こんにちは。YUKINOSUKEです。
2025年3月1日、ついに待ちに待った阪神競馬場がリニューアルオープンしましたね!開設100周年という記念すべき年に生まれ変わった新しいスタンドで、歴史的な瞬間を迎えたいと、今からワクワクしている方も多いのではないでしょうか。私自身、公式サイトで公開された新スタンドの完成予想図や、ピカピカのパドックの写真を見るたびに、「早くあの場所でファンファーレを聞きたい!」と胸を高鳴らせています。
しかし、はやる気持ちを抑えて少しだけ聞いてください。今回のリニューアルは、単に建物がきれいになったとか、レストランが増えたといったレベルの話ではありません。実は、座席の種類や予約システム、そして観戦スタイルそのものが劇的に変化していることをご存知でしょうか?
新しいシートマップを開いてみて、その複雑さに驚いたのは私だけではないはずです。「グループルームって何?カラオケボックスみたいなの?」「シングルブースとプライベートシート、値段が違うけど何が違うの?」「一番安いスマートシートにはモニターがないって本当?」など、疑問が次々と湧いてきます。
もし、これまでの感覚で「とりあえず指定席を取っておけば安心だろう」と考えて何も知らずに予約してしまうと、当日現地で思わぬ落とし穴にハマる可能性があります。「せっかく高いお金を出してグループ席を取ったのに、目の前が壁でレースが直接見えなかった」「データ競馬をするつもりでプライベートシートを取ったのに、専用モニターがなくてスマホの充電も切れてしまった」なんていう失敗は、絶対に避けたですよね。
そこで今回は、新しくなった阪神競馬場の指定席について、私YUKINOSUKEが徹底的にリサーチしました!全座席種の料金やスペックの比較はもちろん、公式サイトの注記に小さく書かれている「見え方」の真実、実際に利用するシーンを想定した席選びの極意、そして激戦必至の予約争奪戦を勝ち抜くためのキャンセル待ちテクニックまで、これから阪神競馬場へ行くあなたが知るべき全ての情報を余すところなくお伝えします。
- 2025年リニューアル後の全座席タイプと詳細な特徴・設備
- 「モニターなし」や「コースが見えない」席の落とし穴と対策
- グループ利用でコスパ最強となる「隠れVIP席」の正体
- 予約開始直後に満席でも諦めない「戻りチケット」の狙い方
阪神競馬場の指定席リニューアル後の種類と選び方
リニューアルによって阪神競馬場の指定席は、単にレースを見る場所から「自分好みのスタイルで1日を過ごす拠点」へと進化しました。これまでは「A指定席かB指定席か」という単純な選択でしたが、これからは「誰と行くか」「何をして過ごすか」によって選ぶべき席が全く異なります。
ここでは、目的別に新設された座席の特徴や、公式サイトのスペック表だけでは見落としがちな注意点について、深掘りして解説していきます。
座席表から見る全種類の見え方と特徴
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2025年のリニューアルにおける最大の変化は、座席のバリエーションが爆発的に増えたことです。これまでの競馬場の指定席といえば、「ゴール前か、4コーナー寄りか」といった場所の違いを選ぶだけのものでした。しかし、新しい阪神競馬場では、その日の目的や一緒に行くメンバーに合わせて、全く異なる体験を選べるようになっています。
座席は大きく分けて、「個(ソロ)」「集(グループ)」「標準(スタンダード)」の3つのカテゴリーに再編されました。まずは、それぞれのカテゴリーがどのような層をターゲットにしており、どんな特徴があるのかを整理した以下の表をご覧ください。
| カテゴリー | 座席タイプ | コンセプト・ターゲット | レースの見え方 |
|---|---|---|---|
| 個(ソロ) 没入型 |
シングルブース プライベートシート |
周囲を壁やパーティションで遮断。 「予想に没頭したい」「仕事もしたい」というお一人様向け。 隣の人の視線や会話が気にならないのが最大のメリット。 |
コースビュー (着席したまま生のレースを観戦可能) |
| 集(グループ) 社交型 |
グループルーム グループソファ グループラウンジ |
対面で会話を楽しめるレイアウト。 「競馬」をツールにコミュニケーションを楽しむ層向け。 宴会、オフ会、家族サービスに最適。 |
タイプによる ※一部「見えない席」があるため要注意 |
| 標準(一般) 観戦型 |
スマートシート (屋外・屋内) |
従来の一般席(ベンチシート)を指定席化。 「とにかくレースの臨場感を味わいたい」層向け。 最も席数が多く、予約の主力となるエリア。 |
コースビュー (屋外はガラスなしの直視、屋内はガラス越し) |
1. 没入感を極める「ソロ・カテゴリー」
「隣の人と肘が当たるのが嫌だ」「予想中に話しかけられたくない」というストイックなファンに朗報なのがこのカテゴリーです。特にシングルブースは、高い壁に囲まれた完全な個室空間となっており、座席表上では独立した「島」のように配置されています。ここでは、他人の歓声やため息に邪魔されることなく、自分の世界に入り込んで競馬を楽しむことができます。
2. 意外な落とし穴がある「グループ・カテゴリー」
ここで特に注意していただきたいのが、「見え方(View)」の多様性と落とし穴です。
これまでの常識では「指定席を取る=コース全体が見渡せる良席を確保する」ことと同義でした。しかし、新しいコンセプトの席の中には、その常識が通用しないものがあります。予約画面の小さな座席マップだけを見て、「グループ席が空いてる!ラッキー!」と飛びつくと、当日痛い目を見る可能性があります。
【要注意】「馬が見えない指定席」が存在します
東ウイング3階に新設される「グループラウンジ」や一部のボックス席には、公式サイト上で「お席から直接レースをご覧いただけません」という衝撃的な注意書きがなされています。
