こんにちは。YUKINOSUKEです。
「今日は午前中で3万円勝っていたのに、終わってみればマイナス5万円だった……」
競馬を愛する人なら、誰もが一度はこんな苦い経験をしたことがあるのではないでしょうか。実はこれ、あなたの意志が弱いからではありません。競馬というギャンブルの構造と、人間の脳に組み込まれた心理的メカニズムが、巧みに私たちを「勝ち逃げ」から遠ざけているからなのです。
- YUKINOSUKE
私自身、過去には勝っている時にやめられず、幾度となく痛い目を見てきました。しかし、ある時から徹底した「勝ち逃げルール」と「資金管理」を取り入れたことで、年間収支をプラスに維持できるようになりました。勝つことよりも負けないこと、そして利益が出ているうちに市場から退場すること。これこそが、競馬で生き残る唯一の道です。
この記事では、私が実践している具体的な勝ち逃げの基準や、少額から資金を増やすための戦術、そしてメンタルをコントロールするためのツールや思考法について、余すところなくお伝えします。1000円から始められる設定など、無理なく続けられる方法で一緒にプラス収支を目指しましょう。
- 勝ち逃げを阻む心理的バイアスとその対策
- 具体的な金額設定や撤退ラインの決め方
- 複勝コロガシなど少額から増やせる戦術
- 資金管理をサポートする便利なツールや書籍
競馬の勝ち逃げルールと心理的要因
競馬において「勝つ」ことよりも難しいのが、実は「勝ち逃げ」することなんですよね。頭では分かっていても、なぜか身体が勝負を続行してしまう。ここでは、なぜ私たちが勝ち逃げできないのか、その心理的なメカニズムと、それを乗り越えるための基本的なルールについて、私の経験を交えて深掘りしていきます。
勝ち逃げのメリットとデメリット
まずは、勝ち逃げをすることのメリットとデメリットを、感情論ではなく「数理的な視点」から整理しておきましょう。ここをあやふやにしたままでは、いざレースを目の前にした時に、興奮状態の脳に負けてしまいます。
残酷な現実ですが、競馬というゲームにおいて、私たちプレイヤーはスタートラインに立った時点で「負け」が確定している状態から始まります。これは、主催者であるJRAが設定した「控除率(テラ銭)」という構造的な壁が存在するからです。
券種によって異なりますが、私たちが投じたお金の約20%~30%は手数料として即座に引かれ、残りの70%~80%を的中者同士で奪い合う仕組みになっています。例えば、単勝の払戻率は80%、WIN5なら70%です。(出典:JRA日本中央競馬会『勝馬投票法ごとの払戻率』)
つまり、サイコロを振り続ければ目の出る確率が1/6に近づく「大数の法則」と同じように、競馬も参加すればするほど、資金は理論上の回収率(約75%)へと収束していきます。長く戦えば戦うほど、資金は確実に減っていくのです。これが競馬の正体である「マイナスサムゲーム」です。
この強力な重力圏から脱出する唯一の論理的な解が「勝ち逃げ」です。
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一時的に運や実力が噛み合って収支がプラスになった瞬間、それは統計的な「ゆらぎ(Variance)」によって、あなたの資金が平均値よりも上に跳ねているボーナスタイムです。この瞬間に市場から退場し、試行回数をストップさせることこそが、数学的に勝利を確定させる唯一の手段なのです。
では、具体的にどのようなメリットとデメリットがあるのか、比較表で見てみましょう。
| 項目 | メリット(勝ち逃げした場合) | デメリット(勝ち逃げした場合) |
|---|---|---|
| 収支面 |
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| 精神面 |
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| 長期的影響 |
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この表を見て、「やっぱり機会損失(デメリット)が怖いな」と思った方もいるかもしれません。「あのまま買っていれば、もっと儲かったかもしれない」という後悔ですね。
しかし、よく考えてみてください。デメリットとして挙げたこの「機会損失」は、あくまで結果論でしかありません。買っていた場合、外れて利益を減らしていた可能性も同等か、控除率を考えればそれ以上に高い確率で存在するわけです。
多くの人は「買わなかった後悔(利益を取り逃がした悔しさ)」ばかりを気にしますが、投資家として恐れるべきなのは「買って負けた後悔(元本を失う痛み)」です。
YUKINOSUKEの視点
「買わなければお金は減らない」。当たり前のことですが、これが最強の防御です。
勝ち逃げとは、単に逃げることではなく、見えないリスクを遮断し、大切な資産を守り抜くための「高度なリスク管理術(マネーマネジメント)」なのです。
「もっと稼げたかもしれない」という悪魔の囁きを無視し、「今日は市場からお金を引っこ抜いてやったぞ」と勝ち誇る。このマインドセットへの転換こそが、勝ち組への入り口だと私は確信しています。
勝ち逃げできない心理とプロスペクト理論
「目標金額のプラス5万円に達したのに、なぜかメインレースで勝負して減らしてしまった」「負けを取り返そうとして、さらに傷口を広げてしまった」。
これらは、あなたの意志が弱いから起きる現象ではありません。人間の脳に遺伝子レベルで組み込まれた「行動経済学的なバグ(認知バイアス)」が原因です。
