函館競馬場の指定席選び!おすすめや予約とキャンセル待ち攻略法

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こんにちは。YUKINOSUKEです。函館競馬場の指定席について、どの席が自分に合っているのか迷ってしまうことや、おすすめの座席の種類や料金の違いについて知りたいと思うことはありませんか。また、屋外にあるスマートシートの屋根の有無や雨に濡れるリスク、各座席のコンセントの設置状況なども事前に把握しておきたいポイントですよね。さらに、人気のチケットが売り切れの際のキャンセル待ちのタイミングや当日の購入方法に関する情報も気になるところです。今回は、私が実際にリサーチして得た知識をもとに、皆さんのそんな疑問を解消していきます。

  • 目的や予算に合わせた最適な指定席の選び方がわかる
  • 雨の日でも快適に過ごすための対策と注意点がわかる
  • チケットが売り切れでも諦めないキャンセル待ちのコツがわかる
  • 旅打ちをより充実させるグルメや持ち物情報がわかる
  1. 函館競馬場の指定席の種類と選び方
    1. おすすめの座席と料金を徹底比較
      1. コスパの概念が崩壊?屋内席(A・B)の圧倒的優位性
      2. 「パドックシート」に潜むコンセントの罠
      3. スマートシートは「屋根付き」という言葉を信じるな
    2. A指定席とB指定席の見え方や特徴
      1.  A指定席:ゴール前の興奮を独占する「特等席」
      2.  B指定席:レースの「仕掛け」が見える玄人好みの席
      3.  共通するメリット:天候リスクからの完全な解放
    3. パドックシートのコンセント設置状況
      1. 「S」がつくだけで環境が激変する
      2.  300円をケチると後悔する理由
    4. スマートシートの屋根と雨のリスク
      1. 「屋根がある」のに濡れる理由
      2.  傘さし厳禁!「レインポンチョ」は入場パスポート
      3.  プロが教える「雨の日の三種の神器」
    5.  観戦を快適にする便利な持ち物
      1. 1. モバイルバッテリー(現代競馬の命綱)
      2.  2. 「夏服+1枚」の防寒着(ウィンドブレーカー等)
      3.  3. 45L〜70Lの大きなゴミ袋(最強の防水・防汚ツール)
      4.  4. 折りたたみクッション(お尻の守護神)
      5.  5. 【注意】ビン・缶の持ち込みは禁止!飲み物の準備
      6.  旅行者向け:コインロッカーと手荷物預かり
  2. 函館競馬場の指定席を確保する予約方法
    1.  予約の抽選倍率と申し込み期間
      1.  第1関門:先行抽選(JRAカード会員限定)
      2.  第2関門:一般抽選(誰でも参加可能)
      3. 最終関門:残席先着発売(スピード勝負)
    2. 売り切れ時のキャンセル待ち攻略法
      1.  狙い目は「月曜日の17:00〜17:59」に集中する
      2.  なぜこの時間にキャンセルが殺到するのか?
      3.  具体的な実践テクニック
    3. 当日券の有無とネット購入の手順
      1.  「窓口」はもう存在しない?スマホ必須の現実
      2.  当日の「空席」を探す手順とタイミング
      3.  「席はいらないから中に入りたい」場合の入場券事情
      4.  まとめ:現地に着く前に勝負は決まっている
    4. 指定席エリア限定のグルメ情報
      1.  3階指定席エリアの住人だけが使える「隠れ家」
      2.  2階フードコートの名店を「テイクアウト」で攻略する
      3. 【旅打ちの極意】名物「ハセスト」持ち込みとビールの鉄則
    5. 函館競馬場の指定席で満喫する旅打ち
      1. 「日本最古」の歴史と海が見えるロケーション
      2.  指定席がもたらす「時間の自由」という最強の武器
      3.  勝っても負けても「湯の川温泉」が癒やしてくれる
    6.  函館競馬場の指定席に関するまとめ

函館競馬場の指定席の種類と選び方

函館競馬場には、屋内から快適に観戦できる席から、臨場感あふれる屋外席まで、さまざまな種類の指定席が用意されています。初めて行く方や久しぶりの方だと、正直どれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。実は、函館競馬場は「海が見える競馬場」として有名で、そのロケーションを活かした座席配置が特徴的なんです。ここでは、それぞれの座席の特徴やコストパフォーマンスを詳細に比較しながら、あなたの観戦スタイルに合ったベストな選択肢を一緒に探っていきましょう。

おすすめの座席と料金を徹底比較

函館競馬場の指定席選びにおいて、まず皆さんに知っておいていただきたい大前提があります。それは、「函館の6月・7月は、想像以上に天候が不安定である」という事実です。

北海道には梅雨がないと言われていますが、実はこの時期、函館を含む道南エリアは「蝦夷梅雨(えぞつゆ)」と呼ばれる特有の気候に見舞われます。ジメジメとした湿気や、海から吹き付ける冷たい風、そして横殴りの雨。これらを考慮すると、座席選びは単なる「見え方」の問題ではなく、「一日を快適に生き抜くための環境確保」という意味合いが強くなってきます。

ここでは、全座席種のスペックを詳細に比較し、それぞれのメリット・デメリットを包み隠さず解説します。まずは、以下の比較表で全体像を把握してください。

座席種別 料金(税込) 配置エリア 空調 コンセント 主な特徴とリスク
A指定席 1,500円 3F屋内 完備 あり 広め ゴール正面の特等席。
最強の快適環境。
B指定席 1,000円 3F屋内 完備 あり 標準 4コーナー側。
コスパ最強の屋内席。
パドックS 800円 屋内 完備 あり なし パドック最前列。
電源確保ができる穴場。
パドック 500円 屋内 完備 なし なし パドック後方。
ただの休憩所として割り切るならアリ。
スマートシート 200円〜 屋外 なし なし 簡易 コース間近だが、
屋根があっても濡れるリスク大。

【重要】入場料について
上記の指定席料金には、基本的に函館競馬場の入場料(通常100円)が含まれています。つまり、A指定席なら実質の座席代は1,400円。スマートシート(200円)に至っては、実質100円で椅子が確保できる計算になります。JRAの太っ腹な設定ですね。

コスパの概念が崩壊?屋内席(A・B)の圧倒的優位性

表を見て驚かれる方も多いのですが、函館競馬場の指定席は異常なほど安いです。例えば、東京競馬場のS指定席は3,000円以上しますし、他のローカル場でもメインの指定席は2,000円前後が相場です。