「えっ、競馬場に来たのに馬が見えないの?」と驚くかもしれませんが、これはスポーツバーのようにモニター越しに映像を楽しむスタイルを提案しているためです。空調の効いた快適な部屋で、データを見ながら仲間と酒を酌み交わす…という楽しみ方には最高ですが、「ゴール前の叩き合いを肉眼で見たい!」「地響きのような蹄の音を聞きたい!」という方が間違って予約してしまうと、消化不良で終わってしまうでしょう。
一方で、グループソファ(3階・4階)などは、ソファに座りながら快適にレースを見ることができますが、今度は逆に「専用モニターがない」という特徴があります。つまり、「生の馬は見えるが、細かいオッズや他場のレース映像は見づらい」という環境です。
3. 臨場感重視の「スタンダード・カテゴリー」
従来の競馬観戦スタイルを継承しているのがスマートシートです。ここでも「見え方」に大きな違いがあります。
- 屋外エリア:ガラスに隔てられることなく、風や音をダイレクトに感じられます。ただし、夏は暑く冬は寒いです。
- 屋内エリア(2階・3階):ガラス張りのスタンド内から観戦します。空調が効いていて快適ですが、生の音の迫力は少し軽減されます。
このように、リニューアル後の阪神競馬場の座席選びは、「どこに座るか」以上に「何を見たいか(生の馬か、モニターか、快適さか)」を明確にすることが重要です。予約する際は、必ずその席が「コースビュー(走路が見える)」なのか「モニタービュー(映像のみ)」なのかを確認するようにしてくださいね。
コンセント完備やモニターなしの席を把握
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指定席を選ぶ際、料金や場所と同じくらい、あるいはそれ以上に満足度を左右するのが「設備(スペック)」の問題です。特に、スマートフォンで馬券を買うのが当たり前になった現代の競馬ファンにとって、「専用モニター」と「コンセント(電源)」の有無は、その日の快適性を決定づける死活問題と言っても過言ではありません。
「指定席料金を払うんだから、モニターと電源くらいあるでしょ?」
もしそう思っているなら、その考えは一度捨ててください。2025年の阪神競馬場リニューアルでは、座席のスタイルが多様化した分、設備の有無も複雑になっています。知らずに予約して当日現地で呆然としないよう、ここでその複雑なルールを完全に把握しておきましょう。
【衝撃の事実】「プライベートシート」にもモニターがない!?
今回のリニューアルで最も注意すべき点は、「そこそこのお値段の席でもモニターがない場合がある」という事実です。以下の表に、主要な座席の設備状況をまとめました。
| 座席タイプ | 料金(税込) | 専用モニター | コンセント(電源) | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| シングルブース | 3,000円 | あり | あり(推測) | 完全個室・最強スペック |
| プライベートシート | 2,000円 | なし | あり(推測) | 要注意!半個室だが画面なし |
| グループルーム | 24,000円/室 | あり | あり | 大型モニター完備 |
| グループソファ | 4,000円〜 | なし | なし(推測) | くつろぎ重視 |
| スマートシート | 600円〜800円 | なし | なし | 基本的に設備なし |
特に衝撃的なのが、2,000円もする「プライベートシート」に専用モニターがないという点です。JRAの公式サイトにははっきりと「注記:専用モニターはありません」と記載されています。
「半個室で集中できる」という触れ込みですが、オッズや体重、パドック映像を見るための画面はデスクにありません。これを知らずに「高い席だからあるだろう」と思って予約すると、高い壁に囲まれたデスクで、ひたすら自分のスマホを見つめるだけの孤独な時間になってしまいます。
【結論】モニターがあるのは「個室」と「ラウンジ」だけ!
基本的に、個別の専用モニターが確約されているのは、最上位の「シングルブース」と、グループ向けの「グループルーム」「グループラウンジ」のみと考えておくのが無難です。
モニターがない席での「情報の遅延」と「バッテリー切れ」対策
では、モニターがない「プライベートシート」「グループソファ」「スマートシート」ではどうすればいいのでしょうか?
「スマホで見ればいいじゃん」と思うかもしれませんが、ここには「タイムラグ(遅延)」という大きな壁が立ちはだかります。グリーンチャンネルWebやJRA公式サイトのレース映像は、リアルタイムから数十秒〜1分程度の遅れが生じます。
「よっしゃ、差せ!」とスマホに向かって叫んだ時には、目の前のコースでは既にレースが終わってウイニングランをしている…なんていう悲しい現象が起きます。また、朝から動画をストリーミングし続ければ、スマホのバッテリーは昼過ぎには底をつきます。
そこで、モニターなしの席を予約する場合の「三種の神器」をご紹介します。
- 大容量モバイルバッテリー:最低でも10,000mAh以上。これがないと夕方のメインレース前にスマホがただの文鎮になります。
- タブレット端末:スマホの小さな画面で新聞とパドックを切り替えるのはストレスです。iPadなどのタブレットがあれば、デスクに置いてサブモニターとして使えます。
- 双眼鏡:オッズや確定順位は、コース内の大型ビジョンを見るのが一番早いです。遠くのビジョンを確実に見るために、8倍〜10倍程度の双眼鏡があると便利です。双眼鏡選びに関してはこちらの記事双眼鏡で競馬が変わる!おすすめの倍率と選び方を徹底解説で詳しく解説していますので合わせてお読み下さい。
電源(コンセント)はどこにある?