私たちは、不確実な状況下(ギャンブル)において、合理的な判断よりも感情的な判断を優先するようにプログラムされています。このメカニズムを理解しないまま競馬に挑むのは、目隠しをして高速道路を歩くようなものです。ここでは、勝ち逃げを阻む3つの主要な心理的要因について、学術的な視点から徹底的に解説します。
1. プロスペクト理論:損失は利益の2倍痛い
ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンらが提唱した「プロスペクト理論」は、競馬ファンの心理を最も的確に説明する理論です。この理論の核となるのは、人間が感じる「価値」は金額に比例しないという点です。
【損失回避性(Loss Aversion)の法則】
- 人間は、利益を得る喜びよりも、損失を被る苦痛の方を約2倍〜2.5倍も強く感じる。
- 例:1万円勝った時の「嬉しい」という感情レベルが「+10」だとしたら、1万円負けた時の「悔しい」という感情レベルは「-25」に相当する。
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この「損失回避性」が、競馬においてどのように作用するかを見てみましょう。
- 負けている局面(損失領域):
「この強烈な不快感(負け)を何としてでも消し去りたい」という緊急警報が脳内で鳴り響きます。その結果、普段なら絶対に手を出さないような大穴狙いや、資金配分を無視した高額ベット(倍プッシュ)といった「リスク愛好的な行動」をとり、破滅的な損失を招きます。 - 勝っている局面(利得領域):
逆に、少しでも利益が出ると「この利益を失いたくない」という心理が働き、本来なら期待値の高い勝負どころでも賭け金を下げたり、見送ったりする「リスク回避的な行動」をとります。これにより、利益を最大化するチャンスを自ら放棄してしまいます。
2. ハウスマネー効果:あぶく銭の罠
勝っている時に勝ち逃げできないもう一つの大きな要因が、行動経済学者のリチャード・セイラーらが提唱した「ハウスマネー効果(House Money Effect)」です。
これは、ギャンブルや投資で得た利益を、自分が汗水垂らして稼いだ給与などの「本来の資産」とは別枠の「カジノのお金(あぶく銭)」として脳内で分類(メンタルアカウンティング)してしまう心理現象です。
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ハウスマネー効果の恐怖
「どうせ勝った金だから、なくなっても懐は痛まない」
この思考が無意識に働くと、人は極端にリスクに対して鈍感になります。午前中に勝った利益を午後のレースで全額溶かしてしまうのは、あなたの金銭感覚が麻痺しているのではなく、脳がそのお金の価値を「低く見積もっている」からです。
(出典:Richard H. Thaler and Eric J. Johnson ‘Gambling with the House Money and Trying to Break Even’)
3. サガワの最終曲線:終わり方の感情が全てを決める
そして最後に紹介するのが、競馬特有のメンタルを説明する際に用いられる概念「サガワの最終曲線」です。これは心理学の「ピーク・エンドの法則(経験の記憶は、ピーク時と終了時の感情で決まる)」を応用したものです。
人間は、その日のトータルの収支額(客観的事実)よりも、「収支の推移グラフが最後にどう動いたか」(主観的感情)を重視する傾向があります。
| パターン | 状況 | 心理的影響と次回の行動 |
|---|---|---|
| A:右肩下がりの終了 | 最大+5万円までいったが、後半減らして最終的に+1万円で終了。 | 数字上は勝っているのに、「4万円損をした」という強烈な敗北感が残る。この不快感を消すために、帰りの電車で地方競馬やナイターに手を出したり、翌週に無理な勝負をしてしまう。 |
| B:右肩上がりの終了 | 最大-5万円だったが、最終レースで的中し、-1万円まで戻して終了。 | 数字上は負けているのに、「最後に取り返した(俺には修正能力がある)」という謎の達成感と安堵感で終わる。反省がおろそかになり、同じような無謀な投資を繰り返す。 |
勝ち逃げを阻む正体は、この「右肩下がりの終了」に対する生理的な拒絶反応です。しかし、プロの投資家は知っています。「右肩下がりでも、プラスなら完全勝利である」と。
これらの心理バイアスを完全に消すことはできません。しかし、「今、自分はハウスマネー効果で気が大きくなっているな」「ピークから減ったけど、プラスで終わることに価値があるんだ」とメタ認知(客観視)することは可能です。この「気づき」こそが、あなたの資金を守る最強の防具となるのです。
失敗談に学ぶ最適なやめどきの判断
恥を忍んで、私の過去の典型的な「勝ち逃げ失敗談」をより詳細にお話ししましょう。これは、まだ私が資金管理の重要性を理解しておらず、ただのギャンブル好きだった頃の、ある晴れたG1開催日の出来事です。
【実録】YUKINOSUKEの敗北プロセス
- 10:00(開始):軍資金3万円でスタート。
- 13:00(絶頂):平場レースが面白いように的中。手元の資金は10万円に(+7万円)。
- 13:30(慢心):「今日は神が憑いている」「今の俺ならメインも絶対に見える」という全能感(万能感)に支配される。焼肉のことしか考えていない。