それが函館では、ゴール前の特等席であるA指定席がたったの1,500円。しかも冷暖房完備で、各席にコンセントがあり、ガラス張りの向こうには津軽海峡が見える…という、ホテルのラウンジのような環境です。「せっかくの旅行だから」と奮発する額でもないですよね。

もし予算を少しでも抑えたいなら、B指定席(1,000円)という選択肢もあります。A指定席との差は「ゴール板の目の前か、少し手前か」という位置の違いだけで、空調や電源といった快適装備は全く同じです。浮いた500円で生ビールを一杯飲めることを考えると、個人的にはB指定席のコストパフォーマンスが最も高いと感じています。

「パドックシート」に潜むコンセントの罠

屋内席にはもう一つ、「パドックシート」という種類があります。これはコースではなく、馬が周回するパドックを見下ろす位置にある席です。ここで絶対に気をつけてほしいのが、「S」がついているかいないかの違いです。

  • パドックシートS(800円):前方の席。コンセントあり。
  • パドックシート(500円):後方の席。コンセントなし。

この300円の差は、天と地ほどの開きがあります。パドックシートに座る場合、レース本番はモニターで見ることになるため、スマホやタブレットでの情報収集がメインになります。そんな時に充電ができないのは致命的です。「とりあえず座れればいいや」と500円の席を取って、あとで「充電がない!」と後悔する人を何人も見てきました。選ぶなら、迷わず「S」です。

スマートシートは「屋根付き」という言葉を信じるな

最後に、屋外のスマートシートについてです。200円からという破格の安さと、コースの蹄音が聞こえる臨場感は魅力的ですが、天候リスクについては覚悟が必要です。

JRAの公式サイトには「屋根あり」と書かれているエリアもありますが、函館の海風を甘く見てはいけません。風速5メートル以上の風が吹くと、屋根があっても雨は真横から吹き込んできます。特に1階席や、スタンドの両端(端のブロック)は、雨の日はほぼ確実に濡れると考えてください。

結論:誰にどの席がおすすめ?

  • 快適さ最優先の「王道派」:迷わずA指定席。1,500円で買えるファーストクラス体験です。
  • コスパと実利を取る「策士」B指定席。浮いたお金でグルメや馬券を楽しみましょう。
  • 馬体診断に命を懸ける「玄人」パドックシートS。電源確保もバッチリです。
  • 臨場感を楽しみたい「ワイルド派」スマートシート。ただし、必ずポンチョを持参し、濡れることもエンタメとして楽しめる心の余裕が必要です。

A指定席とB指定席の見え方や特徴

函館競馬場のスタンド3階に広がる屋内指定席エリアは、通称「オーシャンシート」と呼ばれています。その名の通り、ガラス張りのスタンドの向こうには津軽海峡の大パノラマが広がり、天気が良い日には対岸の下北半島や、函館山の稜線までくっきりと見渡せる、まさに「リゾート競馬」を象徴する絶景スポットです。

ここは単なる観戦席ではありません。空調が完備された快適な空間で、リクライニングこそしませんが座り心地の良い椅子に腰掛け、目の前に広がる青い海と緑の芝生を眺める体験は、他の競馬場では味わえない特別なものです。では、このエリアにある「A指定席」と「B指定席」には具体的にどのような違いがあり、どちらを選ぶべきなのでしょうか。それぞれの特徴を深掘りしていきましょう。

 A指定席:ゴール前の興奮を独占する「特等席」

私が「せっかく函館まで来たなら、一度は座ってほしい」と強くおすすめするのが、このA指定席です。全226席という限られたプラチナチケットですが、その価値は十分にあります。

最大の特徴は、なんといっても「ゴール板のほぼ正面」というロケーションです。競馬における最大の醍醐味は、やはり各馬が死力を尽くしてゴール板を駆け抜けるその一瞬にあります。A指定席からは、その勝負が決する瞬間を誰にも邪魔されずに目の前で目撃することができます。

  • 視界の良さ:ゴール前を中心に、4コーナーから直線の攻防が完璧に見渡せます。
  • 居住性:2名掛けのペアシート仕様になっており、隣の人との間隔もゆったり確保されています。テーブルも十分な広さ(幅)があり、競馬新聞、オッズ確認用のタブレット、そしてドリンクを置いてもまだ余裕があります。
  • 電源環境:全席にコンセントが完備されています。長時間のPC作業やスマホの充電も心配無用です。

A指定席はこんな人におすすめ
・「勝った!」「差された!」というゴール前の判定を自分の目で確認したい方
・カップルや夫婦で、ゆったりと会話を楽しみながら観戦したい方
・PCを持ち込んで、データ派の予想をガッツリ行いたい方

 B指定席:レースの「仕掛け」が見える玄人好みの席

一方で、B指定席も決して「A席の廉価版」というだけの存在ではありません。実は、競馬歴の長いベテランファンの中には「あえてB指定席を選ぶ」という人も少なくないのです。

B指定席は、ゴール板より少し手前、4コーナーから直線の入り口付近を見渡せる位置に267席設定されています。ここがなぜ「玄人好み」なのか。それは、函館競馬場のコース形態に秘密があります。

函館競馬場の芝コースの直線距離は262.1mしかなく、これはJRA全10場の中で最も短い距離です。(出典:JRA公式サイト『函館競馬場 コース紹介』

直線が短いということは、ジョッキーは直線を向くのを待たずに、3コーナーから4コーナーにかけて早めに「仕掛け(スパート)」を開始しなければなりません。つまり、函館競馬において勝負の実質的な分かれ目は、直線ではなく4コーナーにあることが多いのです。

B指定席からは、この「騎手がムチを入れて馬群が動き出す瞬間」や「4コーナーを回りながら外に持ち出す攻防」が手に取るように分かります。さらに、函館名物の「スパイラルカーブ(出口にかけて半径が大きくなるカーブ)」を馬たちが加速しながら抜けてくる迫力は、B席ならではの特権と言えるでしょう。

コストパフォーマンスの高さも魅力
B指定席は1,000円(入場料込)です。A指定席との差額は500円。この500円で、場内グルメの「海鮮串」や「生ビール」を一杯楽しめる…と考えれば、満足度はかなり高いと思いませんか?空調や電源といった基本設備はA席と全く同じですので、非常に賢い選択肢と言えます。