コンセントについては、公式発表で全席の仕様が明記されているわけではありませんが、近年の京都競馬場などのリニューアル傾向から推測可能です。
まず、一般席である「スマートシート」には、基本的にコンセントはないと思って準備してください。モバイルバッテリーは必須です。モバイルバッテリー対策についてはこちらの記事競馬のスマホ・PCバッテリー対策!充電切れを防ぐ装備と設定で詳しく解説していますので合わせてお読み下さい。
一方で、「シングルブース」や「プライベートシート」といったデスク型の座席には、コンセントが設置されている可能性が極めて高いです(これがないとワークスペースとして機能しないため)。 「仕事を持ち込みたい」「PCでデータ分析をしたい」という方は、ケチらずにこれらの上位席を確保することをおすすめします。数百円の節約で電源難民になり、トイレの洗面台のコンセントを探し回るような惨めな思いはしたくないですよね。
(出典:JRA公式『阪神競馬場 指定席』)
グループルームの値段と設備を徹底解説
今回のリニューアルの目玉の一つであり、私が最も衝撃を受けたのが、東ウイング6階に新設される大人数向け個室「グループルーム」です。
「競馬場に個室?」とピンと来ない方もいるかもしれませんが、これはまさに、これまで馬主や来賓しか味わえなかった「VIPルーム」の世界を、私たち一般ファンに開放したような画期的な設備なんです。特筆すべきはその規模で、定員はなんと16名!これほどの大人数を収容できる完全個室がネット予約で買えるのは、全国のJRA競馬場を見渡しても非常に珍しいです。
そして、予約画面で誰もが二度見するのがそのお値段。1室あたり24,000円です。
パッと見ると「高い!2万超え!?無理無理!」と尻込みしてしまいそうですが、ここでページを閉じないでください。冷静に電卓を叩いてみると、この席が持つ「価格破壊」レベルのコスパに気づくはずです。
実は「最強のコスパ席」?驚きの単価計算
24,000円という金額は、あくまで「1部屋あたり」の料金です。これを定員の16人で割るとどうなるでしょうか。
グループルームの驚くべき一人あたり単価
24,000円 ÷ 16人 = 1人あたり、たったの1,500円
いかがでしょうか?定員いっぱいで利用すれば、一人当たりの負担額はわずか1,500円。これは、先ほど紹介した半個室の「プライベートシート(2,000円)」よりも安く、屋内の一般指定席である「スマートシート(800円)」の倍額程度で収まってしまうんです。
たった1,500円の追加投資で、朝9時から夕方17時頃まで、空調の効いた完全個室を占有できる。しかも、街中のカラオケボックスやレンタルスペースを借りるよりも圧倒的に安く、一日中遊べる。これはもう、競馬場という枠を超えた「激安レジャースポット」と言っても過言ではありません。
6階からの眺望と「インナーテラス」の贅沢
安さだけでなく、設備も「VIP級」です。
このグループルームはスタンドの上層階である「東ウイング6階」に位置しています。最大の特徴は、部屋の中に専用の「屋内テラス」が用意されている点です。
3階のグループラウンジが「コースが見えない」のに対し、このグループルームは「部屋から直接レースが見える」という決定的な違いがあります。空調の効いた部屋で食事やお酒を楽しみ、ファンファーレが鳴ったらテラス部分に出て、眼下に広がるパノラマビューでレースを観戦する…。そんな優雅な使い方が可能です。
もちろん、室内には「専用モニター」と「UMACA発売機(キャッシュレス投票機)」が完備されています。わざわざ馬券を買いに部屋の外へ出る必要すらありません。
おすすめの利用シーンと「争奪戦」の予感
「外部の喧騒から隔離されたプライベート空間」というのは、特に競馬初心者や子供連れがいるグループにとっては最強のメリットです。周りのベテランファンの野次やタバコの臭い(今は分煙ですが、喫煙所付近の混雑など)を気にすることなく、自分たちだけの世界で競馬を楽しめます。
利用シーンとしては、以下のようなケースが最高にマッチします。
- 大学のサークルやゼミのOB・OG会:懐かしいメンバーで競馬新聞を囲んで同窓会。
- 会社の部署レクリエーション:福利厚生の一環として。完全個室なので、ちょっとした会議や打ち合わせ(したくはないですが)も可能です。
- 親族の集まり:お正月やお盆など、三世代で集まる際のベースキャンプとして。おじいちゃんが孫に競馬を教える、なんて微笑ましい光景もここなら安心です。
ただし、注意点が一つだけあります。それは「1名や少人数での予約はできない(ルーム売り)」という点と、「室数が少ない(20グループ80席などの記載があるが、16名部屋は数が限られる)」という点です。
この圧倒的なコスパと快適性が知れ渡れば、グループルームは間違いなく争奪戦になる「プラチナチケット」化するでしょう。「いつかみんなで行きたいね」ではなく、「予約開始日に全員で待機して取る」くらいの気合が必要かもしれません。
(出典:JRA公式サイト『阪神競馬場 指定席』)
仕事もできるシングルブースの電源事情
- YUKINOSUKE
「友達とワイワイ騒ぐのも楽しいけれど、今日は本気で勝ちに行きたい」
「溜まっている仕事を片付けつつ、息抜きにメインレースだけ勝負したい」
そんな現代的なニーズに応えるために新設されたのが、究極の「おひとりさま」専用席、「シングルブース」です。
価格は3,000円。阪神競馬場の指定席の中では最も高額な部類に入りますが、結論から言うと、この席は「競馬場に住みたい」と思うほどの快適さを求める人、あるいは「競馬場をオフィスにしたい」と考えるノマドワーカーにとって、価格以上の価値がある最強の聖域です。
ネットカフェを超える?「完全没入型コックピット」の全貌
シングルブースの最大の特徴は、その名の通り「完全な個」が保証されている点です。
ネットカフェの個室ブースをイメージしていただくと分かりやすいでしょう。左右だけでなく、背面も高いパーティション(壁)で仕切られており、一度座ってしまえば、通路を歩く人の視線や隣の人の気配はほとんど気になりません。
さらに、この席には他の指定席にはない「鉄の掟」があります。
シングルブースだけの厳格なルール
この席は「1名様限定」での販売です。同行者の分を隣で取ったり、2人で1つのブースを使ったりすることは一切できません。
つまり、構造的に「隣に話し好きな二人組が座るリスク」がゼロなのです。聞こえてくるのは場内実況と、遠くから響く歓声だけ。この「強制的な静寂」は、新聞を読み込み、オッズの変動をコンマ単位で追いたいプロ志向のファンにとって、まさに理想郷と言える環境です。
電源・Wi-Fi・UMACA完備!最強の「馬(バ)ーケーション」拠点
そして、この見出しの核心である「電源事情」についてです。