- 14:30(亀裂):少し気が大きくなり、レートを上げて勝負するも連敗。資金が8万円に減る。
- 15:00(焦燥):「せっかくの7万円勝ちが5万円勝ちに減ってしまった」という損失感が芽生える。客観的にはまだ5万円も勝っているのに、脳内の基準(参照点)が「ピーク時の10万円」に書き換わっているため、2万円負けた気分になる。
- 15:35(崩壊):「ピークの10万円に戻したい」という欲求だけで、メインレースに強引な穴狙いで挑み、ハズレ。残り3万円(プラマイゼロ)。
- 16:25(消滅):「せめて数百円でもプラスにして終わりたい」と最終レースに全額投入し、散る。
いかがでしょうか。「あるある」と苦笑いされた方も多いかもしれません。この失敗の本質は、運が悪かったことではありません。「ピーク時の金額」を自分の実力だと勘違いし、そこに戻そうとして(ブレーク・イーブン効果)、リスク許容度がバグってしまったことにあります。
この苦い経験から、私は「感情」や「時間」でやめどきを決めることを完全に放棄しました。代わりに導入したのが、以下の「鉄の撤退ルール」です。
YUKINOSUKE流・3つの強制終了トリガー
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以下のいずれか一つでも条件を満たしたら、その瞬間にPCを閉じ、IPATからログアウトします。
- 利益目標達成時(Take Profit)
事前に「軍資金の30%増(例:3万円なら+9000円)」と決めたら、達成した瞬間に即終了します。たとえ午前10時半であっても、その日の競馬はそこで「勝ち」として確定させます。 - 選定レース終了時(Event Close)
前日予想で「自信があるのは東京9Rと11Rだけ」と決めたなら、その2レースが終わった時点で終了します。間の10Rや最終12Rには絶対に参加しません。 - 「取り返したい」という感情の検知(Circuit Breaker)
これが最も重要です。「負けを取り戻そう」「ピークまで戻したい」という思考が頭をよぎったら、それは脳が冷静さを失っている危険信号(アラート)です。この感情が出た時点で、強制的に撤退します。
特に多くの人が誤解しているのが、「競馬はメインレースや最終レースまでやるもの」という固定観念です。しかし、投資として捉えるならば、利益が出た時点で市場から立ち去るのが正解です。
実際、行動経済学の研究においても、人間は利益を得ている状態(ハウスマネー効果)や、損失を取り戻そうとする状態(ブレーク・イーブン効果)において、リスクを過剰に取る傾向があることが示されています。
この論文でも指摘されている通り、私たちは勝ち分を「あぶく銭」と捉えて大事に扱わなくなったり、損失を帳消しにするために無謀な賭けに出たりするようにプログラムされているのです。
「9レースで勝ち逃げして、メインレースは高みの見物(エア馬券)を決め込む」
これこそが、競馬ファンの特権であり、最も賢い大人の遊び方ではないでしょうか。お金を賭けずに予想だけして、当たったら「やっぱりね」と笑い、外れたら「買わなくてよかった」と安堵する。この余裕を持てるようになると、競馬はもっと楽しく、そして財布に優しい趣味に変わりますよ。
回収率を高める資金管理の鉄則
勝ち逃げを成功させるためには、その土台となる「資金管理」が絶対に欠かせません。しかし、多くの競馬ファン、特に初心者の方が陥りやすい最大の罠が、「的中率(当てること)」を最優先にしてしまうことです。
「今日はたくさん当たったから楽しかった」
「メインレースを外したから悔しい」
もしあなたがこのような感想を持っているなら、少し危険信号かもしれません。なぜなら、競馬は「当てっこゲーム」ではなく、最終的にお金を増やす「資産運用ゲーム」だからです。ここでは、私が徹底している資金管理の鉄則と、勝てる投資家になるための思考法(期待値)について、かなり踏み込んで解説します。
1. 敵を知る:控除率(テラ銭)という見えない壁
まず、私たちが戦っているフィールドの厳しさを直視しましょう。競馬には、主催者であるJRAが設定した「控除率」という手数料が存在します。私たちが馬券を買った瞬間、その賭け金の一部は即座に差し引かれ、残ったお金を的中者同士で奪い合います。
具体的な払戻率(還元率)は券種によって異なりますが、以下の通り定められています。
| 券種 | 払戻率(還元率) | 控除率(手数料) |
|---|---|---|
| 単勝・複勝 | 80.00% | 20.00% |
| 枠連・馬連・ワイド | 77.50% | 22.50% |
| 馬単・3連複 | 75.00% | 25.00% |
| 3連単 | 72.50% | 27.50% |
例えば、3連単を1万円分買った瞬間、統計的にはその価値が7,250円に目減りしていることになります。この「マイナス20%〜27.5%」という強烈なハンデを背負いながら、それでもなおプラス収支(回収率100%超)を目指さなければならないのです。
だからこそ、適当に買っていては絶対に勝てません。「なんとなく」の馬券を1枚でも減らし、勝てる根拠のある馬券だけに資金を集中させる。これが資金管理の第一歩です。
2. 的中率の呪縛から、回収率の自由へ
「1番人気の馬」を買い続ければ、的中率は確実に上がります。しかし、みんなが買っている馬はオッズが低いため、一度の不的中でそれまでの利益が吹き飛びます。これが「コツコツドカン(小さく勝って大きく負ける)」の典型です。
