店では、ドリンク、おつまみ、スナック菓子、アイスクリームはもちろん、競馬観戦の定番であるカツサンドやお弁当、競馬新聞、マークカード用鉛筆なども販売されていることが多く、コンビニの基本的な役割を十分に果たしてくれます。
主な売店としては、以下のような店舗があります。
- ASCOT (6F指定席フロア)
- Two days (5F指定席フロア)
- 高田売店 (3F)
- フォルテ (3F)
- 福三 (1F パドック横)
これらの売店は各フロアの便利な場所に配置されています。場内マップで最寄りの売店の場所をあらかじめ確認しておくと、観戦中もスムーズに行動できるでしょう。
阪神競馬場グルメと施設利用ルール
- 阪神競馬場への飲食の持ち込みは可能?
- 阪神競馬場の指定席での飲食について
- 阪神競馬場のイベント情報もチェック
- 阪神競馬場のキッズガーデンと周辺施設
- 阪神競馬場のグルメのまとめ
阪神競馬場への飲食の持ち込みは可能?
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結論から申し上げますと、阪神競馬場への飲食物の持ち込みは原則として「可能」です。JRAは、飲食物そのものの持ち込みを禁止してはいません。
このため、天気の良い日には、ご家庭で作られたお弁当やおにぎり、お気に入りのお菓子、水筒に入れたお茶などを持ち込むことができます。特に今回のリニューアルで「キッズガーデン」などの芝生エリアも快適に整備されましたので、レジャーシートを広げてピクニック気分で楽しむ家族連れの姿も多く見られます。
また、この「持ち込みOK」というルールは、競馬を一日中楽しむファンにとっても大きなメリットがあります。まず、飲み物代だけでも節約できる経済的なメリットがあります。さらに、GⅠデーのお昼時など、フードコートが最も混雑する時間帯を避けられるという時間的なメリットも非常に大きいと言えるでしょう。
ただし、持ち込みに関しては絶対に守らなければならない、非常に厳格なルールが存在します。これを知らずに来場すると、入場ゲートでトラブルになる可能性があるため、必ず事前に確認してください。
持ち込み禁止物(JRA全競馬場共通ルール)
JRAの公式ルールにより、「ビン類」および「缶類」は、安全上の理由から場内への持ち込みが固く禁止されています。
これは、万が一の投擲(とうてき)行為の防止や、割れたビン・潰れた缶による怪我を防ぐための、お客様の安全を守るための重要な措置です。このルールは非常に厳格に運用されています。
- 持ち込めないものの例: 缶ビール、缶チューハイ、缶ジュース、瓶入りのジュース、瓶入りの栄養ドリンク、瓶の日本酒やワインなど。
(参照:JRAからのお願い・ご注意)
入場ゲートでの手荷物検査と対策
入場ゲートでは、係員による手荷物検査(目視による中身の確認)が行われます。もし、カバンの中に缶ビールや瓶入りの飲料が見つかった場合、その場で「破棄する」か「入場を諦めて場外に持ち帰る」かの二択を迫られることになります。
「じゃあ、その場で水筒に移し替えればいい」と考えるかもしれませんが、入場ゲートに「移し替え用の紙コップ」などは一切用意されていません。ゲート前で慌てて飲み干したり、泣く泣く高価な缶ビールを捨てたりすることにならないよう、必ず以下の対策を行ってください。
ビン・缶飲料を持ち込む唯一の方法
どうしてもお気に入りのアルコールなどを持ち込みたい場合は、必ず家を出る前に、ペットボトルや水筒、紙パックなど、ビン・缶以外の容器に中身を移し替えてから持参してください。これさえ守れば、飲み物の中身(アルコール類を含む)自体が問題視されることはありません。
もちろん、前述の通り、場内のフードコートや売店でも生ビール、ハイボール、各種ソフトドリンクは豊富に販売されています。荷物を増やしたくない方や、準備が面倒な方は、「手ぶらで来場して、リニューアルされた場内グルメを存分に楽しむ」というのも、新しい阪神競馬場を満喫する賢い選択肢の一つです。
阪神競馬場の指定席での飲食について
- YUKINOSUKE
阪神競馬場の指定席は、今回のリニューアルによって「単にレースを見る席」から「快適な一日を過ごすための空間」へと劇的に進化しました。そのため、これらの指定席では基本的に飲食は自由です。場内のフードコートや売店で購入したグルメはもちろん、前述のルール(ビン・缶類の持ち込み禁止)を守った飲食物を持ち込んで、自席でゆっくりと味わいながらレース観戦を楽しめます。