シングルブースには、デスク周りに「コンセント(電源)」が完備されている可能性が極めて高いです(JRAの同種シートの標準仕様より)。これに「JRA-Wi-Fi(無料)」を組み合わせれば、そこはもう高機能なコワーキングスペースに早変わりします。競馬場のWi-Fi事情についてはこちらの記事競馬場のWi-Fi徹底解説!接続方法や繋がらない時の対策で詳しく解説していますので合わせてお読み下さい。
「平日のような感覚でノートPCを開き、午前中は集中して仕事。昼休みはカツカレーを食べてレース観戦。午後はまた仕事をして、15時からの重賞レースで勝負!」
そんな働き方をするフリーランスやリモートワーカーにとって、これほど都合の良い場所はありません。街中のカフェでは長時間居座ると店員の視線が痛いですが、ここは3,000円払えば、朝9時から夕方17時まで堂々と占有できます。
さらに特筆すべきは、「席専用のUMACA発売機」が設置されている点です。
なんと、馬券を買うために席を立つ必要すらありません。デスクに座ったまま、目の前の専用端末にUMACAカードをかざすだけで投票が完了します。トイレと食事以外、一歩も動かずに一日を過ごすことができる、まさに「廃人製造機」とも呼べる快適さです。
【重要】「窓がない」かもしれない?予約前の注意点
ただし、この完璧に見えるシングルブースにも、人によってはデメリットとなる大きな特徴があります。それは「眺望(View)」です。
予約前に知っておくべき「見え方」の真実
公式サイトの座席情報には、シングルブースに関して「注記:お席から直接レースをご覧いただけません」という記述があります。
これは衝撃の事実ですが、シングルブースはその構造上、あるいは配置場所(屋内奥まったエリア)の関係で、「座ったままガラス越しにコースを見る」ことができない可能性が高いのです。レース映像は、目の前の「専用モニター」で見るスタイルになります。
「生の馬を見ないと競馬じゃない!」という方には、この席は不向きかもしれません。逆に言えば、「窓の外の景色に気を取られず、データとモニターだけに集中したい」というトレーダー気質の方や、仕事に集中したい方にとっては、外部の情報を遮断できる最高の環境と言えます。もちろん、ファンファーレが鳴ったら席を立って、近くのデッキや通路に見に行けば良いだけの話ですので、メリハリをつけて楽しむのが正解でしょう。
スマートシートのおすすめエリアと屋外席
- YUKINOSUKE
さて、これまでシングルブースやグループルームといった「特別な席」を紹介してきましたが、実際には大多数のファンが利用することになるのが、この「スマートシート」です。
これはコロナ禍以降に定着した「一般席(自由席)の指定席化」スタイルで、従来のスタンド席に座席番号が振られたものです。最も席数が多く、価格も600円〜800円(開催日による)と手頃なため、予約競争の主戦場となるエリアです。
しかし、一言で「スマートシート」と言っても、エリアによって環境や見え方がまるで違います。「とりあえず取れればどこでもいいや」と適当に選んでしまうと、「ガラスが反射して写真が撮れない」「西日がきつくて暑い」といった失敗をしてしまうことも。ここでは、私の独自分析によるエリア別の特徴と、おすすめの使い分け方を伝授します。
エリア別・特徴比較リスト
リニューアル後の阪神競馬場のスマートシートは、大きく「屋外」と「屋内(2階・3階)」に分かれます。それぞれのメリット・デメリットを整理しました。
| エリア | 料金(基本) | メリット・デメリット | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|
| 屋外 西 (1階・2階屋外) |
600円 | 【メリット】 最安値。ガラスがなく、風や音を直接感じられる最高の臨場感。 【デメリット】 空調なし。夏は酷暑、冬は極寒。雨天時は濡れるリスクあり。モニターなし。 |
「競馬場の熱気を肌で感じたい!」 「とにかく安く席を確保したい」 「カメラで馬を撮影したい」 |
| 2階 西 (屋内) |
800円 | 【メリット】 空調完備で快適。ゴール板に近く、レースの決定的な瞬間を見逃さない。 【デメリット】 ガラス越しのため、音の迫力はやや劣る。人気が非常に高く予約困難。 |
「快適さとレースの見やすさを両立したい」 「ゴール前の攻防をしっかり見たい」 「初心者やカップル」 |
| 3階 西 (屋内) |
– | 【メリット】 高い位置からコース全体を俯瞰できる。展開が読みやすい。 【デメリット】 馬までの距離が遠く、迫力には欠ける。移動(昇り降り)が少し大変。 |
「レース展開を冷静に分析したい」 「双眼鏡を使ってじっくり見たい」 「混雑を少しでも避けたい」 |
【YUKINOSUKEの推し】春と秋は「屋外席」が最強の特等席になる!
私YUKINOSUKEが個人的に最もおすすめしたいのが、春(桜花賞や大阪杯の時期)や秋(紅葉の時期)の晴れた日に取る「屋外 西」エリアです。
600円という安さも魅力ですが、何より「ガラスがない」という点が最大の価値です。屋内席は快適ですが、どうしても厚いガラスに隔てられてしまい、音がこもってしまいます。しかし、屋外席なら、4コーナーから直線を駆け上がってくる馬群の地響きのような蹄音、騎手の「差せー!」という掛け声、そして観客のどよめきがダイレクトに鼓膜を震わせます。
このライブ感こそが現地観戦の醍醐味であり、リニューアルできれいになったベンチシートでこれを味わえるなら、600円は安すぎるとさえ感じます。
屋外席の注意点
あくまで「気候が良い時限定」の推奨です。真夏や真冬、そして雨予報の日は、迷わず屋内の「2階」か「3階」を選んでください。屋根はありますが、風向きによっては雨が吹き込むこともあり、修行のような一日になってしまいます。
屋外を含む競馬観戦に関してはこちらの記事競馬観戦の持ち物と防寒対策!冬も快適に楽しむ必需品リストで詳しく解説していますので参考にして下さい。
スマートシートの「設備」に関する残酷な真実
最後に、スマートシートを予約する上で絶対に知っておかなければならない「設備の限界」についてお伝えします。
スマートシートには「モニター」も「コンセント」もありません!
「指定席だから何かあるだろう」という期待は禁物です。基本的にスマートシートは「場所代」であり、設備は以下のような状況です。
- 専用モニター:なし(場内の大型ビジョンを見てください)
- コンセント:なし(モバイルバッテリー必須)
- Wi-Fi:JRA-Wi-Fiが飛んでいますが、混雑時は繋がりにくいことも。
特に屋外席では、日差しでスマホの画面が見えにくかったり、暑さでスマホが熱暴走したりするリスクもあります。
スマートシートを利用する際は、「大容量モバイルバッテリー」「日除けの帽子・サングラス(屋外の場合)」「敷物(クッション)」などの装備をしっかり整えていくことが、最後まで快適に楽しむための秘訣です。
「ただ座る場所」ではなく、「自分だけの観戦基地」を作るつもりで、準備万端で挑んでくださいね!