勝ち逃げできる体質になるためには、以下のマインドセットの転換が必要です。
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投資家脳への切り替え
- × ギャンブラーの思考:「どの馬が勝つか?」を当てることに必死になる。→ 的中率重視
- ◎ 投資家の思考:「どの馬がオッズ以上に儲かるか?」を探すことに注力する。→ 回収率重視
極端な話、的中率が10%(10回に1回しか当たらない)でも、回収率が120%あれば、あなたは優秀な勝者です。逆に、的中率が80%あっても回収率が90%なら、やればやるほど破産に近づく敗者です。目先の的中ランプに惑わされず、長期的なお財布の中身(回収率)だけを見てください。
3. 勝利の鍵は「期待値」の理解にあり
では、どうやって回収率を上げるのか。その答えが「期待値(Expected Value)」という概念です。期待値とは、「その賭けを繰り返した場合、平均してどれくらい戻ってくるか」という指標のことです。
少し分かりにくいので、コイン投げで例えてみましょう。
コイン投げの例え話
表が出る確率が50%のコインがあります。
- ケースA:表が出たら掛け金が1.8倍になる。
→ 期待値は 50% × 1.8 = 90(マイナス)。
このゲームに参加し続けると、お金は減っていきます。 - ケースB:表が出たら掛け金が2.5倍になる。
→ 期待値は 50% × 2.5 = 125(プラス)。
このゲームは、やればやるほどお金が増えます。
競馬もこれと全く同じです。「この馬が勝つ確率は50%くらいあるな」と分析した時、オッズが「1.8倍」なら買ってはいけません(見送り)。しかし、世間の評価が低くオッズが「2.5倍」ついているなら、迷わず買いです。
この「世間の評価(オッズ)と、本当の実力とのズレ」を見つけることこそが、競馬予想の本質であり、私たちが唯一勝てるポイントなのです。
「期待値の高い馬が見つかるまでは、ひたすら待つ」。これを徹底できるかどうかが、資金を守る最大の防御策となります。無理に全レースに参加する必要はありません。私たちは「美味しいレースだけをつまみ食いする権利」を持っているのですから。
4. 資金を溶かす悪魔「トリガミ」を回避せよ
最後に、資金効率を著しく下げる「トリガミ(ガミる)」について触れておきます。トリガミとは、馬券は当たったのに、払戻金が購入総額を下回って損をすることです。
「外れるのが怖いから」といって、3連単のボックス買いや、馬連の多点買いをしてしまうと、この現象が頻発します。
トリガミの弊害
トリガミは単なる「損」ではありません。「的中した」という事実によって脳が報酬を感じてしまい、「自分は間違っていない」と錯覚させてしまう点が最も恐ろしいのです。実質的には負けているのに反省しないため、ジリジリと資金が削られていきます。
勝ち逃げを目指すなら、勇気を持って買い目を絞りましょう。「このオッズなら3点までしか買えない」「これ以上広げると期待値が下がるから、来たら諦める(消し)」という割り切りが必要です。
「外れ」は恥ではありません。最大の恥は「当たって損すること」です。この潔さを持つことが、あなたの資金管理能力を飛躍的に高めてくれるはずです。
より専門的なトリガミの解説については、こちらの記事競馬のトリガミとは?意味と防止策、買い方のコツを解説でさらに詳しく深掘りしています。トリガミに興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。
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1000円単位で決める金額設定
「資金管理が大事なのは分かるけど、毎レース期待値を計算して配分するのは面倒くさい……」
そんな方に私が最もおすすめしているのが、プロのポーカープレイヤーや投資家も実践している「ユニット制(単位管理)」という手法です。これは、金額そのものではなく「ユニット(単位)」で資金を管理する非常にシンプルかつ強力なシステムです。
ユニット制の具体的な導入ステップ
やり方は驚くほど簡単です。まずは自分の軍資金に合わせて、基本となる「1ユニットの金額」を設定します。初心者の方や、まだ年間収支が安定していない方は、計算しやすく精神的負担も少ない「1ユニット=1,000円」から始めることを強く推奨します。
YUKINOSUKE流・ユニット管理ルール
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- 基本レート:1ユニット = 1,000円
- 自信度B(通常):1ユニット(1,000円)
- 自信度A(勝負):2〜3ユニット(2,000円〜3,000円)
- 鉄の掟:どんなに自信があっても、1レースに5ユニット(5,000円)以上は絶対に賭けない。
このようにルール化することで、「前のレースで負けたから、次は倍額賭けて取り返そう」といった感情的なブレを物理的に防ぐことができます。レースごとの購入額を固定、あるいは自信度に基づいて機械的に決定することで、脳のリソースを「金額の悩み」ではなく「予想の質」に集中させることができるのです。
「倍プッシュ」の誘惑とマーチンゲールの罠
資金管理において最もやってはいけないのが、負けを取り返すために賭け金を倍々にしていく「マーチンゲール法」です。
「1,000円負けたから次は2,000円、外れたら4,000円、次は8,000円……いつか当たれば全部取り返せる」