リニューアル後の指定席は、観戦スタイルに合わせて非常に多様化しています。
- Sシート・Aシート・Bシート (4F・5Fなど): ゴール前の攻防が見やすい、ガラス張りの快適な屋内席が中心です。多くの場合、ドリンクホルダーや小さなテーブルが備わっており、飲食しやすい環境が整っています。
- シングルブース (4F東): プライバシーが守られた完全個室型で、専用モニターも完備されています。まさに自分だけの空間で、人目を気にせず食事やレースに集中できるのが最大の魅力です。
- プライベートシート (2F東): 半個室型でプライベート性を重視した席。専用モニター付きで、飲食しながらじっくりと予想を組み立てるのに最適です。
- グループソファ・グループルーム (3F・4F・6F): 仲間や家族と気兼ねなくグルメを広げ、会話を楽しみながら観戦できるのが醍醐味です。
このように、席の特性に合わせてグルメを楽しむことができますが、快適な空間を全員で共有する場として、一般席以上に重要ないくつかの「マナー」や「注意点」があります。
指定席での飲食マナー
快適な観戦環境を維持するため、以下の点にご配慮ください。
- 匂いの強いものの配慮 特にS/A/Bシートなどの屋内席や、個室型のシングルブース、プライベートシートは、空間が閉鎖的になりがちです。フードコートで購入したホルモン焼きやラーメンなど、匂いが非常に強いものを持ち込む際は、周囲の方への配慮が必要です。空いている時間帯に済ませるか、テラス席(3Fなど)を利用するなどの工夫が望まれます。
- 静粛性(音への配慮) 特に「シングルブース」や「プライベートシート」は、静かにレースや予想に集中したい方が多く利用します。お菓子の袋を開ける「ガサガサ」という音や、大きな咀嚼音など、音が出るものに対しても、周囲への気配りを忘れないようにしましょう。
- ゴミの処理 食べた後のゴミを自席や床に放置することは、マナー違反です。快適な空間を保つため、各フロアのエレベーターホール付近やトイレ付近に設置されているゴミ箱に、必ず分別して捨てるようにしてください。
指定席利用者のメリット「フロア専用売店」
指定席フロア(特に6Fや5F)には、その階の利用者専用、あるいは利用者がアクセスしやすい軽食売店(「ドリンクコーナー」や「ASCOT」など)が設置されている場合があります。これらの売店は、下の階のフードコートほど混雑しないことが多いため、「混雑を避けて手軽にドリンクやカツサンドを購入したい」という場合に非常に便利です。これも指定席利用者の特権の一つと言えるでしょう。
【最重要】指定席は「完全ネット予約制」です
リニューアル後の阪神競馬場の指定席は、JRA開催日すべてにおいて「指定席・入場券インターネット予約サイト」でのみ発売されます。競馬場窓口での当日発売は一切ありませんので、この点を絶対に間違えないようにしてください。
利用にはJRAのネット予約会員登録(無料・20歳以上)が必要です。特に桜花賞(GⅠ)や宝塚記念(GⅠ)といった人気の日(GⅠデー)は、ほぼ間違いなく「抽選販売」となります。レースの数週間前から申し込みが開始されるため、早めにJRAの公式サイトで発売スケジュールを確認し、計画的に申し込む必要があります。 (参照:JRA指定席・入場券ネット予約のご案内)
阪神競馬場のイベント情報もチェック
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阪神競馬場の大きな魅力は、メインレースのスリルだけではありません。一日中来場者を楽しませるために、「グルメ」と「体験」を軸にした多彩なイベントが開催されています。特にGⅠデーなどは、競馬場全体がお祭りのような雰囲気に包まれます。
グルメ関連イベント
グルメの楽しみは、常設のフードコートだけに留まりません。前述の通り、リニューアルの目玉である「グルメストリート」(3F東テラス)では、期間限定の特設店舗が出店します。さらに、正門付近のイベントスペースには「キッチンカー」が集結することも多く、これらが連動して「食のイベント」を盛り上げます。