(出典:JRA公式『阪神競馬場 指定席・入場券料金表(2025年版)』)
入場券と指定席の違いやメリットを比較
- YUKINOSUKE
ここまで、リニューアル後の魅力的な座席の数々を紹介してきましたが、読者の皆さんの中には、ふとこんな疑問を抱いた方もいるのではないでしょうか。
「たしかに個室やソファは魅力的だけど、指定席を取らなくてもレースは見れるよね?」
「ネット予約の『入場券』なら100円か200円で入れるし、節約してその分を馬券に回したほうが賢いんじゃない?」
その気持ち、痛いほどよく分かります。私自身、競馬を始めたばかりの頃は「座席代なんて無駄!現場に行ければそれでいい!」と考えて、頑なに入場券だけで参戦していました。
しかし、リニューアル後の阪神競馬場に行くなら、私は声を大にして「絶対に指定席を取るべきだ」と断言します。悪いことは言いません、数百円をケチって入場券だけで済ませようとすると、当日の午後には後悔で足腰が悲鳴を上げることになります。
現代の競馬場は「ベンチ=指定席」が常識
なぜここまで強く指定席を勧めるのか。最大の理由は、リニューアルによって「無料で座れる場所(フリーエリア)」が極端に減っているからです。
昔の競馬場をご存知の方は、スタンドの階段席に新聞紙を敷いて場所取りをする光景を思い浮かべるかもしれません(※現在はマナー違反です)。しかし、近年のJRAのリニューアル工事では、スタンドのベンチシートのほとんどを「スマートシート」として指定席化する傾向にあります。
つまり、指定席券を持っていない「入場券のみ」の人は、基本的に「一日中立ちっぱなし」を覚悟しなければなりません。
| 比較項目 | 入場券のみ(立見) | 指定席(スマートシート等) |
|---|---|---|
| 費用 | 100円〜200円 | 600円〜(入場料込み) |
| 居場所 | なし(通路や手すり付近) | あり(自分専用の椅子) |
| 荷物 | 常に背負って移動 | 席に置いて手ぶらで移動 |
| 食事 | 立食か、床に座る(混雑時) | 自席でゆっくり食べる |
| パドック | 戻るたびに場所探し | いつでも自席に戻れる |
「拠点」がないことによる3つのストレス
入場券だけで入場した場合、具体的にどんな「地獄」が待っているのか、シミュレーションしてみましょう。
- 荷物地獄
競馬場には、防寒具や雨具、飲み物、マークシート用のバインダーなど、意外と荷物が増えがちです。指定席なら席にドンと置いておけますが、入場券組はトイレに行く時も、馬券を買いに行く時も、常に重いリュックを背負い続けなければなりません。これがボディブローのように体力を削ります。 - ランチ難民
お昼時、フードコートで美味しそうなカレーを買ったとします。しかし、テーブルは満席。ベンチはすべて指定席エリア内。結局、通路の隅で立ったままカレーをかきこむ…なんていう悲しいランチタイムになりがちです。 - パドック往復の徒労
「次のレースの馬を見に行こう」とパドックへ移動します。見終わってスタンドに戻ってくると、さっきまで自分が立っていた見やすい手すり最前列は、もう他の人に取られています。レースごとに「見る場所」を探して彷徨うのは、想像以上に精神的なストレスになります。
数百円で買える「自由と権利」
ここで改めて、コストパフォーマンスを考えてみてください。
最も安い屋外スマートシートなら600円です。入場料が200円だとすれば、実質の差額はたったの400円です。
この400円で、朝9時から夕方16時半まで、誰にも邪魔されない「自分だけの椅子」と「テーブル」が手に入ります。重い荷物を置いて、手ぶらでグルメを買いに行ける。疲れたら自席でウトウト仮眠もできる。雨が降っても屋根の下にいられる(席によりますが)。
「400円を馬券で勝って取り返す!」と意気込むのも良いですが、疲労困憊で予想の精度が下がるくらいなら、最初に設備投資をして、万全のコンディションで予想に臨む方が、結果的に収支も良くなると私は思います。
【初心者がやりがちなミス】二重購入に注意!