 共通するメリット:天候リスクからの完全な解放

A指定席・B指定席ともに共通している最大のメリットは、「ガラス張りによる完全屋内環境」であることです。

先ほどもお伝えしましたが、函館の6月・7月は「蝦夷梅雨」の影響で雨や霧の日が多く、晴れていても海風が冷たく感じることがあります。屋外のスマートシートでは、横殴りの雨に濡れたり、寒さで予想に集中できなくなったりするリスクが常に伴います。

しかし、3階の屋内指定席なら、外が土砂降りだろうが強風が吹こうが関係ありません。常に適温に保たれた静かな空間で、優雅にコーヒーを飲みながらレースに集中できます。この「安心感」こそが、指定席料金を払う最大の対価なのかもしれません。

注意点:モニターについて
東京競馬場などの一部指定席には各席に専用モニターが付いていますが、函館競馬場のA・B指定席の各テーブルには専用モニターは設置されていません。レース映像やオッズは、場内の大型モニターや自分のスマホ・タブレットで確認するスタイルになりますので、その点はご注意ください。

安い駐車場を検索して事前に予約!特P(とくぴー)

パドックシートのコンセント設置状況

函館競馬場には、全国の競馬ファンの中でも「一度は座ってみたい」と密かに人気を集めている隠れた名席があります。それが、スタンド内からパドック(下見所)を見下ろす形で設置された「パドックシート」です。

通常、パドックといえば屋外で人混みに揉まれながら立ち見をするのが一般的ですが、函館競馬場では空調の効いた屋内から、まるでオペラ鑑賞のようなアングルで出走馬の周回をじっくり観察することができます。特に函館はパドックとスタンドの距離が非常に近いため、馬の筋肉の張りや発汗具合、気配などを細部までチェックしたい「相馬眼(そうばがん)」重視のファンにとっては、まさに夢のような特等席と言えるでしょう。

しかし、このパドックシートを予約する際、絶対に知っておかなければならない「落とし穴」が存在します。それが、座席グレードによるコンセント設置状況の違いです。

「S」がつくだけで環境が激変する

パドックシートは、エリアの前方に位置する「パドックシートS」と、後方に位置する「パドックシート(一般)」の2種類に分かれています。この2つの違いを明確に理解していないと、当日の快適性が大きく損なわれる可能性があります。

座席種別 料金(税込) 位置 コンセント 特徴
パドックシートS 800円 前方
(ガラス寄り)
あり 馬を間近で見下ろせる。
充電しながらデータ分析が可能。
パドックシート 500円 後方
(通路寄り)
なし 全体を俯瞰できる。
充電設備がないためバッテリー必須。

ご覧の通り、コンセントが設置されているのは「パドックシートS」だけです。

たった300円の差額ですが、この違いは一日を過ごす上で決定的な差となります。パドックシートに座る場合、目の前で行われているのは「パドック周回」であり、実際の「レース」はコース側へ移動するか、モニター越しに見ることになります。そのため、手元のスマートフォンやタブレットでJRAの公式サイトを見たり、レース映像のライブ配信を確認したり、オッズをリアルタイムで追ったりと、他の席以上にデジタルデバイスへの依存度が高くなるのです。

 300円をケチると後悔する理由

私の経験上、朝の1レースから最終12レースまで滞在する場合、スマホのバッテリーは昼過ぎには危険水域に達します。もしあなたが「パドックシート(500円)」を選んでしまった場合、モバイルバッテリーを持参していなければ、午後の勝負どころで「充電切れ」という最悪の事態に陥るリスクがあります。

一方で、300円プラスして「S」を選べば、充電の心配から解放されるだけでなく、ガラス面に近い前方席から、より詳細に馬体を観察することができます。300円といえば、場内の自販機でジュースを2本買う程度の金額です。その投資で「一日中の電力と良質な視界」が買えるなら、安いものだと思いませんか?

YUKINOSUKEの結論
・ガッツリ予想したい人:迷わず「パドックシートS(800円)」一択です。コンセントは命綱です。
・拠点が欲しいだけの人:レースは外で見たいけど、荷物を置いたり雨宿りしたりする「基地」が欲しいだけなら、「パドックシート(500円)」は最強のコストパフォーマンス席になります。ただし、モバイルバッテリーは絶対に忘れないでください。

注意:レース観戦について
パドックシートは背中側がレースコースになります。レースの発走時刻が近づいたら、スタンド側の屋外エリアや自由席エリアへ移動する「渡り鳥スタイル」で観戦する方が多いです。モニター観戦で済ませることも可能ですが、生のレースを見たい方は移動の手間があることを覚えておきましょう。

スマートシートの屋根と雨のリスク

函館競馬場のスタンド1階および2階の屋外エリアに設定されているのが「スマートシート」です。かつては早い者勝ちの「自由席」だった場所が、コロナ禍を経て指定席化されたエリアですね。200円〜という破格の安さと、コースの蹄音が直接響いてくる臨場感は、他の席では味わえない大きな魅力です。

しかし、この席を選ぶ上で避けて通れない最大の問題があります。それが「雨」です。特に遠方から来られる方は、「スタンドには大きな屋根があるから、多少の雨なら大丈夫だろう」と高を括ってしまいがちですが、その油断が当日の悲劇を招きます。

「屋根がある」のに濡れる理由

確かに、函館競馬場のスタンドには立派な大屋根がかかっています。真上から静かに降る雨であれば、2階席の後方などは濡れずに済むかもしれません。しかし、函館競馬場特有の地理的条件がそれを許さないのです。

函館競馬場は、JRA全10場の中で唯一、スタンドから海(津軽海峡)が見える競馬場です。これは裏を返せば、「海からの風を遮るものが何もない」ということを意味します。函館開催の行われる6月〜7月は、北海道特有の「蝦夷梅雨(えぞつゆ)」と呼ばれる湿った季節風が吹く時期でもあります。

海風に乗った雨は、上からではなく横から、時には下から巻き上げるように吹き込んできます。こうなると、頭上の屋根はほとんど役に立ちません。特に以下のエリアは「濡れるのがデフォルト」と考えておいた方が無難です。

  • 1階席全般:屋根の庇(ひさし)までの距離が遠く、風の影響を最も受けやすいエリアです。
  • スタンド両端のブロック:風の巻き込みが発生しやすく、横殴りの雨が直撃します。
  • 2階席の前列:屋根の下ではありますが、風向き次第で吹き込みの射程圏内に入ります。

気象庁のデータを見ても、函館の7月の降水量は平年値で約123.6mmとなっており、これは決して少ない数字ではありません。旅行の日程と雨が重なる確率は十分に高いのです。