例えば、GⅠレース開催日には、そのレースにちなんだ特別メニューが販売されることが期待されます。桜花賞(GⅠ)の時期には春らしい桜色のスイーツ、大阪杯(GⅠ)の日には大阪の名店とのコラボグルメなどが登場するかもしれません。また、優勝騎手のインタビューの際に使われるシャンパンファイトのレプリカボトルが展示されるなど、ファン心理をくすぐる催しも行われます。
これらのイベント情報は開催日によって全く異なるため、JRA公式サイトの「今週のイベント」ページや、阪神競馬場の公式SNS(Xなど)を来場前に必ずチェックすると、楽しみが倍増します。
馬とのふれあいイベント・新スポット
グルメ以外にも、阪神競馬場ならではの体験が豊富に用意されています。特にご家族連れには見逃せない内容です。
- ポニー展示 (セントウルガーデン展示馬房): 可愛らしいポニーやミニチュアホースを間近で見ることができます。
- こども乗馬(ポニー) (ポニーリンク): 3歳から12歳のお子様が対象の乗馬体験です。馬とふれあえる貴重な機会として、非常に人気があります。
ただし、これらの「馬とのふれあいイベント」には極めて重要な注意点があります。
【最重要】ふれあいイベントは「アプリでの事前予約」が必須
「こども乗馬」などの人気イベントは、安全管理と混雑緩和のため、「競馬場イベント参加アプリ」による事前予約(抽選または先着)が必須となっています。
現地での申し込み受付は一切行っていません。「行けば乗れるだろう」と考えて来場しても、参加することはできませんのでご注意ください。多くの場合、来場当日の朝一番(例:9時過ぎなど)にアプリ上で申し込みが開始され、人気のイベントはすぐに枠が埋まってしまいます。必ず事前にアプリをダウンロードし、当日の受付時間を把握しておいてください。
新ビュースポット「ROKKO VISTA」 (3F西スタンド)
今回のリニューアルで新設された施設の中で、グルメ以外にぜひ立ち寄っていただきたいのが、この「ROKKO VISTA(ロッコウ ヴィスタ)」です。
3F西スタンド(パドックの真上あたり)に設けられたこの多目的スペースは、その名の通り、六甲の美しい山並みを一望できる絶好のビュースポットです。しかし、単なる休憩所ではありません。時には過去の名馬の活躍を振り返る記念展示が開催されたり、各地の物産展が開かれたりするなど、様々なイベントスペースとしても活用されます。
パドックで馬の状態をじっくりと確認した後、階段を上がってこの「ROKKO VISTA」で一息つきながら景色を楽しみ、記念展示を見る、といった新しい楽しみ方が可能になりました。グルメを楽しんだ後の休憩場所としても最適です。
阪神競馬場 キッズガーデンと周辺施設
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今回の2025年リニューアルにおける最大の目玉の一つが、ファミリー向け施設の圧倒的な強化です。これにより、阪神競馬場は一部のファンが持っていたかもしれない「ギャンブルの場所」というイメージから、「家族全員で一日中楽しめる総合レジャー施設」へと大きく変貌を遂げました。
その中心となるのが、「屋外」のキッズガーデンと、「屋内」のあそび馬!という、役割の異なる2つの強力な遊び場です。大人がレースやグルメに夢中になっている間、子供たちが退屈せずに(むしろ子供たちが目的地として楽しめるほどの)環境が整備されました。
キッズガーデン(公園地区)
スタンドの東ウイング側(ゴール板の先)に広がる屋外の公園エリア(芝生エリア)も、今回のリニューアルで大幅に魅力がアップしました。子供たちが思い切り体を動かせる空間になっています。
- 大型遊具・アスレチック遊具: 従来の遊具が更新され、より安全で魅力的なものになりました。
- ふわふわドーム: お子様に大人気の、飛んだり跳ねたりして遊ぶ白い山の形をしたアトラクションです(対象年齢は3歳から小学生以下)。
- ミニ新幹線(N700A): N700Aモデルのミニ新幹線に乗車できます(主に土日実施)。競馬場内を走る列車は非日常感があり、人気を集めています。
- 全天候型イベントステージ: これが今回の大きな改善点です。屋根付きのステージが新設されたことにより、万が一の雨天でも、予定されていたキャラクターショーなどのイベントが中止になることなく開催可能になりました。