指定席券を購入した場合、その料金には「競馬場への入場料」が含まれています。
指定席のQRコードがあればそのまま入場門を通れますので、別途「入場券(200円)」を買う必要はありません。間違って両方買わないように気をつけてくださいね。
もちろん、「メインレースだけふらっと見に行く」「散歩がてら1時間だけ滞在する」というスタイルなら、入場券だけでも十分に楽しめます。しかし、リニューアルされた阪神競馬場を朝から満喫したいのであれば、指定席の確保は「推奨」ではなく「必須」レベルだと考えて準備を進めてください。
(出典:JRA公式サイト『阪神競馬場 開催日のご入場方法』)
阪神競馬場の指定席を予約する方法と料金一覧
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「よし、今回は奮発してグループルームを取ろう!」「いや、まずはスマートシートで様子見だ」
狙いの席が決まったら、次はいよいよ最大の難関、「予約」です。特に2025年のリニューアルオープン直後やG1シーズンは、文字通りのプラチナチケット化が予想されます。ここでは、予約の基本ルールから、知る人ぞ知る裏技的なテクニックまでをご紹介します。
指定席の料金体系とキャンセル料の仕組み
「よし、席は決まった!あとは予約するだけ!」と意気込んでいるあなた、ちょっと待ってください。予約ボタンを押す前に、必ず頭に入れておかなければならないのが「お金の話」と「キャンセルのルール」です。
特にJRAの指定席予約システムは、知っていれば無料でキャンセルできるのに、タイミングを1分過ぎただけで手数料取られたり、最悪の場合は会員資格に傷がついたりと、意外とシビアな一面があります。私自身、過去に「あとでキャンセルすればいいや」と放置して痛い目を見た経験があります…。
ここでは、2025年リニューアル後の最新料金表と、絶対に損しないためのキャンセルの仕組みを、私の失敗談も交えながら徹底解説します。
【保存版】2025年リニューアル後 阪神競馬場 指定席料金リスト
まずは、予算を立てるための料金一覧です。今回のリニューアルで新設された席種を含め、主要なプライスリストをまとめました。なお、これらの料金には基本的に「阪神競馬場への入場料(200円)」が含まれています。別途入場券を買う必要はありませんので、安心してください。
| カテゴリー | 座席タイプ | 料金(税込) | 定員 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 個(ソロ) | シングルブース | 3,000円 | 1名 | 完全個室・コンセント有 |
| プライベートシート | 2,000円 | 1名 | 半個室・モニターなし | |
| 集(グループ) | グループルーム | 24,000円 | 16名 | 1室あたりの料金 |
| グループソファ | 4,000円〜 | 4名〜 | 区画料金・モニターなし | |
| グループラウンジ | 未定(要確認) | 4名 | モニター観戦専用 | |
| 標準 | スマートシート(屋内) | 800円 | 1名 | 2階・3階など |
| スマートシート(屋外) | 600円 | 1名 | 屋外西など |
YUKINOSUKEの補足メモ
※G1レース開催日(大阪杯、桜花賞、宝塚記念など)は、上記料金に「季節料金」や「プレミアム料金」が加算され、数百円〜数千円高くなる場合があります。予約画面で必ず最終金額をチェックしてくださいね。
知らないと損する!キャンセル料が発生する「魔の時間帯」
指定席予約で最もトラブルになりやすいのがキャンセルです。「急な仕事が入った」「子供が熱を出した」…やむを得ない事情は誰にでもあります。そんな時、JRAのシステムは非常に柔軟ですが、「いつ手続きするか」で天国と地獄が分かれます。
基本的に、キャンセルには以下の2つの期間があります。
- 無料キャンセル期間(セーフ!)
レース開催週の月曜日18:00まで。
この期間なら、何度予約して何度キャンセルしてもタダです。とりあえず押さえておくならこの期間内に判断しましょう。 - 有償キャンセル期間(アウト!)
月曜日18:00 〜 利用日前日の23:00まで。
この期間に入ると、キャンセル手数料として「指定席料金の20%」が徴収されます。例えば3,000円の席なら600円です。痛い出費ですが、全額無駄にするよりはマシです。
【超重要】当日のキャンセルはできません!
ここが最大の落とし穴です。JRAの指定席ネット予約は、利用日前日の23:00を過ぎると、システム上でキャンセル操作ができなくなります。
つまり、「当日の朝起きて体調が悪いからキャンセルしよう」と思っても手遅れなのです。この場合、席を使わなくても料金は100%請求されます。
「無断キャンセル」だけは絶対NGな理由
- YUKINOSUKE
「当日キャンセルできないなら、そのまま行かずに放置(ブッチ)すればいいや」
そう思うかもしれませんが、これは絶対にやってはいけません。JRAは「予約したのに入場しなかった履歴」をしっかり記録しています。無断キャンセル(未入場)を繰り返すと、JRAカード会員規約やネット予約規約に基づき、「次回の先行抽選で当選確率が極端に下がる」あるいは「一定期間予約ができなくなる」といった重いペナルティ(ブラックリスト入り)を受ける可能性があります。
もし前日の23時を過ぎて行けなくなってしまった場合でも、料金は諦めるしかありませんが、システム上どうしようもありません。とにかく「行けないと分かった時点(前日23時まで)で即キャンセル」が鉄則です。
悪天候でレースが中止になった場合は?
台風や大雪などで、JRAが公式に「開催中止」を決定した場合は、特例として全額返金(キャンセル料なし)となります。この場合、自分でキャンセル操作をする必要はなく、自動的にクレジットカード決済が取り消されます。無理して競馬場に向かわず、JRAの公式サイトで開催情報を確認しましょう。
(出典:JRA公式『特定商取引法に基づく表示(キャンセル規定)』)
ネット予約はいつから開始かスケジュール
「どの席を取るか決まった!」
そう思っても、まだ安心するのは早いです。人気の指定席を手に入れるためには、「いつ、どのタイミングで予約サイトにアクセスするか」というスケジュールの把握が勝負の9割を決めると言っても過言ではありません。
特に2025年は、リニューアルオープン直後のご祝儀相場とG1レースが重なり、過去に例を見ないほどの争奪戦が予想されます。「気がついたら受付が終わっていた…」なんて悲劇を避けるために、JRAの予約スケジュールを完璧に頭に叩き込んでおきましょう。
予約のチャンスは2回ある!「抽選」と「先着」の違い
JRAの指定席ネット予約は、基本的に以下の2段階方式で行われます。どちらか一方で取れればOKですが、人気日は「一次試験(抽選)」で落ちて、「二次試験(先着)」で敗者復活戦に挑むというパターンが王道です。
| 段階 | 名称 | 開始時期(目安) | 戦い方 |
|---|---|---|---|
| 第1段階 | 先行抽選 (プレオーダー) |
開催日の約2週間前 (金曜18:00〜日曜13:00など) |
「運」の勝負 期間内に申し込めばOK。 JRAカード会員が優遇される枠あり。 |
| 第2段階 | 一般発売 (先着順) |
開催週の平日 (月曜か火曜の夕方〜) |
「速度」の勝負 早い者勝ち。 開始数秒〜数分で決着がつく。 |
【第1段階】先行抽選(プレオーダー)
まず最初に挑むのが抽選です。通常、レース開催日の2週間前の金曜日18:00から申し込みが始まります。
ここは焦る必要はありません。日曜日の13:00(締切時間は開催により異なる場合あり)までに申し込みを完了すれば、当選確率は変わりません。
ただし、ここで重要なのが「JRAカード会員」の存在です。クレジットカード機能付きのJRAカードを持っていると、「JRAカード会員限定抽選」と「一般抽選」のダブルチャンス(あるいは優先枠)があり、当選確率がグッと上がります。もし今後も頻繁に指定席を取りたいなら、作っておいて損はない武器です。
【第2段階】一般発売(先着順)
抽選で外れてしまった場合、あるいは申し込み忘れた場合は、レース開催週の月曜日または火曜日の夕方(17:00や18:00)から始まる一般発売に挑みます。
ここは完全な「早い者勝ち」の世界です。
人気席(スマートシートの最前列や、シングルフースなどの希少席)は、発売開始時刻になった瞬間に「空席なし」になることも珍しくありません。事前にログインを済ませ、時報と共に更新ボタンを押す。まさにコンマ1秒を争うクリック合戦が繰り広げられます。
2025年春の「絶対確保したい」激戦スケジュール予測
特に2025年の春シーズンは、以下の日程が「超」激戦区となります。この日に行きたい方は、スマホのカレンダーにアラームをセットしておくことを強くおすすめします。
【要警戒】2025年 阪神競馬場 指定席争奪戦カレンダー
- 3月1日(土):リニューアルオープン初日
→ 歴史的瞬間を見たいファンが殺到。倍率は未知数。 - 4月6日(日):大阪杯(G1)
→ 桜満開の季節と重なる春の古馬中距離王決定戦。 - 4月13日(日):桜花賞(G1)
→ 牝馬クラシック第一弾。華やかな雰囲気でデート需要も最大化。 - 6月15日(日):宝塚記念(G1)
→ 上半期の総決算。ファン投票で選ばれたスターホースが集結。
これらのG1開催日やリニューアル初日は、先行抽選の時点で倍率が10倍を超えることもザラにあります。「一般発売で取ればいいや」と悠長に構えていると、発売開始時刻にアクセス集中でサイトに繋がらないまま、気づいたら「満席」の文字を見ることになります。
スケジュールの最終確認は公式サイトで!