(出典:気象庁『函館(渡島地方) 平年値(年・月ごとの値)』

 傘さし厳禁!「レインポンチョ」は入場パスポート

「雨が降ったら傘をさせばいい」と思っている方は、今すぐその考えを捨ててください。スマートシート(および指定席エリア全般)での傘の使用は、固く禁止されています。

理由は単純で、傘を開くと後ろの人の視界を完全に遮ってしまうからです。また、カラフルな傘が動くことで、コースを走る馬が驚いてしまう危険性もあります。そのため、雨天時のスマートシート観戦において、レインコートやポンチョの着用は「マナー」ではなく「ルール」に近い必須条件となります。

【重要】JRA公式の免責事項
JRAの公式サイトや現地の案内板には、以下のように残酷なまでの真実が明記されています。
「屋外席のため荒天時には濡れる場合がある」「雨天時に濡れた場合でも座席変更や返金は不可」
つまり、現地に行って「こんなに濡れるなんて聞いてない!席を変えてくれ!」と訴えても、一切対応してもらえないということです。

 プロが教える「雨の日の三種の神器」

私が雨予報の日にスマートシートを利用する場合、必ず持参するアイテムが3つあります。これがあるだけで、不快指数は劇的に下がります。

  1. 高機能なレインポンチョ: 100円ショップのカッパでもないよりはマシですが、長時間座っているとお尻から浸水してきます。アウトドアブランドなどの耐水圧が高いポンチョがあると、蒸れにくく快適です。膝下まで隠れるロング丈がベストです。
  2. 45L〜70Lのゴミ袋: これが最強の裏技です。鞄やリュックをこのゴミ袋に入れて口を縛り、足元に置いておきます。こうすれば、横殴りの雨でも泥はねでも、荷物が濡れることは絶対にありません。
  3. タオルと雑巾: 席に着いた時点で椅子がびしょ濡れになっていることが多いです。椅子を拭くための「捨ててもいい雑巾」と、自分が濡れた時に拭く「綺麗なタオル」の2種類を用意しましょう。

スマートシートは、晴れていれば海風が心地よい最高の席ですが、雨天時は「サバイバル環境」へと変貌します。このリスクを許容できる方、あるいは装備を完璧に整えられる方だけが、この格安シートの恩恵を享受できるのです。

 観戦を快適にする便利な持ち物

指定席のチケットを確保したら、次は「装備」の準備です。「たかが競馬に行くだけで装備?」と思われるかもしれませんが、函館競馬場は他の競馬場とは環境が大きく異なります。特に、本州から参戦される方が「東京の夏競馬と同じ感覚」で行くと、寒さや雨、そして電源問題で痛い目を見ることになります。

ここでは、私が函館での「旅打ち」経験を通じてたどり着いた、「これさえあれば快適度が劇的に変わる」という必須アイテムを厳選してご紹介します。観光ついでに立ち寄るライト層の方も、ガッツリ勝負する玄人の方も、ぜひ出発前のチェックリストとして活用してください。

1. モバイルバッテリー(現代競馬の命綱)

最初にお伝えしたいのが、モバイルバッテリーは「推奨」ではなく「必須」だということです。これは、近年のJRAのデジタル化に伴い、スマートフォンの重要性が飛躍的に高まったためです。

  • 入場と再入場:QRチケットの表示が必要です。充電切れは入場不可を意味します。
  • 馬券購入:スマッピー投票や即PATでのネット投票が主流です。
  • 情報収集:紙のレーシングプログラムが縮小傾向にある今、出走表やオッズはスマホで見るのが基本です。

特に、スマートシート一般パドックシートにはコンセントがありません。朝から最終レースまで滞在すると、お昼過ぎにはバッテリーが赤色になることがほとんどです。函館競馬場内には有料の充電器もありますが、数が限られており争奪戦になります。自分の電力は自分で確保するのが鉄則です。モバイルバッテリーについてはこちらの記事競馬のスマホ・PCバッテリー対策!充電切れを防ぐ装備と設定で詳しく解説していますので参考にして下さい。

 2. 「夏服+1枚」の防寒着(ウィンドブレーカー等)

「7月の北海道だし、半袖で十分でしょ?」
この油断が一番危険です。函館競馬場は海沿いにあり、常に津軽海峡からの風が吹いています。晴れていて日差しがある時は暖かくても、曇ったり霧(海霧)が出たりすると、体感温度が一気に下がります。

実際、半袖短パンで震えながら観戦している観光客の方をよく見かけます。荷物にならず、風を通さない薄手のウィンドブレーカーマウンテンパーカー、あるいはカーディガンを一枚、鞄に忍ばせておいてください。夕方のメインレース頃には、その一枚に救われるはずです。

 3. 45L〜70Lの大きなゴミ袋(最強の防水・防汚ツール)

これはベテランファンの間では常識ですが、初心者の方にはあまり知られていない「裏技アイテム」です。家庭用の大きなゴミ袋を1〜2枚持っていってください。

  • 雨対策:屋外席で雨が降った際、鞄やリュックをゴミ袋に入れて口を縛れば、足元に置いても絶対に濡れません。
  • 汚れ対策:地面や床に荷物を直置きする際も、袋に入れれば鞄が汚れません。

高価なレインカバーを買わなくても、数十円のゴミ袋で最強の防水機能が手に入ります。使わなければ小さく畳んでおけば良いだけなので、コストパフォーマンスも最強です。

 4. 折りたたみクッション(お尻の守護神)

スマートシートの座席は、硬いプラスチック製です。1時間程度なら問題ありませんが、半日以上座り続けていると、徐々にお尻や腰へのダメージが蓄積され、集中力が削がれていきます。

100円ショップやアウトドア用品店で売っている、簡易的な折りたたみクッション(座布団)があると、快適さが段違いです。断熱効果もあるので、冷たい風でお尻が冷えるのも防いでくれます。

正しい姿勢で腰がラク!雲のやすらぎクッション座布団

 5. 【注意】ビン・缶の持ち込みは禁止!飲み物の準備

持ち物に関連して、重要なルールをお伝えしておきます。函館競馬場を含むJRAの全施設では、ビン・缶類の持ち込みが禁止されています。

競馬場の外のコンビニで「景気付けに缶ビールを!」と買っていっても、入場門の手荷物検査で止められてしまいます(その場で紙コップに移し替えるか、廃棄することになります)。飲み物を持参する場合は、ペットボトル水筒、あるいは紙パックのものを選びましょう。

