競馬場のカメラマナー完全版!初心者の撮影禁止事項とおすすめ機材

競馬の知識
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こんにちは。YUKINOSUKEです。

競馬場に足を運ぶと、目の前を時速60キロ以上の猛スピードで駆け抜けるサラブレッドの美しさに、思わず息を呑んでしまいますよね。その一瞬の輝きを写真に残したいと思って、一眼レフやミラーレスカメラを手に取る方も多いのではないでしょうか。しかし、競馬場は私たちが普段利用する公園やスポーツスタジアムとは少し異なり、非常に繊細な生き物である「馬」が主役となる場所です。

そこで大切になってくるのが、競馬場におけるカメラのマナーや撮影に関するルールです。三脚や脚立を使ってもいいのか、フラッシュ撮影はどこまで制限されているのかなど、初心者の方は特に不安に感じてしまうかなと思います。私自身も最初は戸惑うことがありましたが、ルールを知ることで周囲の方とも気持ちよく過ごせるようになりました。この記事では、競馬を楽しみながら最高の1枚を撮るために欠かせない、具体的なマナーや注意点を分かりやすく解説します。しっかり準備をして、安心して観戦と撮影を楽しみましょう!

  • 絶対に守るべき馬に対するフラッシュ撮影禁止のルール
  • 三脚や脚立などの持ち込み制限と周囲への配慮
  • SNSへの写真投稿時に注意すべき肖像権の基本知識
  • 初心者でも失敗しないためのカメラ設定とおすすめ機材
  1. 競馬場のカメラマナーと撮影禁止事項の完全ガイド
    1. パドックや本馬場でのフラッシュ撮影は厳禁
    2. 三脚や脚立など自立する器具の使用制限
    3. 初心者が知っておきたい撮影時の基本ルール
      1. パドックでの「静粛」と「不動」の重要性
      2. ラチ(柵)沿いでの安全確保と姿勢の変え方
      3. 「場所取り」問題と譲り合いの精神
    4. SNS投稿時に注意すべき肖像権と公開マナー
    5. 雨の日の観戦で役立つ持ち物と機材の保護
      1. 撮影者のための最強の雨対策装備
      2. 大切なカメラとレンズを死守する機材ケア
  2. 競馬場のカメラマナーを守り撮影を楽しむためのコツ
    1. 競馬撮影におすすめのカメラ設定と操作の基本
      1. 動く被写体を逃さないAF設定とエリアの使い分け
      2. 躍動感を止めるシャッタースピードと露出の黄金比
      3. 1日のルーティンで設定を最適化する
    2. 東京や中山競馬場で必要なレンズの焦点距離
    3. 決定的な瞬間を美しく残すおすすめのカメラ
      1. 最新AIがサポートする「動物認識AF」の凄さ
      2. パドックで役立つ「サイレント撮影」と機動力
      3. フルサイズかAPS-Cか?センサーサイズの選び方
    4. レース観戦の臨場感を高める双眼鏡の選び方
      1. 競馬に最適な「倍率」と「実視界」のバランス
      2. 明るさと携帯性を左右する「レンズ径」の選び方
      3. メガネユーザー必須の「ロングアイレリーフ」と「防水性能」
      4. 究極の鑑賞体験を叶える「防振双眼鏡」という選択
    5. 競馬場のカメラマナーを理解して観戦を楽しもう

競馬場のカメラマナーと撮影禁止事項の完全ガイド

競馬場には、安全に、そして全てのお客様が快適に過ごすための公式なルールが存在します。特に撮影に関しては、馬の命や他の方の観戦環境に直結するため、まずは基本的な禁止事項をしっかりと整理しておきましょう。これを知っておくだけで、現場で「知らなかった!」と慌てることもなくなりますし、何より馬たちを驚かせるリスクを減らすことができますよ。

パドックや本馬場でのフラッシュ撮影は厳禁

競馬場でカメラを構える際、何よりも優先すべき「鉄の掟」とも言えるのが、馬がいる場所でのフラッシュ・ストロボ撮影の厳禁です。これはJRA(日本中央競馬会)や地方競馬(NAR)の全ての主催者が公式に禁止しているルールであり、単なる「行儀の良さ」の問題ではなく、人馬の安全を守るための死活的な決まり事なんですね。