予約開始日時は、開催日程や祝日の関係でイレギュラーに変更されることがあります(例:月曜開催の場合は発売日がズレるなど)。
必ず、狙っているレースの2週間前になったらJRAのニュースリリースを確認してください。
(出典:JRA公式『2025年の指定席・入場券ネット予約受付開始』)
満席でも諦めないキャンセル待ちのコツ
- YUKINOSUKE
「先行抽選はハズレ、一般発売もアクセス集中で繋がらないまま完売…」
画面に並ぶ無慈悲な「×(満席)」の文字を見て、絶望的な気分になったことはありませんか?
でも、そこでブラウザを閉じてはいけません。ここだけの話ですが、JRAの指定席予約には「敗者復活戦」とも呼べる、奇跡のチャンスタイムが存在するのです。通称「戻り(もどり)」と呼ばれる現象です。
私YUKINOSUKEも、過去のG1レースで何度もこの「戻り」を拾い、プラチナチケットを手に入れてきました。ここでは、その具体的な狙い目とテクニックを伝授します。
なぜ「満席」なのに空席が出るのか?
そもそも、なぜ一度売り切れたはずの席が復活するのでしょうか?理由は主に2つあります。
- とりあえず確保勢のリリース
「行けるかわからないけど、とりあえず取っておこう」という人が、予定が合わなくなって手放すケース。 - 体調不良や急用
直前になって風邪をひいたり、仕事が入ったりして泣く泣くキャンセルするケース。
JRAの指定席ネット予約システムは、誰かがキャンセル手続きを完了すると、その席が即座に(あるいは数分以内のラグで)システム上の在庫として復活する仕組みになっています。つまり、誰かが手放したその瞬間、画面の向こうで待ち構えているあなたにチャンスが巡ってくるのです。
YUKINOSUKE直伝!狙うべき「2つのゴールデンタイム」
では、具体的にいつサイトに張り付けばいいのでしょうか?闇雲にリロードしても指が疲れるだけです。狙うべき時間は、JRAの「キャンセル規定」に基づくと論理的に導き出せます。
| 狙い目の時間帯 | 激アツ度 | 理由とメカニズム |
|---|---|---|
| ① 開催前日の 21:00 〜 23:00 |
★★★★★ (最大) |
「キャンセル期限」直前の駆け込みラッシュ。 23時を過ぎるとキャンセル不可になるため、迷っていた人が一斉に手放すピークタイム。 |
| ② 当日の早朝 07:00 〜 09:00 |
★★★☆☆ (中) |
早起き勢の最終調整。 当日の天候や体調を見て諦める人が出る時間帯。システム更新でポロっと出ることも。 |
勝負の分かれ目は「前日23時」のデッドライン
この中で最も重要なのが、「前日の23時」というデッドラインです。
JRAのルールでは、利用日前日の23:00を過ぎると、座席のキャンセル操作自体ができなくなります(無断キャンセル扱いとなり、返金もされません)。
人間の心理を逆手に取れ!
「行けないけれど、キャンセル料(20%)を払ってでも80%のお金を取り戻したい」
そう考える人は、必ず23時の締め切り直前に手続きを行います。そのため、22時30分〜22時59分頃は、まるで確変モードのように「×」が「△」に変わる瞬間が頻発するのです。
執念の「リロード(再読み込み)」作戦
具体的な戦い方は極めてアナログです。
- JRA指定席ネット予約サイトにログインしておく。
- 狙っている席種のページを開く。
- ひたすら「更新(リロード)」ボタンを押す。
- 「×」が「△」になった瞬間、迷わずクリックして確保する。
この時、注意点が一つあります。
「座席を選んで購入」ではなく、「席数を選んで購入(おまかせ)」を使うことです。シートマップから空席を探している数秒の間に、他のライバルに取られてしまうからです。「どんな席でもいいから、とにかく中に入りたい!」という場合は、自動割り当て機能を使ってコンマ1秒でも早く決済画面に進むのがコツです。
自動購入ツールなどは厳禁!