(出典:JRA公式サイト『競馬場・ウインズ等への持ち込みをお断りするもの』

 旅行者向け:コインロッカーと手荷物預かり

最後に、スーツケースなどの大きな荷物を持って来場される「旅打ち」の方への情報です。
函館競馬場にはコインロッカーが設置されていますが、開催日は早い時間に埋まってしまうことが多いです。特に大型のスーツケースが入るロッカーは競争率が高いです。

荷物対策のポイント
・可能であれば、函館駅や宿泊先のホテルに荷物を預けてから来場するのがベストです。
・どうしても持ち込む場合は、場内の「手荷物預かり所」を利用できる場合もありますが、混雑時は並ぶ時間を考慮して、早めに到着するようにしましょう。

こちらの記事では、競馬観戦に必要な持ち物をさらに詳しく解説しています。「あれ忘れた!」とならないように、出発前の最終チェックリストとして活用してみてください。

函館競馬場の指定席を確保する予約方法

「よし、指定席で快適に見るぞ!」と決めたものの、チケットが取れなければ始まりませんよね。最近のJRAは全ての指定席がネット予約基本になっていて、人気の席は発売開始直後に売り切れてしまうことも珍しくありません。ここでは、予約の仕組みやスケジュール、そしてもし売り切れてしまった場合の裏技的な対処法について、初心者の方にもわかりやすく解説します。

 予約の抽選倍率と申し込み期間

函館競馬場の指定席争奪戦は、他のローカル競馬場とは比較にならないほど熾烈です。なぜなら、開催期間が6月中旬から7月中旬までのわずか6週間(12日間)しかないからです。

この時期の北海道は観光のベストシーズン。全国から押し寄せる「旅打ちファン」と、地元函館の「熱狂的な競馬ファン」が、限られた席を巡って激しいクリック合戦を繰り広げます。特に、重賞レースである「函館記念(GIII)」や「函館スプリントステークス(GIII)」の開催日、そしてオープニング週などは、数十倍の倍率になることも珍しくありません。

この戦いに勝つためには、JRAの予約システムである「3つのフェーズ」を正確に理解し、スケジュール通りに行動することが不可欠です。それぞれの段階での戦略を詳しく解説します。

 第1関門:先行抽選(JRAカード会員限定)

まず最初に訪れる、そして最大のチャンスが「先行抽選」です。これは、クレジットカード機能が付いた『JRAカード』を持っている会員だけが参加できる、いわば「優先入場券」のようなものです。

【先行抽選のスケジュール】
申込期間:開催前週の金曜日 12:30 〜 日曜日 23:00
結果発表:開催週の火曜日 17:00頃

私の体感ですが、プラチナチケットである「A指定席」や「B指定席」を確実に確保したいなら、この段階で勝負をかけるのが鉄則です。特にA指定席は席数が少ないため、一般抽選に回ってくる枠は極めて少なくなります。「どうしても屋内席で見たい!」という方は、この先行抽選に参加する権利(=JRAカード)を持っているかどうかが、勝敗の8割を決めると言っても過言ではありません。

(出典:JRA公式サイト『指定席・入場券ネット予約発売スケジュール』

 第2関門:一般抽選(誰でも参加可能)

JRAカードを持っていない方、あるいは先行抽選で涙をのんだ方が挑むのが「一般抽選」です。JRAの無料会員登録さえしていれば誰でも申し込めますが、その分ライバルは桁違いに増えます。

【一般抽選のスケジュール】
申込期間:開催週の火曜日 17:00 〜 木曜日 18:00
結果発表:開催週の金曜日 17:00頃

このステージは、まさに運任せです。特に重賞日のA指定席などは、「当たればラッキー」くらいの気持ちで構えておくのが精神衛生上良いかもしれません。戦略としては、倍率が分散しやすい「スマートシート」や「パドックシート」を第2・第3希望に入れておくなど、「とにかく座席を確保する」方向へシフトする柔軟性も必要です。

最終関門:残席先着発売(スピード勝負)

抽選にすべて外れてしまった…。そんな時でもまだ諦めてはいけません。最後に残されたチャンスが「残席先着発売」です。

【残席先着発売のスケジュール】
発売開始:開催週の金曜日 18:00 〜

ここでは、抽選で埋まらなかった不人気席や、当選者が購入手続きを忘れて自動キャンセルになった席(通称:流き席)が放出されます。ただし、これは抽選ではなく「早い者勝ち」です。

人気公演のチケット発売と同じで、18:00ジャストにサイトにアクセスしてもサーバーが混雑して繋がらないこともしばしば。ですが、スマートシートなどはこのタイミングで拾える確率が意外と高いです。PCとスマホの二刀流で待機し、時報とともに更新ボタンを押す気合で挑みましょう。

フェーズ 対象者 申込タイミング 確保のしやすさ
先行抽選 JRAカード会員 前週 金曜昼〜 ◎(大本命)
一般抽選 全会員 火曜夕方〜 △(激戦)
残席先着 全会員 金曜18:00〜 ○(スピード勝負)

函館開催は短いからこそ、事前のスケジュール把握が命取りになります。カレンダーに「申込開始日」を登録して、うっかり忘れを防ぐことから始めましょう!

売り切れ時のキャンセル待ち攻略法

先行抽選にも外れ、一般抽選でも落選。「もう今回は指定席を諦めて、立ち見で頑張るしかないか…」と肩を落としているあなた。まだ諦めるのは早すぎます!

実は、JRAの指定席予約システムには、「大量の良席が突如として復活する魔法の時間帯」が存在します。これは都市伝説でも何でもなく、システムの仕組みと人間の心理に基づいた明確な現象です。このタイミングを知っているかどうかで、函館競馬場での快適度が天と地ほど変わります。

 狙い目は「月曜日の17:00〜17:59」に集中する

その魔法の時間とは、ズバリレース開催週の月曜日、夕方17:00から18:00の直前までです。

なぜ、平日である月曜日の、しかもこの中途半端な時間なのでしょうか?それには、JRAが定めている「キャンセル料の発生ルール」が深く関係しています。JRAの公式サイトには、以下のような規定があります。

【キャンセル料の規定】
指定席の当選・購入後、利用日直前の月曜日18:00を過ぎると、座席料金の20%がキャンセル料として発生します。

(出典:JRA公式サイト『指定席・入場券ネット予約 特定商取引法に基づく表示』

この「18時の壁」が、ユーザーの行動を劇的に変えるのです。

 なぜこの時間にキャンセルが殺到するのか?