なぜここまで厳しく制限されているのかというと、それは馬の驚異的な視覚能力と、その臆病な性格に理由があります。馬は草食動物として外敵をいち早く察知するために、視野が約350度という非常に広い範囲を見渡せるようになっています。つまり、私たちの真後ろ以外のほぼ全てが見えている状態なんです。しかも、暗い場所でもわずかな光を捉える能力に長けているため、人間が感じる以上に強い光の刺激を敏感に察知してしまいます。

そこに突然、強烈な閃光(フラッシュ)が走ったらどうなるでしょうか。馬はパニックに陥り、本能的な驚愕反応(スケア・レスポンス)によって、その場で立ち上がったり、騎手や厩務員さんを振り落として暴走したりする恐れがあります。これは、その場の全員を危険にさらすだけでなく、その馬の競走生命を絶ってしまうことにもなりかねない、非常に恐ろしい事態を招く可能性があるんです。

パドックや返し馬の最中にフラッシュが光ることで馬が負傷したり、レースの出走が取り消されたりすれば、命がけで騎乗しているジョッキーや、丹精込めて馬を仕上げてきた厩舎スタッフ、そして馬券を買って応援している何万人ものファンに計り知れない迷惑をかけることになります。最悪の場合、競馬場への出入り禁止といった厳しい処分が下されることもありますよ。

特に気をつけたいのが、夕暮れ時やナイター開催、そして本馬場へと続く「地下馬道」付近などの薄暗い場所です。最近のカメラは賢すぎるあまり、オート設定にしていると「暗いから光を足そう」と勝手に判断して、内蔵フラッシュが勢いよくポップアップしてしまうことがよくあります。私の場合、入場ゲートをくぐる前に必ずカメラのダイヤルを「発光禁止モード」にするか、プログラムオート(P)やマニュアル(M)などの意図しない発光が起きない設定に固定しているかを確認するようにしています。

また、フラッシュ以外で見落とされがちなのが「AF補助光」の存在です。これは暗い場所でピントを合わせやすくするためにカメラから照射される赤い補助光のことですが、実はこれも至近距離の馬にとっては強い刺激になります。パドックで目の前を歩く馬に向かってこの赤い光が何度も点滅すれば、馬が苛立ったり集中力を欠いたりする原因になってしまいます。初心者の方は「フラッシュさえオフにすればOK」と思いがちですが、AF補助光もメニュー設定から「OFF」にしておくのが、撮影者としての誠実なマナーかなと思います。

主要メーカー別:AF補助光をオフにする設定例(一般的な名称)
メーカー メニュー内での一般的な名称・場所
ソニー 撮影設定 > AF補助光 > 切
キヤノン AFメニュー > AF補助光の投光 > しない
ニコン カスタムメニュー(鉛筆マーク) > オートフォーカス > 内蔵AF補助光の照射設定 > しない

「フラッシュを使わずに暗い場所で綺麗に撮れるの?」と不安になるかもしれませんが、今のデジタルカメラの性能なら全く問題ありません!ISO感度を少し上げるだけで、フラッシュの光に頼るよりもずっと自然で、馬の毛並みや瞳の美しさが際立つ「生きた写真」が撮れるようになりますよ。たとえ少しノイズが乗ったとしても、それは後から修正できますが、一度起きてしまった事故や、失われた周囲からの信頼は取り返しがつきません。馬たちの平穏を乱さず、その凛々しい姿を静かに見守りながらシャッターを切る。それが競馬場にカメラを持っていく私たちが、まず最初に身につけるべき最高のテクニックだと私は思っています。

正確なルールや禁止事項については、必ず訪問する各競馬場の公式サイトもあわせてチェックしてくださいね。マナーを守って、馬への敬意を忘れない撮影を心がけましょう!