この思考は理論上は正しいように見えますが、現実には「破滅への特急券」です。賭け金は指数関数的に増えていくため、わずか数連敗しただけでパンク(資金ショート)します。
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例えば1,000円スタートでも、5連敗すれば次回の賭け金は32,000円、総投資額は63,000円に達します。平均的な的中率の競馬において、5連敗は日常茶飯事です。
だからこそ、負けが込んでいる時ほど「フラットベット(定額投資)」を貫く必要があります。1ユニット単位で管理していれば、「今はマイナス3ユニットだ。次のレースで1ユニット取り返せば、傷は浅くなる」と冷静に状況を把握できます。
勝ち逃げと損切りのラインをユニットで設定する
撤退ラインも円単位ではなく、ユニット数で管理すると判断が早くなります。
| 判定 | 基準(1ユニット=1,000円の場合) | アクション |
|---|---|---|
| 勝ち逃げ(利確) | +5ユニット(+5,000円)達成 | 即座に投票アプリを閉じ、その日の勝ちを確定させる。 |
| 損切り(ロスカット) | -5ユニット(-5,000円)到達 | 「今日は流れが悪い」と認め、傷が深くなる前に撤退する。 |
この「±5ユニット」という基準は、あくまで目安ですが、初心者にはちょうど良いバランスです。まずはこのルールを徹底し、「感情を持たないベッティングマシーン」になりきってください。
もし、このルールを守って年間収支をプラスに維持できるようになったら、そこで初めて「1ユニット=2,000円」にレートアップしましょう。いきなり金額を上げるのではなく、実力に伴ってユニット単価を上げていく。これが、退場せずに競馬を長く楽しみながら勝つための王道ステップです。
競馬の勝ち逃げルールを実践する手法
ここからは、マインドセットだけでなく、より実践的な手法について解説します。ただ漫然と馬券を買うのではなく、戦略的に「勝ち逃げ」を狙うためのテクニックやツール、そして思考法を具体的に紹介していきましょう。
複勝コロガシを活用した具体的な戦術
少額資金から「勝ち逃げ」を成立させるために、私が最も推奨する戦術が「複勝コロガシ」です。これは古くからある手法ですが、資金管理とルールを徹底すれば、現代競馬においても最強のローリスク・ハイリターン戦術になり得ます。
複勝コロガシの本質は、「複利効果(雪だるま式)」を味方につけることです。通常の買い方(均等買い)が「足し算」で資金を増やすのに対し、コロガシは「掛け算」で増やします。ここでは、単なる運任せではない、戦略的なコロガシの技術を解説します。
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なぜ「複勝」なのか?
「単勝」や「ワイド」でもコロガシは可能ですが、勝ち逃げを目指すなら「複勝」一択です。理由は単純で、JRAの券種の中で最も的中率が高く(18頭立てでも約16%)、控除率が最も有利(約20%)だからです。
複勝の強み
3着以内に入れば当たりという条件は、不確定要素(出遅れ、不利、展開のアヤ)が多い競馬において、最強の保険となります。「勝てなくても、馬券にはなる」という安心感が、コロガシ継続の精神的支柱になります。
シミュレーション:均等買い vs コロガシ
論より証拠、数字で比較してみましょう。軍資金1,000円でスタートし、複勝オッズ1.4倍の馬を3回連続で的中させた場合の比較です。
| 回数 | 均等買い(毎回1,000円) | コロガシ(全額投資) | 差額 |
|---|---|---|---|
| 1回目 | 投資1,000円 → 回収1,400円 (利益+400円) |
投資1,000円 → 回収1,400円 (利益+400円) |
±0円 |
| 2回目 | 投資1,000円 → 回収1,400円 (利益+400円) |
投資1,400円 → 回収1,960円 (利益+560円) |
+160円 |
| 3回目 | 投資1,000円 → 回収1,400円 (利益+400円) |
投資1,960円 → 回収2,744円 (利益+784円) |
+384円 |
| 最終利益 | +1,200円 | +1,744円 | コロガシが約1.45倍有利 |
たった3回でこれだけの差がつきます。もしこれが5連勝、10連勝となれば、その差は天と地ほどに開きます。しかし、ここには大きな落とし穴があります。コロガシは「一度でも失敗すればゼロになる(死ぬ)」というデスゲームなのです。
成功のための3つの鉄壁ルール
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私が痛い目を見ながら構築した、複勝コロガシを成功させるための具体的なルールを共有します。
多くの人が失敗するのは、「もっと増やせる」という欲が出て4回目、5回目と続けてしまうからです。数学的に考えてみましょう。的中率80%の自信がある馬を選んだとしても、3連勝できる確率は約51%ですが、5連勝となると約32%まで低下します。
「3回成功したら、利益をプールして1回目(1,000円)に戻る」。このリセット癖をつけることが、資金をパンクさせない最大の防御策です。
全額コロガシは精神的プレッシャーが大きすぎます。そこで推奨するのが、2回目以降は「利益の1/3をポケットに入れ、残りの2/3を転がす」という手法です。