人間の心理として、「無料ならとりあえずキープしておこう」と考えるのは自然なことです。先行抽選などで早々に席を確保した人の中には、以下のような事情を抱えている人が必ずいます。

  • 「一応予約したけど、仕事の都合で行けなくなるかもしれない」
  • 「友人4人で申し込んで、全員当選してしまったから余分な席がある」
  • 「A指定席が本命だったけど、滑り止めで取ったB指定席も受かってしまった」

こういった人たちが、「キャンセル料(数百円でも払いたくない!)」を回避するために動き出すのが、月曜日の夕方なのです。特に締め切り直前の17:30〜17:59は、駆け込みでのキャンセル手続きが殺到します。

その結果、今まで「満席(×)」と表示されていたA指定席やスマートシートが、リロードした瞬間にポロッと「残りわずか(△)」や「空席あり(○)」に変わるのです。これが、私たちが狙うべき「キャンセル戻り(放流)」の瞬間です。

 具体的な実践テクニック

では、具体的にどう動けばいいのか。私がいつも実践している手順を伝授します。

  1. 17:00にはログインを済ませる:
    JRAの予約サイトは一定時間操作しないとログアウトしてしまいます。17:00頃にはログインし、いつでも購入ボタンを押せる状態にしておきましょう。
  2. 希望の席種ページで待機:
    函館競馬場の指定席選択画面を開き、狙っている席(例えばA指定席)の状況を凝視します。
  3. ひたすらリロード(更新):
    17:30を過ぎたら、ブラウザの更新ボタンを定期的に押します。スマホなら画面を下に引っ張って更新です。
  4. 「△」が出たら反射的にタップ:
    迷っている暇はありません。「△」が出た瞬間にタップし、座席選択画面へ進みます。座席位置を選んでいると他の人に取られるので、「自動選択(おまかせ)」で購入手続きを一気に完了させるのがコツです。

さらにチャンスは「金曜日」にも!
月曜日に拾えなかったとしても、金曜日の18:00からは「残席先着発売」が始まります。ここで、月曜日にキャンセルされた分や、一般抽選で支払いがされなかった分の席が一気に市場に放出されます。この「金曜18時」もまた、激熱な敗者復活戦のタイミングですので、必ずアラームをセットしておいてください。

指定席確保の戦いは、抽選に外れてからが本当の勝負です。この「月曜夕方の法則」を駆使して、諦めずにプラチナチケットを勝ち取ってください!

当日券の有無とネット購入の手順

「急に仕事が休みになった!」「天気が良いから今から函館競馬場に行きたい!」

そんな思いつきで競馬場に向かうのも、旅打ちや地元ファンの醍醐味ですよね。しかし、ここで昔の感覚のまま「とりあえず競馬場の窓口に行けば、何かしらの席は買えるだろう」と考えていると、現地で途方に暮れることになります。

結論から申し上げます。現在、函館競馬場を含むJRAの全競馬場において、指定席(スマートシート含む)の窓口での現金販売は一切行われていません。

 「窓口」はもう存在しない?スマホ必須の現実

かつては早朝から競馬場の門の前に並び、整理券をもらって指定席券売機で現金購入する…という光景が当たり前でしたが、そのシステムは完全に廃止されました。現在、指定席を購入する唯一の手段は「JRA指定席・入場券ネット予約サイト」を通じたインターネット購入のみです。

これは「当日券」であっても例外ではありません。「当日券」という言葉の響きから、現地で売っているチケットを想像しがちですが、JRAにおける当日券とは、単に「ネット予約サイト上で、当日の朝まで売れ残っている、あるいはキャンセルが出た空席」のことを指します。

【最大の注意点】スマートシートも「完全予約制」です
最も誤解が多いのが、屋外の「スマートシート」です。ここはかつて「自由席」だった場所なので、「さすがにここなら当日現金で入れるでしょ?」と思っている方が非常に多いのですが、ここも現在は立派な「指定席」です。
スマホで予約をしていない限り、警備員さんに止められて座ることはできません。現地の窓口に行っても、「お手持ちのスマートフォンから予約してください」と案内されるだけですので、移動中に確保しておくのが賢明です。

 当日の「空席」を探す手順とタイミング

では、当日急に行きたくなった場合はどうすれば良いのでしょうか。具体的な手順は以下の通りです。

  1. JRA予約サイトにログイン:
    まずはスマホでサイトにアクセスします。会員登録(無料)がまだの方は、移動中に済ませてしまいましょう。
  2. 「空席状況」をリアルタイムで確認:
    ログイン後、函館競馬場のページを開き、残席状況をチェックします。この時点で「○」や「△」になっていれば、その場で購入可能です。
  3. 15:00までは購入チャンスあり:
    JRAの規定では、当日の15:00までネットでの発売が行われています。つまり、午後からふらっと遊びに行く場合でも、空きさえあれば指定席を確保して入場することができるのです。

「朝見たら満席だった…」という場合でも、諦めないでください。当日の朝、急な体調不良や用事で来られなくなった人がキャンセル手続きをすることは稀ですが、「未入金による自動キャンセル分」などがパラパラと復活しているケースがあります。入場門に向かうバスや電車の中で、ダメ元でリロードしてみる価値は十分にあります。

 「席はいらないから中に入りたい」場合の入場券事情

「指定席は取れなかったけど、立ち見でもいいから中に入りたい!」
「芝生エリアでレジャーシートを広げてピクニックしたい!」

このような場合は、指定席券ではなく「入場券」を購入することになります。ここに関しては、少しだけ救済措置があります。

  • ネット予約入場券(QRチケット):
    指定席同様にスマホで購入します。並ばずに入場でき、確実に入場枠を確保できるため、最も推奨される方法です。
  • 当日現金発売入場券(紙のチケット):
    入場門の自動券売機で、現金(通常100円)を支払って購入します。唯一、現金が使える方法ですが、これには大きなリスクが伴います。

【現金入場のリスク】重賞日は入場制限の可能性も
「函館記念(GIII)」のような重賞レース開催日や、有名アイドルの来場イベントがある日などは、混雑緩和のために現金入場券の発売が制限(または中止)される可能性があります。
「せっかく来たのに入れなかった」という悲劇を防ぐためにも、入場券であっても事前にネット予約(QRチケット)で確保しておくのが安全策です。入場券のネット予約は、当日の残数がある限り可能です。