三脚や脚立など自立する器具の使用制限

競馬場での撮影において、重い望遠レンズを支えるための「三脚」や、高い位置から狙える「脚立」は、一見すると便利なアイテムに思えますよね。しかし、JRA(中央競馬)や地方競馬のほぼ全ての会場において、三脚や脚立といった「自立する器具」の使用は原則禁止されています。これには、公共の場としての平等性や安全確保という、非常に深い理由があるんです。

まず大きな理由の一つが、「場所の不当な占有(場所取り問題)」です。三脚を一度立ててしまうと、その足が広がる範囲、さらには撮影者が立つスペースを含めて数平方メートルが事実上の「私有地」のようになってしまいます。競馬場は多くのファンが限られたスペースで観戦を楽しむ公共の施設。特定の人が三脚で場所を独占してしまうと、他のお客様が入り込む余地がなくなってしまい、公平な観戦機会を損なうことになってしまうんですね。私も以前、大きな三脚を広げている方の横で肩身の狭い思いをしたことがありますが、やはり周囲との「譲り合い」が競馬場の美しい文化かなと思います。

二つ目の理由は、「後方の観客に対する視界の遮蔽」です。特に脚立や踏み台は深刻で、これらに乗って撮影されると、後ろにいる小柄な方や子供たちは全くレースが見えなくなってしまいます。競馬場は「撮影会会場」ではなく、あくまで「レースを観戦する場所」であることを忘れてはいけないポイントですね。また、自撮り棒を長く伸ばしての撮影も、周囲の方の視界を遮るだけでなく、馬を驚かせる原因にもなるため、多くの競馬場で制限の対象となっています。

三脚や脚立が何かの拍子に倒れてしまった場合、周囲の人に怪我をさせたり、最悪の場合はコース内に機材が転落してレースを妨害したりするリスクがあります。特に混雑したスタンドやパドックでは、人の流れが激しいため、足元の機材は非常に危険な凶器になり得るんです。

一方で、「一脚」については扱いが少し異なります。JRAの規定では「三脚など自立する器具」が禁止対象となっているため、自立しない一脚は原則として持ち込みや使用が認められているケースが多いです。しかし、これも「周囲の迷惑にならない範囲で」という条件付きです。混雑したパドックの最前列などで一脚を振り回すのはやはりマナー違反。使う際も、移動時は必ず短く畳む、他人の視界を遮らない高さに調整するといった配慮が欠かせません。「一脚なら何をしてもいい」というわけではなく、あくまで「手持ち撮影の補助」として謙虚に活用するのが、成熟した撮影者の姿かなと思います。

器具の種類 JRAでの原則的な扱い 主な禁止・制限理由
三脚 原則禁止 場所の不当占有、転倒事故のリスク、後方の視界遮蔽
脚立・踏み台 原則禁止 後方の視界を完全に遮断、高所からの転落・接触事故防止
自撮り棒 制限あり 伸ばした状態での使用は周囲への接触や視界遮蔽、馬への威嚇防止
一脚 使用可(※1) 自立しないため許容されるが、混雑時は自粛が求められる

※1:施設や混雑状況により制限される場合があります。現場の係員の指示に従ってください。

例外として、大井競馬場の「Lデッキ」のように、特定のエリアに限って三脚や一脚の使用を正式に許可している場所もあります。こうした場所では堂々と機材を使えますが、それでも「譲り合い」の精神は大切ですね。重い機材で手が疲れてしまう場合は、座れるベンチのあるエリアで自分の膝を支えにしたり、カメラバッグをクッション代わりにしたりする工夫もおすすめですよ。こうした持ち物の工夫については、競馬観戦の持ち物リストでも詳しく解説しています。

(出典:日本中央競馬会(JRA)『競馬場内での撮影等についてのお願い・ご注意』)

最終的には、「自分の機材が他人の楽しみを奪っていないか」を常に意識することが、最高のマナーかなと思います。機材の重さをマナー違反で解決するのではなく、自身の撮影技術や場所選びの工夫でカバーして、みんなで気持ちよく馬たちの勇姿を追いかけましょう!もし各競馬場の詳しい施設情報が知りたい方は、小倉競馬場の施設ガイドなども参考にしてみてくださいね。それぞれの場所に合わせた撮影スタイルが見つかるはずです。