巷には自動で予約を取るツールなども出回っているようですが、JRAの規約で禁止されており、アカウント停止のリスクがあります。必ず自分の手で、正規の手順で勝ち取りましょう。
「満席」の文字は「終了」ではありません。「待機」の合図です。
諦めずに前日の夜、スマホを握りしめて粘った人だけに、勝利の女神(とキャンセル席)は微笑むのです。
(出典:JRA公式『特定商取引法に基づく表示(キャンセル期限について)』)
G1開催時の抽選販売と購入制限の注意点
最後に、2025年の阪神競馬場を締めくくる「G1シーズン」特有の、非常に厳しいルールについて注意喚起しておきます。
多くの人が殺到するビッグレース開催日には、転売対策と混雑緩和のために、通常とは異なる「購入制限(枚数制限)」がかけられます。これを知らずに「いつものように4人分取ろう」とすると、予約画面でエラーが出てパニックになっている間に売り切れる…という悲劇が起きます。
【警告】「1人2席」しか取れない特定日
通常、JRAの指定席予約は、1つのアカウントにつき「4席」まで確保できるのが基本ルールです。しかし、以下の特定日に関しては、この上限が「お一人様2席まで」に半減されます。
【2025年】購入枚数制限(2席まで)対象日
- 12月14日(日):阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)
- 12月21日(日):朝日杯フューチュリティステークス(G1)
※上記日程は、先行抽選・一般発売ともに「1アカウントにつき2席まで」しかカートに入れられません。
3人以上のグループ・家族連れは「分断」の危機!
これが何を意味するか、具体的にお話ししましょう。
例えば、「友人4人でグループ観戦したい」とか、「夫婦と子供2人の計4人で遊びに行きたい」というケースです。
普段なら、お父さんが代表して自分のスマホで4人分(スマートシート4連番など)をサクッと予約すれば完了です。しかし、この制限日にはそれができません。システム上、どうあがいても2席までしか選択できないからです。
もしこれを知らずに当日を迎え、「あれ?2人分しか取れない!」と焦っている間に、周りの席はどんどん埋まっていきます。結果、「お父さんと息子は指定席、お母さんと娘は入場券で立ち見」なんていう、家族の空気が凍りつく最悪の事態になりかねません。
解決策は「アカウントの複数持ち」と「連携プレー」
この「2席の壁」を突破する方法は一つしかありません。「2人+2人」に分かれて予約することです。
| 人数 | 必要なアカウント数 | 戦略 |
|---|---|---|
| 3人〜4人 | 2アカウント | 代表者Aと代表者Bが、同時にログインして隣同士(または近くの席)を狙う。 |
| 5人〜6人 | 3アカウント | 3人がそれぞれスマホを構えて、同じエリアを狙い撃つ。 |
これを成功させるためには、事前に一緒に行くメンバーの中で「JRAの予約会員登録(無料)」を済ませている人が、自分以外にもう一人以上いる必要があります。
「当日になって席が足りない!」という悲劇を避けるためにも、G1に行く計画を立てる際は、必ず「誰と誰がアカウントを持っているか」を確認し、事前に作戦会議を開いておくことを強くおすすめします。
阪神競馬場の指定席で快適な観戦体験を
- YUKINOSUKE
ここまで、2025年のリニューアルで生まれ変わる阪神競馬場の指定席について、その種類から設備の落とし穴、そして熾烈な予約戦争を勝ち抜くための裏技まで、かなりの長文で解説してきました。
最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございます。
いかがでしたでしょうか?
記事を書き始めた当初は「新しい席が増えたな」くらいの感覚でしたが、調べれば調べるほど、今回のリニューアルが単なる建物の改装ではなく、「競馬観戦のあり方そのものを変える革命」であることに気づかされました。
「観る場所」から「過ごす場所」への進化
これまでの競馬場は、極端に言えば「馬券を買ってレースを見る」という機能に特化した場所でした。指定席もそのための「座れる場所」に過ぎませんでした。
しかし、2025年からの阪神競馬場は違います。
- シングルブースで、誰にも邪魔されずデータと向き合う「没入体験」。
- グループルームで、大切な仲間や家族と笑い合う「共有体験」。
- スマートシート(屋外)で、風と光と歓声を全身で浴びる「ライブ体験」。
このように、その日の気分や一緒に行くメンバーに合わせて、「自分好みの1日をデザインできる」ようになったのが、今回のリニューアルの最大の魅力です。「席がないから疲れる」「モニターが見えないからイライラする」といった物理的なストレスから解放され、純粋に競馬というエンターテインメントを楽しめる環境が、ついに整ったのです。
指定席は「最高の一日」へのパスポート
私はこの記事の中で、何度も「指定席を取るべきだ」と繰り返してきました。
それは単に体が楽だからという理由だけではありません。自分だけの「拠点」を確保することは、「心に余裕を持つこと」に繋がるからです。
心に余裕があれば、パドックで馬の表情をじっくり観察できます。
心に余裕があれば、新しくなったレストラン街のグルメをゆっくり味わえます。
そして何より、心に余裕があれば、外れた馬券のことなんて忘れて(笑)、目の前を駆け抜けるサラブレッドの美しさに感動することができます。
たかが数百円〜数千円の指定席券ですが、それはあなたの休日を「ただのギャンブル」から「極上のレジャー」へとアップグレードしてくれる、魔法のパスポートなのです。
YUKINOSUKEからのラスト・アドバイス
最後に、現地に向かうあなたへ3つのアドバイスを送ります。
- 準備は万全に!:モニターなし席には「タブレット」と「モバイルバッテリー」。これだけは忘れないでください。
- 諦めない心!:予約抽選に外れても、前日夜の「キャンセル戻り」があります。粘り勝ちしましょう。
- ルールを守って!:グループ席の人数制限や、G1デーの購入制限など、新しいルールをしっかり確認しておきましょう。
新しいスタンドで会いましょう!
2025年3月1日、新しい阪神競馬場の歴史が幕を開けます。
桜並木が美しい春のG1シーズン、熱気溢れる宝塚記念、そして寒風の中でも熱いドラマが生まれる冬の開催。どの季節に訪れても、きっと新しいスタンドは私たちを温かく迎えてくれるはずです。
この記事が、あなたの「席選び」の迷いを消し、最高の一日を作るための手助けになれば、執筆者としてこれ以上の喜びはありません。
私も、愛用の双眼鏡とモバイルバッテリーを持って、新しいスタンドのどこかに必ず出没しているはずです。もし、シングルブースで鬼のような形相で新聞を睨んでいる男がいたら、それは私かもしれません(笑)。
それでは、リニューアルされた阪神競馬場でお会いしましょう!
皆さんの競馬ライフに、幸運と感動が訪れますように。
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