これにより、もし途中で外れても「手元に現金が残っている」状態を作れます。爆発力は落ちますが、勝ち逃げの成功率は劇的に向上します。
コロガシ対象に選んでいいのは、原則として「逃げ・先行馬」だけです。
後ろから行く馬(差し・追込)は、前が壁になったり、スローペースで届かなかったりと、馬の能力以外の「不運」で負けるリスクが高すぎます。自分のペースで走れる先行馬を選ぶことで、事故率を極限まで下げることができます。
避けるべきオッズゾーン
・1.0倍〜1.1倍:リスクに見合わない(元返しリスクもある)。
・2.0倍以上:複勝でこのオッズは「穴馬」の部類。コロガシには不安定すぎる。
狙い目は「1.3倍〜1.6倍」の、実力断然だが単勝1倍台ほど過剰人気していない馬です。
複勝コロガシは、ギャンブルではなく「わらしべ長者」のような資産運用だと捉えてください。1,000円が2,700円になった時点で、立派な勝利です。そこでスパッとやめて、美味しいランチを食べに行く。これこそが、最も賢いコロガシのゴール地点なのです。
ちなみに、複勝の必勝法については、こちらの記事競馬の複勝必勝法!儲からないは嘘?回収率を上げる投資術でも詳しく解説しています。「複勝の必勝法」に興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。
年間収支のプラス維持に必要な思考
「今日は勝った!」「今日は負けた…」
私たちはつい、その日1日の結果に一喜一憂してしまいがちです。しかし、声を大にして言わせてください。「勝ち逃げ」は、その日1日をプラスで終えるためだけの戦術ではありません。もっと長いスパン、すなわち「年間収支」をプラスにするための壮大なパズルのワンピースなのです。
プロの馬券師や、長期的に利益を出し続けている投資家の方々は、例外なく「年単位」でのプランを持っています。彼らは今日の負けを「必要経費」と捉え、明日の大勝のための布石と考えることができます。この視点の切り替えができるかどうかが、プラス収支維持の分水嶺となります。
不調期(ドローダウン)との付き合い方
競馬には必ず「波」があります。どんなに完璧な予想法を確立していたとしても、不運が重なったり、展開のアヤで外れ続けたりする時期は絶対に訪れます。投資の世界ではこれを「ドローダウン(資産の最大下落幅)」と呼びます。
多くの人は、このドローダウンの時期にパニックになり、取り返そうとしてレートを上げ、自滅していきます。しかし、年間プラスを維持する人は思考が全く逆です。
「今は波が悪い時期だ。だからこそ、傷を浅くして嵐が過ぎるのを待とう」
このように考えます。例えば、「今日はマイナス1000円で終わったけど、無理して取り返さずに撤退したおかげで傷が浅く済んだ」。これは敗北ではありません。立派な「防衛的勝利」です。大負け(退場)さえしなければ、次の「良い波」が来た時にいくらでも取り返すことができるからです。
| 思考タイプ | 負けている時の行動 | 年間の結果 |
|---|---|---|
| 一般的なギャンブラー | 熱くなり、掛け金を上げて一発逆転を狙う | 大敗の日が年に数回あり、トータルで大幅マイナス |
| 勝ち逃げできる投資家 | 「今日はダメな日」と割り切り、少額の損切りで撤退 | 大敗がなく、コツコツ積み上げた利益が残る |
ここからは、私が年間プラスを維持するために、心の底から大切にしている3つの思考法を具体的に解説します。
① 100%勝とうとしない(負けを受け入れる)
まず前提として、JRA(主催者)は約20%〜30%の控除率(テラ銭)を設定しています。つまり、私たちが馬券を買った瞬間、平均的には資産価値が約75%〜80%に目減りしている状態からスタートするわけです。
この強烈な「構造的不利」の中で、全戦全勝することは不可能です。神様でもない限り無理です。完璧主義な人ほど、一度の不的中でリズムを崩しますが、「3回に1回、大きく勝てればトータルでプラスになる」くらいの気楽さを持つことが重要です。
「負け」は失敗ではなく、ビジネスで言うところの「仕入れ値」や「経費」です。経費をゼロにすることはできませんが、コントロールすることはできます。無駄な経費(無謀な賭け)を削ぎ落とすことだけに集中しましょう。
② 「見(ケン)」を覚える:最強の防衛術
競馬において、私たち購入者が胴元(JRA)に対して持っている唯一にして最大の特権をご存知でしょうか?
それは、「参加するかしないかを、自分で決められる権利」です。
JRAは、雨の日でも風の日でも、全レースを開催し、オッズを提示しなければなりません。しかし、私たちは「自信がないレース」「オッズが美味しくないレース」をスルーすることができます。これを「見(ケン)」と言います。
「見(ケン)」すべきレースの例
- 新馬戦・未勝利戦:データが少なく、パドックや血統などの不確定要素が強すぎるため。
- オッズの歪みがないレース:圧倒的1番人気が順当に勝ちそうで、配当妙味が全くない場合。
- 自分のメンタルが整っていない時:「イライラしている」「焦っている」と感じる時は、どんな好カードでも見送るべき。
スナイパーのように、自分が勝てる確率の高い場面が来るまでじっと待つ。そして、チャンスが来た時だけ引き金を引く。これができるだけで、回収率は劇的に向上します。「待つこと」もまた、立派な投資行動なのです。
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③ 記録をつける:感覚からデータへ
「先月いくら勝った?」と聞かれて、即答できますか?