初心者が知っておきたい撮影時の基本ルール

競馬場での撮影を心ゆくまで楽しむためには、現場の空気を読む「空間的エチケット」が欠かせません。競馬場はあくまで競走馬が全力を尽くして走り、ファンがそれを応援する「スポーツの場」であり、撮影会会場ではないということを意識するのがスタートラインかなと思います。特に初心者の方が最初に戸惑いやすいのが、エリアごとの細かな振る舞いです。馬という動物の特性を理解し、周囲の観客とトラブルにならないための「暗黙の了解」を知っておくだけで、撮影の質も楽しさも大きく変わりますよ。

パドックでの「静粛」と「不動」の重要性

まずパドックにおいて最も心がけたいのは、徹底して静粛を保つことです。馬は草食動物としての本能から、背後や周囲の物音に非常に敏感です。お目当ての馬が近くを通ったからといって、大声を出したり、不必要に身を乗り出したり、手を振ったりする行為は厳禁です。馬が驚いて立ち上がってしまえば、引き手を引く厩務員さんや、騎乗しているジョッキーに怪我をさせてしまうリスクがあります。また、特定の「推し馬」を追いかけてパドックの周りを走る行為も、周囲のお客様との接触事故や馬への威嚇になるため、JRAのルールでも厳しく制限されています。中山競馬場の「グランプリロード」のような、馬との距離が極端に近い場所では、まずは足を止めて、静かにシャッターを切るのがスマートなマナーですね。

ラチ(柵)沿いでの安全確保と姿勢の変え方

次に、コースを仕切るラチ(柵)周辺での立ち振る舞いです。ここは迫力ある写真が撮れる絶好のスポットですが、安全面での配慮が最も求められる場所でもあります。撮影に夢中になるあまり、カメラのレンズフードや体の一部をラチの外に出すのは絶対にやめてください。外ラチぎりぎりを全力で疾走してくる馬や、返し馬で制御を失いかけた馬がレンズと接触すれば、機材の損壊どころか、人馬の生命に関わる甚大な事故を招くことになります。レンズを向ける際は常に「柵の内側」を意識しましょう。

馬が目の前を通過する瞬間に、急に立ち上がったり座り込んだりする動作も要注意です。馬の視界に急激な動きが入ると、馬が驚いて斜行(横にヨレる)する原因になり、レースの公平性を損なう恐れがあります。姿勢を変えるときは、馬がいないタイミングを見計らってゆっくり動くのがコツです。

「場所取り」問題と譲り合いの精神

そして、最もトラブルになりやすいのが「場所取り」の問題です。重賞レースの日などは、開門直後からパドックの最前列やゴール前に荷物を置いて長時間離脱する人を見かけますが、これは他のファンの観戦機会を不当に奪う行為として厳しく制限されています。主催者は「必要以上に観覧席・観覧エリア等を占拠する行為」をお断りしており、荷物のみによる占拠は係員によって撤去の対象となる場合があります。私自身も、自分が撮影したいレースが終わったら、速やかに後ろで待っている方に場所を譲るようにしています。こうした「譲り合い」の精神があれば、撮影者に対する周囲の目も自然と温かいものになるはずです。

エリア 推奨される振る舞い 絶対禁止・NG行為
パドック 静かに見守る、足を止める 大声、急な動き、馬を追いかける
ラチ沿い レンズを柵の内側に収める 柵への身乗り出し、急な起立・着席
観戦席全般 撮影後は速やかに場所を譲る 荷物放置による長時間の占拠

こうした現場のマナーを一人一人が意識することで、結果として馬も人も安全に、最高のパフォーマンスを発揮できる環境が維持されます。正確なルールについては、必ず主催者の発表を確認してください。(出典:日本中央競馬会(JRA)『競馬場内での撮影等についてのお願い・ご注意』)

初心者の方は、まず周囲のベテランカメラマンがどのように動いているかを観察するのも勉強になります。基本を知ることで、自信を持ってカメラを構えられるようになりますよ!