これらの屋外施設は、原則として開門から16時30分まで利用可能です。1F東フードコートから近いため、グルメをテイクアウトして、青空の下でピクニック気分で楽しむのにも最適なエリアです。
あそび馬!(東ウイング1階)
今回のリニューアルで最も注目されているファミリー施設が、ボーネルンドがプロデュースした全天候型の大型屋内遊具施設「あそび馬!」です。
最大の魅力は、その名の通り「全天候型」であること。雨が降っても、真夏の日差しが強くても、子供たちが屋内で全力で遊べる環境が整えられました。施設は1F東ウイング(1F東フードコートの近く)にあり、アクセスも抜群です。
ボーネルンド監修ならではの質の高い遊具が揃っており、目玉は全長35メートルにも及ぶ巨大な屋内アスレチックネット遊具です。その他にも、知育玩具が揃うエリアや、小さなお子様(生後6か月~)向けの幼児用スペースも充実しています。利用料は無料(別途競馬場への入場料は必要)で、対象年齢は生後6か月から12歳までとなっています。
さらに、グルメの観点から重要なのが、「キッズ飲食スペース」が施設に併設され、拡張された点です。これにより、1F東フードコートなどで購入したグルメをここに持ち込み、子供たちが遊ぶ様子を見守りながら、大人は休憩・食事をすることが可能になりました。
【最重要】「あそび馬!」の利用には「アプリでの事前予約」が必須
この「あそび馬!」は、無料とは思えないクオリティの高さから、非常に人気が集中します。そのため、安全確保の観点から、厳格な利用ルールが設けられています。
- 完全入れ替え制: 利用時間は1回40分と区切られており、定員(各時間30組)が定められています。
- 事前予約が必須: 利用には「競馬場イベント参加アプリ」からの事前申し込み(先着)が絶対に必要です。現地での申し込み受付は一切行っていません。
- 予約は争奪戦: この予約枠は、来場当日の朝一番(多くは9時過ぎ)にアプリで受付が開始されると、すぐに埋まってしまいます。
- 利用は1日1回限り: 1組(同一グループ)につき、当日の利用は1回限りとなります。
「競馬場に着いたら、まず『あそび馬!』の予約をアプリで確保する」――これが、リニューアル後の阪神競馬場でお子様連れが成功するための必須行動と言えるでしょう。このルールを知らずに来場すると、お子様が遊べないという事態になりかねないため、十分にご注意ください。
阪神競馬場 グルメのまとめ
- YUKINOSUKE
2025年にリニューアルされた阪神競馬場のグルメ情報と、快適に過ごすための施設利用術について、詳細に解説してきました。これまでの情報を知っていれば、新しい阪神競馬場を120%楽しめるはずです。最後に、この記事でご紹介した重要なポイントを、おさらいとしてリスト形式でまとめます。
- 2025年3月にリニューアルし「食」と「快適性」が大幅に進化した
- グルメの目玉は3F東テラスのイベント型エリア「グルメストリート」
- もう一つの目玉は2F東フードコートに新設された「着席型」エリア
- フードコートは観戦スタイル別に3エリア(1F東・2F東・2F西)に分かれる
- 1F東フードコートは「宝塚カレー」など屋外観戦向きの定番が充実
- 2F西フードコートは「ホルモン人」などパドック派に最適なおつまみ系が豊富
- GⅠデーなどは「グルメストリート」や正門前でキッチンカーも楽しめる
- 場内にコンビニエンスストア、特にATMは一切設置されていない
- 現金派は来場前に仁川駅周辺のコンビニで現金を準備することが必須
- ATM代わりとしてUMACAへのクレジットカードチャージが有効な解決策となる
- コンビニ代わりとして各階の「売店」が軽食やドリンクを販売している
- 飲食物の持ち込みは原則として自由で節約や混雑回避に有効
- ただし安全のため「ビン・缶類」の持ち込みは固く禁止されている
- 指定席での飲食は自由だが匂いや音など周囲へのマナー配慮は必要
- 指定席はGⅠデーなど人気日は抽選となり「完全ネット予約制」である
- 家族連れは屋外「キッズガーデン」と屋内「あそび馬!」が二大拠点
- 「あそび馬!」の利用は無料だが「イベント参加アプリ」での当日朝の事前予約(先着)が必須












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