もし答えられないなら、年間プラスへの道のりはまだ遠いかもしれません。
人間の記憶は驚くほど曖昧で、都合よく書き換えられます。大勝ちした記憶は鮮明に残りますが、ちょこちょこ負けた記憶はすぐに消去されてしまうのです。
だからこそ、記録(レコーディング)が不可欠です。ただ収支をつけるだけでなく、以下のような「質的データ」も残すようにしましょう。
収支表にメモすべき項目
- 購入理由:なぜその馬を買ったのか(データ?パドック?新聞の印?)。
- 感情の状態:購入時、冷静だったか、焦っていたか。
- 反省点:「逃げ馬有利の馬場を見落としていた」「深追いしすぎた」など。
記録をつけることで、「自分は最終レースで負けやすい」「ダート戦の方が回収率が良い」といった自分の癖が見えてきます。このPDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)を回すことこそが、感覚だけで勝負するギャンブラーから、根拠を持って勝負する投資家へと進化するための唯一の手段です。
資金管理を助けるアプリやツール
「先週はたしかトントンくらいだったはず(実際はマイナス5000円)」
「あの時の大勝ちは鮮明に覚えているのに、ちょこちょこ負けたレースは記憶にない」
耳が痛い話かもしれませんが、人間の脳というのは、自分にとって都合の良いように記憶を改ざんする癖があります。これを「メモリーバイアス」なんて呼んだりしますが、競馬においてこのバイアスは致命的です。感覚だけで収支を把握しているつもりになっていると、気づかないうちに財布の中身が枯渇していくことになります。
勝ち逃げを成功させ、年間収支をプラスにするためには、客観的な「数字」と向き合うことが絶対に欠かせません。ここでは、私が実際に活用している文明の利器(アプリやシステム)を駆使した、鉄壁の資金管理術をご紹介します。
- YUKINOSUKE
1. 収支管理アプリで「傾向」を丸裸にする
今やスマートフォンがあれば、誰でも無料で優秀な「競馬収支アプリ」を使える時代です。App StoreやGoogle Playで「競馬収支」と検索すれば、たくさんのアプリが出てきます。どれを選んでも基本機能は大差ありませんが、重要なのは「ただ金額を記録するだけ」で終わらせないことです。
アプリを選ぶ際と、入力する際に意識すべきポイントは以下の3点です。
勝ち逃げ体質を作るアプリ活用術
- グラフ表示機能の活用:
数字の羅列ではなく、資産の推移を「線」で見る機能です。「右肩下がりになっている」「月初の負けを取り返そうとして月末に急降下している」といった自分の悪い癖が、視覚的に一発で分かります。 - 詳細なタグ付け分析:
ただ「勝ち/負け」だけでなく、「G1」「未勝利戦」「雨」「ルメール騎手」といったタグを付けて記録しましょう。後で見返すと、「自分は重賞レースでは勝てているが、平場の未勝利戦で利益を吐き出している」といった弱点が浮き彫りになります。苦手な条件を買わないようにするだけで、回収率は劇的に改善します。 - 感情メモ(ジャーナリング):
これが最も重要です。備考欄に「自信の勝負レース」「イライラして適当に買った」「暇つぶしの豆券」など、その時の感情を一言残してください。「負けの大半はイライラしている時に発生している」という事実に気づけば、メンタルコントロールの重要性が身に染みるはずです。
2. JRA公式の「利用限度額設定」で物理的にロックする
「アプリで管理しても、熱くなったら入金してしまう……」
そんな私のような意志の弱い方にこそ使っていただきたいのが、JRAの投票システム(即PATなど)に標準装備されている「利用者設定上限額」という機能です。
これは、自分で「1ヶ月(または1開催節)あたり〇万円までしか馬券を買えない」と上限を設定できる機能です。この機能の素晴らしい点は、一度設定した上限額を解除(または増額)しようとしても、すぐには反映されないという点にあります。
最強のストッパー機能
JRAの規定では、一度設定した上限額を解除または増額しようとしても、申請から「180日間」は変更が反映されません(減額は即時可能)。つまり、一度ロックをかけてしまえば、どんなに熱くなって「あと1万円だけ入金させてくれ!」と叫んでも、システムが半年間は絶対に受け付けてくれないのです。
これは強制的に勝ち逃げ(というより、負け額の限定)を実行する上で、最強の防衛策となります。詳細は必ずJRAの公式サイトで確認し、冷静な時に設定しておくことを強くおすすめします。
(出典:JRA日本中央競馬会『電話・インターネット投票の購入上限額の設定について』)
3. 「入金専用口座」を作り、生活費と分離する
アプリやシステムだけでなく、銀行口座の使い方も見直しましょう。給料が振り込まれる「生活用口座」と、JRAの即PATに紐づけている「投票用口座」が一緒になっていませんか? これが一緒だと、生活費まで使い込んでしまうリスクが常に付きまといます。
私は、競馬用の資金を入れる「競馬専用口座」を一つ用意し、そこには「今月使っていい上限額(例:3万円)」しか入れないようにしています。
- 即PATの残高がゼロになっても、追加入金できない状況を作る。
- 勝ち逃げして利益が出たら、その日のうちに即PATから銀行口座へ「出金指示」を出し、さらにそこから「貯蓄用口座」へ移動させる(資金の退避)。