SNS投稿時に注意すべき肖像権と公開マナー

会心の一枚が撮れたとき、すぐにSNSやブログにアップしてファン仲間と喜びを共有したくなるのは、私も本当によく分かります。Twitter(X)やInstagramで「いいね」をもらえると、撮影の苦労も吹き飛びますよね。しかし、インターネットという不特定多数の目に触れる場所に公開する以上、「他者の肖像権」については、これまで以上に慎重にならなければならない時代かなと思います。競馬場という公共性の高い場所であっても、そこにいるすべての人には「勝手に撮影され、公開されない権利」があるからです。

特に最近のミラーレス一眼は非常に高画素で、背景の奥の方に写っている人の顔まで、拡大すればはっきりと判別できてしまうことがあります。もし、あなたがアップした写真が原因で、写り込んだ方のプライバシーを侵害してしまった場合、法的な損害賠償請求に発展するリスクもゼロではありません。たとえ悪意がなかったとしても、一度拡散された画像は「デジタルタトゥー」として一生ネット上に残り続け、被写体となった方の人生に影響を与えてしまう可能性があることを、私たちは忘れてはいけませんね。

JRA(日本中央競馬会)の公式規定では、場内での撮影はあくまで「私的使用目的」に限って認められています。これを営利目的、例えばYouTubeの広告収入を得ているチャネルで無許可でライブ配信を行ったり、撮影した動画を商用利用したりすることは、施設管理権や放映権の観点から制限の対象となります。

(出典:日本中央競馬会(JRA)『競馬場内での撮影等についてのお願い・ご注意』)

投稿前には必ず、被写体の背景に人物が写り込んでいないか、「人物の特定」ができる状態ではないかを隅々までチェックしましょう。もし顔がはっきり写っている場合は、スマホの編集アプリなどでボカシを入れたり、スタンプで隠したり、あるいは思い切ってトリミング(切り抜き)をして人物を除去するのがスマートなマナーです。

「お祭りやイベントだから風景の一部として許されるはず」という安易な自己判断は、思わぬ炎上トラブルを招くこともあるので注意が必要です。

チェック項目 具体的な対策 注意が必要な理由
背景の一般観客 ボカシ・モザイク・トリミング 意図しないプライバシーの侵害を防ぐため
JRA係員・警備員 原則として顔を隠すか写さない 業務中であっても肖像権は認められるため
騎手や関係者 誹謗中傷に繋がる編集をしない 名誉毀損やJRAガイドライン違反になるため
収益化SNSへの投稿 公式サイトの最新規定を確認する 「私的使用」の範囲を超えると判断される恐れがあるため

また、馬だけでなくジョッキーや厩務員さんといった「人」を主題にして撮影する場合も配慮が必要です。特定の個人を執拗に追いかけ回して撮影したり、負けて悔しがっている姿を揶揄するようなコメントを添えてアップしたりする行為は、JRAが定めるSNSガイドラインにおいて、他の利用者に不快感を与える「不適切な投稿」とみなされることがあります。ファン同士が応援の気持ちを持って交流できるクリーンな空間を維持するためにも、被写体へのリスペクトを忘れないようにしたいですね。

最近では、場内でのライブ配信(生中継)についても厳しくチェックされるようになっています。ルール違反とみなされた場合、せっかくの楽しい観戦の途中で退場処分を受けたり、最悪の場合は今後の入場が禁止されたりすることもあります。SNSでの楽しみ方は、あくまで公式が認める「私的な共有」の範囲内に留めるのが、長く競馬撮影を楽しむための秘訣かなと思います。

SNSは正しく使えば、競馬の魅力を世界中に発信できる素晴らしいツールです。「撮らせてもらっている」という謙虚な姿勢を持ち、自分だけでなく周りの人も、そして画面の向こう側にいる人もみんなが笑顔になれるような、素敵な投稿を心がけていきましょう!もし、もっと詳しく写真の整理術やSNSでの安全な公開方法を知りたい方は、サイト内の「競馬写真の整理術とSNS活用のコツ」という記事もぜひ読んでみてくださいね。