ネット競馬の始め方については、こちらの記事ネット競馬の始め方!おすすめ購入サイトや銀行・税金の注意点で詳しく解説していますので合わせてお読み下さい。

 まとめ:現地に着く前に勝負は決まっている

函館競馬場での「当日券」攻略の鍵は、「現地の券売機に頼らないこと」です。あなたの手元にあるスマートフォンこそが、唯一のチケット窓口です。

現地に着いてから慌てて会員登録を始めたり、クレジットカード情報を入力したりしていると、その間に目の前で残席が売り切れてしまうこともあります。事前の準備と、移動中のこまめなサイトチェック。これが、当日滑り込みで快適なシートをゲットするための唯一の近道です。

指定席エリア限定のグルメ情報

「函館競馬場の楽しみは、馬券だけじゃない。グルメこそがメインイベントだ」

そう断言しても過言ではないほど、函館競馬場のグルメラインナップは全国のJRA競馬場の中でもトップクラスの充実度を誇ります。北海道の新鮮な食材を使ったメニューや、地元の有名店が軒を連ねており、まさに「食のテーマパーク」です。

しかし、ここで一つの大きな問題に直面します。それは「昼時のフードコートは戦場である」という現実です。お昼休み(11:30〜12:30頃)になると、人気店には長蛇の列ができ、注文できたとしても今度は「食べる場所がない」という席取り合戦に巻き込まれます。

ここで圧倒的なアドバンテージを発揮するのが、指定席(特にテーブル付きの席)を確保しているあなたです。指定席エリアの住人だけが享受できる「食の特権」と、混雑を回避してグルメを満喫するスマートな立ち回り方を伝授します。

 3階指定席エリアの住人だけが使える「隠れ家」

まず、指定席エリアがあるスタンド3階には、一般客が立ち入れない専用の飲食スポットが存在します。これらを利用することで、わざわざ混雑する2階へ降りることなく、優雅に食事を済ませることができます。

  • 売店「Two days」
    A指定席・B指定席エリアのそれぞれの近くに配置されています。ビールやソフトドリンクはもちろん、おにぎり、サンドイッチ、ドーナツなどの軽食が揃っています。締め切り直前に小腹が空いた時や、勝利の祝杯をすぐに挙げたい時に、並ばずにサッと買える利便性は最強です。
  • レストラン「飯処 駒場亭」
    3階にある、知る人ぞ知る穴場レストランです。ここでは「カツカレー」や「ラーメン」といった定番メニューを、落ち着いた雰囲気の中で座って食べることができます。窓際の席が空いていれば、パドックや函館の街並みを眺めながら食事を楽しめます。一般エリアの喧騒から離れて一息つきたい時に最適です。

(出典:JRA公式サイト『函館競馬場 レストラン・ファストフード』

 2階フードコートの名店を「テイクアウト」で攻略する

もちろん、2階のフードコートにある有名店も外せません。函館塩ラーメンの代名詞「麺厨房あじさい」や、市場直送の新鮮な海鮮丼が食べられる「すずや食堂」、北海道最古の珈琲店「美鈴」など、観光ガイドに載るレベルの名店が揃っています。

指定席利用者の勝ちパターンは、これらの店で「時間をずらしてテイクアウトし、自席で食べる」ことです。

  1. 時間をずらす:
    11:30〜13:00のピークタイムは避けます。狙い目は「11:00前」の早めのランチか、「13:30以降」の遅めのランチです。この時間帯なら、人気のラーメンもそれほど並ばずに買えます。
  2. 自席へ持ち帰る:
    一般席の人は、熱々のラーメン丼を持って空席を探し回らなければなりませんが、あなたには「自分専用のテーブル」が待っています。トレイを持ってエレベーターで3階に戻り、津軽海峡を眺めながら、誰にも急かされることなくラーメンをすする。これこそが、指定席利用者だけの至福のランチタイムです。

【豆知識】2階には「はこめし」エリアも
2階のイベントスペース付近には、キッチンカーや期間限定のグルメイベントが出店していることもあります。こちらも見逃せませんので、馬券の合間に散策してみてください。

【旅打ちの極意】名物「ハセスト」持ち込みとビールの鉄則

函館競馬場ならではの楽しみ方として、私が強くおすすめしたいのが「場外グルメの持ち込み」です。

競馬場のすぐ近くには、函館市民のソウルフード「ハセガワストア(通称:ハセスト)」があります。ここで名物の『やきとり弁当』(※やきとりと言いつつ豚肉です)をテイクアウトしてから入場するのが、函館通のスタイルです。炭火で焼かれた豚串と海苔ご飯の香ばしい匂いは、競馬場の開放的な雰囲気と相性抜群です。

ただし、持ち込みに関しては一つだけ絶対に守らなければならないルールがあります。

【重要】ビン・缶の持ち込みは禁止です!
コンビニなどで買った缶ビールや瓶ビールは、そのままでは持ち込めません。入場門の手荷物検査で引っかかります。
その場合、ゲート横に用意されている「紙コップ」に中身を移し替える必要があります。炭酸が抜けたりぬるくなったりするのが嫌な方は、以下の対策を取りましょう。
・水筒やプラスチック製のボトルにお酒を入れて持参する
・紙パックのお酒(ワインや焼酎など)を選ぶ
・場内の売店で冷えた生ビールを買う(結局これが一番美味しいです!)

函館競馬場の指定席で満喫する旅打ち

全国に10あるJRAの競馬場の中で、私が最も「旅打ち(旅行を兼ねた競馬観戦)」をおすすめしたい場所。それが函館競馬場です。

「リゾート競馬」という言葉を耳にしたことがあるかもしれませんが、函館競馬場こそがその発祥であり、真髄を体現している場所だと言えます。短い夏の間だけ開催されるこの競馬場には、独特の開放感と、ゆったりとした時間が流れています。

しかし、せっかくの函館旅行で「朝から席取りのために並んで、一日中競馬場に缶詰」になってしまうのは非常にもったいないですよね。ここで重要になるのが、これまで解説してきた「指定席の事前確保」です。指定席さえ持っていれば、函館の観光も、グルメも、そして競馬も、すべてを欲張りに楽しむ完璧なプランが実現できます。

「日本最古」の歴史と海が見えるロケーション

まず知っておいていただきたいのが、函館競馬場の特別な立ち位置です。実は函館競馬場は、1896年(明治29年)に開設された「日本最古の歴史を持つ競馬場」なのです。幾多の改修を経て現在は近代的で美しいスタンドに生まれ変わっていますが、その歴史の重みは場の空気に溶け込んでいます。