このように、お金の流れに物理的な手間(ハードル)を設けることで、安易な追加投資や乱れ打ちを防ぐことができます。「面倒くさい」という感情を味方につけて、暴走を防ぐ仕組みを構築しましょう。
思考法を強化するおすすめの本
勝ち逃げを実践するには、小手先のテクニックだけでなく、投資家としての強固な「マインドセット(思考様式)」を鍛えることが不可欠です。どんなに優れたルールを作っても、それを実行するのは人間だからです。
私が影響を受け、勝ち逃げルールの確立に役立ったおすすめの本のジャンルと、そこから学ぶべきポイントを詳しく紹介します。読書は、あなたの脳を「ギャンブル脳」から「投資脳」へと書き換える最短のルートです。
1. 伝説の『馬券裁判』から学ぶ「期待値」の概念
まず読んでいただきたいのが、競馬で数億円の利益を上げ、外れ馬券が経費になるかを巡って国税局と裁判で争った「卍(まんじ)氏」の著書や関連書籍です(『馬券裁判』など)。
ここから学ぶべきは、「期待値(Expected Value)」への徹底したこだわりです。彼は「どの馬が勝つか」ではなく、「どの馬がオッズに対して過小評価されているか」だけを機械的に計算し続けました。「感情を排し、数値的根拠に基づいて淡々と購入する」という姿勢は、勝ち逃げを目指す私たちにとって究極のロールモデルとなります。
2. 行動経済学の名著『ファスト&スロー』
ノーベル賞学者ダニエル・カーネマンの『ファスト&スロー』などの行動経済学入門書は、競馬本ではありませんが、全ギャンブラー必読の書です。
- システム1(直感):「この馬が来そうだ!」という直感的な判断。速いが、バイアスにかかりやすい。
- システム2(熟考):「オッズと勝率を計算すると、期待値が低い」という論理的な判断。遅いが、正確。
競馬場やWINSでは、興奮によって「システム1」が暴走しがちです。なぜ自分が負けている時に穴馬を買いたくなるのか(プロスペクト理論)、なぜ最終レースで散財してしまうのか。これらのメカニズムを学術的に理解することで、「あ、今自分の脳がバグっているな」と客観視(メタ認知)できるようになります。敵を知るより、己の脳を知ることが最大の防御です。
3. トレード心理学のバイブル『ゾーン(ZONE)』
投資・トレード界隈で伝説と呼ばれるマーク・ダグラスの『ゾーン』も強くおすすめします。これは「相場の予測」ではなく「トレーダーの心理」に特化した本です。
この本が教えてくれるのは「確率的思考」です。「個々の勝ち負けはランダムだが、優位性のあるルールを繰り返せば、長期的には必ず利益が残る」という信念を持つこと。これが腹落ちすれば、一回の不的中にイライラしたり、勝ち逃げのタイミングで「もっと儲けたい」と欲張ることが、いかに無意味で危険なことかが分かります。
| ジャンル | 学ぶべきポイント | おすすめのアクション |
|---|---|---|
| 馬券術・データ分析 | 「期待値」「合成オッズ」の計算方法 | 感情論ではなく数学的なアプローチを学び、自分の予想ロジックに「数値的根拠」を持たせる。 |
| 行動経済学 | 「プロスペクト理論」「バイアス」の正体 | 「なぜ人はギャンブルで熱くなるのか」を知り、自分の衝動を第三者視点で観察する癖をつける。 |
| 投資・トレード心理 | 「損切り」「資金管理」「確率的思考」 | ギャンブラーではなく「トレーダー」としての冷徹な視点を養い、一喜一憂しないメンタルを作る。 |
本を読むことで、先人たちが何十年もかけて、時には破産しながら築き上げた「失敗の教訓」や「成功法則」を、わずか数時間、数千円でショートカットして学べるのは大きなメリットです。
競馬場に行く前に、まずは書店に行きましょう。知識という武器を持たずに戦場へ向かうのは、あまりにも無謀ですから。
競馬の勝ち逃げルールを定着させる
最後にまとめとなりますが、競馬の勝ち逃げルールを定着させるために最も必要なのは、知識でもツールでもなく、「習慣化」です。
最初は苦痛です。「まだ買いたい!」「メインレースを見たい!」という強烈な衝動との戦いになるでしょう。しかし、そこでグッとこらえてPCを閉じ、利益を確定させる。そして翌日、「昨日は勝ち逃げできたおかげで、今日のお昼ご飯が豪華になった」という成功体験を噛み締めてください。
この小さな成功体験を積み重ねることで、脳が「やめること=快感」「やめること=得」と学習してくれます。そうすれば、自然と勝ち逃げができる体質へと変わっていきます。
今回ご紹介した「1000円ルール」や「目標設定」は、あくまで一例です。大切なのは、あなたの性格や資金力に合った「自分だけのルール(My Rule)」を作り、それを絶対に破らないという強い意志を持つことです。
「馬券を買わない勇気」こそが、最強の必勝法かもしれません。この記事が、あなたの競馬ライフをより豊かで楽しいものにし、週末の収支報告が笑顔で埋め尽くされる手助けになれば、これほど嬉しいことはありません。
- YUKINOSUKE
最後までお読みいただき、ありがとうございました。















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