そして何より素晴らしいのが、JRA全場の中で唯一「スタンドから海が見える」という点です。3階の指定席エリアや屋上の展望デッキからは、津軽海峡を行き交う船や、対岸の下北半島までを一望できます。潮の香りを含んだ風を感じながらサラブレッドの走りを眺める体験は、ここ函館でしか味わえない贅沢です。

(出典:JRA公式サイト『函館競馬場について』

 指定席がもたらす「時間の自由」という最強の武器

旅打ちにおいて、指定席チケットは単なる「座る権利」ではありません。それは「時間を自由に使う権利」です。

もし自由席(スマートシート等の当日確保含む)狙いなら、開門前から並ぶ必要があり、午前中の観光は諦めざるを得ません。しかし、指定席さえ確保していれば、何時に行ってもあなたの席は用意されています。これにより、以下のような「函館満喫モデルプラン」が可能になります。

【YUKINOSUKE流:函館旅打ちモデルコース】

  1. 08:00【函館朝市】
    函館駅横の朝市で、名物の「活イカ釣り」に挑戦し、透き通ったイカ刺しと海鮮丼で腹ごしらえ。
  2. 10:00【五稜郭・六花亭】
    五稜郭タワーから星型の要塞を眺めた後は、公園隣接の「六花亭」で限定スイーツを楽しみながらお土産を購入。
  3. 12:00【競馬場入り】
    市電に乗ってゆっくり出勤。お昼過ぎから参戦しても、指定席なら優雅にメインレースの予想に入れます。
  4. 16:30【最終レース】
    夕日が差し込む津軽海峡をバックに、一日の収支を決める最終勝負。

このように、午前中をフルに観光に使ってから、午後から競馬を楽しむという「いいとこ取り」ができるのが、指定席確保済みユーザーの特権なのです。

 勝っても負けても「湯の川温泉」が癒やしてくれる

レースが終わった後の楽しみも、函館競馬場は格別です。競馬場から市電でわずか数分、徒歩でも行ける距離に、北海道三大温泉郷のひとつ「湯の川温泉」があります。

ここには日帰り入浴を受け付けているホテルや旅館が多数あり、中には津軽海峡と一体化したような「インフィニティ露天風呂」を楽しめる宿もあります。海風で冷えた体を名湯で温め、勝ったお金(あるいは負けた悔しさ)と共に湯に浸かる…。これが旅打ちの醍醐味です。

おすすめの日帰り温泉スポット
湯の川プリンスホテル渚亭:海が目の前の露天風呂が絶景。
函館湯の川温泉 海と灯:屋上のインフィニティ風呂が人気。
湯の浜ホテル:波打ち際に近く、潮騒を聞きながら入浴できる。

函館競馬場への遠征は、単なるギャンブルではありません。歴史、絶景、グルメ、温泉、そして競馬。これら全てがコンパクトに凝縮された、大人の極上エンターテインメントです。ぜひ次回の開催では、指定席という「パスポート」を手に入れて、最高の休日を過ごしてみてくださいね。

 函館競馬場の指定席に関するまとめ

ここまで、函館競馬場の指定席の種類や特徴、予約の裏技、そして現地での楽しみ方について、かなり深掘りしてお話ししてきました。長文にお付き合いいただき、本当にありがとうございます。

函館競馬場は、日本一の歴史を誇る伝統と、海が見える開放的なロケーションが融合した、世界に一つだけの「リゾート競馬場」です。この特別な場所で過ごす一日を、ただのギャンブルで終わらせるのか、それとも一生の思い出に残る「極上の休日」にするのか。その分かれ道は、間違いなく「自分に合った指定席を確保できるかどうか」にかかっています。

最後に、この記事で解説した内容の中でも、特に重要なポイントを改めて整理しておきます。これらは、あなたが函館への旅立ち前に必ず確認すべき「成功のチェックリスト」です。

【YUKINOSUKEの最終結論】函館競馬場攻略の5ヶ条

  1. 座席選びに妥協するな
    ・「勝ち」にこだわるなら、ゴール前で電源完備・空調快適なA指定席B指定席が絶対におすすめ。
    ・馬体派なら、コンセントがあるパドックシートS一択。300円ケチって一般席にすると後悔します。
    ・雰囲気重視でスマートシートを選ぶなら、「濡れる覚悟」と「完璧な雨装備」が必要です。
  2. 雨対策は「過剰」なくらいで丁度いい
    ・函館の海風を甘く見てはいけません。傘は禁止です。
    ・高機能なレインポンチョと、荷物を守る大きなゴミ袋は、晴れ予報でも必ず持参してください。
  3. 予約は「諦めの悪さ」が勝機を生む
    ・抽選に外れても試合終了ではありません。
    月曜17:00〜18:00のキャンセル戻りと、金曜18:00の残席発売。この2回の敗者復活戦を制した者が、当日の勝者となります。
  4. 当日の「窓口」はあなたのスマホの中に
    ・現地に指定席売り場はありません。
    ・当日急に行きたくなったら、移動中にスマホでJRA予約サイトをリロードし続けましょう。
  5. 競馬だけじゃない「函館」を楽しむ
    ・指定席があれば場所取りは不要です。
    ・朝市で海鮮を食べ、昼は競馬を楽しみ、夜は湯の川温泉で癒やされる。この「黄金ルート」こそが函館旅打ちの醍醐味です。

競馬場への遠征、いわゆる「旅打ち」は、準備の段階から既に始まっています。どの席に座ろうか悩み、予約合戦に挑み、現地のグルメを調べる。そのワクワク感も含めて、競馬というエンターテインメントです。

特に函館開催は、日本の夏競馬の中でも独特の輝きを放つ、短くも熱い季節です。津軽海峡を渡る風を感じながら、目の前を駆け抜けるサラブレッドに声援を送る体験は、きっとあなたの競馬観をより豊かにしてくれるはずです。

この記事が、あなたの函館遠征を成功させるための「羅針盤」となれば、これほどうれしいことはありません。しっかり準備をして、北の大地で最高の週末をお過ごしください!

※免責事項
本記事の情報は執筆時点(2024年時点)の調査に基づくものです。指定席の料金、区分、予約スケジュール、キャンセル規定などは、JRAの運営方針により変更になる場合があります。
チケットの購入や来場に際しては、必ずJRA(日本中央競馬会)公式サイトで最新の情報を一次情報としてご確認ください。

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