雨の日の観戦で役立つ持ち物と機材の保護

競馬というスポーツは、よほどの台風や積雪がない限り、雨の日でも淡々と開催されます。実は、写真好きの間では「雨の日こそが最高のシャッターチャンス」と言われることもあるんです。泥を豪快に跳ね飛ばしながら、水しぶきを切り裂いて疾走するサラブレッドの姿は、晴れの日には見られない野生味あふれる力強さを感じさせてくれます。ただ、その感動をカメラに収めるためには、晴天時とは全く異なるレベルの準備とマナーが求められるんですね。

雨天時に最も避けるべき行為は、「ラチ(柵)沿いや混雑したエリアでの傘の使用」です。これは単に後ろの人の視界を遮るというだけでなく、風で傘が飛ばされてコース内に侵入した場合、レースが中断するだけでなく、驚いた馬が転倒するなどの取り返しのつかない大事故に直結するからです。

撮影者のための最強の雨対策装備

雨の日に撮影を楽しみたいなら、傘を捨てて「自分を完全に防水する」のが正解です。私のおすすめは、ホームセンターやアウトドアショップで売っているしっかりしたレインウェアです。100均のポンチョも悪くはないのですが、風でバタつくと馬を驚かせる原因になりますし、カメラを構えた時に腕から水が入り込んでしまいます。上下セパレートタイプのレインスーツなら、足元までしっかりガードでき、機動力も落ちないので、パドックからコースへの移動もスムーズに行えますよ。

また、足元への配慮も忘れてはいけません。競馬場のコンクリートやタイルは、雨に濡れると驚くほど滑りやすくなります。特に超望遠レンズのような重い機材を持っているときに転倒すると、自分だけでなく周囲の人を巻き込む危険があります。グリップ力の強いスニーカーや、防水仕様のトレッキングシューズを用意しておくのが、安全に撮影を楽しむための隠れたマナーかなと思います。

大切なカメラとレンズを死守する機材ケア

最近のカメラやレンズには「防塵・防滴構造」が備わっているものも多いですが、これは決して「完全防水」ではありません。レンズのズームリングの隙間や、ボタンの端からじわじわと浸水し、中の基板がショートしてしまうと高額な修理代がかかってしまいます。そのため、専用のカメラ用レインカバーは必須アイテムです。簡易的なビニール製のものから、操作性の高い布製のものまでありますが、一つ持っておくだけで土砂降りのなかでも安心してシャッターを切ることができます。

アイテム名 重要度 役割と注意点
セパレート型レインスーツ ★★★ 両手を自由にし、風でのバタつきを抑える
カメラ用レインカバー ★★★ 機材への浸水を防ぎ、故障リスクを激減させる
速乾性の高いタオル ★★☆ 濡れた機材をこまめに拭き取るために複数枚用意
グリップ付き防水シューズ ★★☆ 濡れたスタンドやパドック周辺での転倒を防止
ジップロック・防水袋 ★☆☆ 予備のメモリーカードやバッテリーを湿気から守る

撮影中も、レンズ交換は極力控えるのが鉄則です。カメラの内部に水滴が入ると、センサーにカビが生える原因になってしまいます。また、撮影が終わった後のケアも重要です。濡れた機材は、まず乾いたタオルで表面の水分を完全に拭き取ってください。帰宅後は、必ず防湿庫(ドライボックス)に入れ、数日間かけてじっくり湿気を抜くのが、機材を長持ちさせる秘訣です。

もし機材がひどく濡れてしまったり、動作に不安を感じたりした場合は、無理に電源を入れず、すぐにメーカーのサービスセンターで点検を受けるようにしましょう。(出典:ニコンイメージング公式サイト『水に濡れてしまった製品の処置について』)

雨の日の競馬場は少し過酷ですが、その分、他では撮れないドラマチックな写真が手に入るチャンスです。こうした「雨対策」を万全にして、万が一の際も落ち着いて行動できるようにしておきましょう。さらに詳しい持ち物リストについては、競馬観戦の持ち物と防寒対策!冬も快適に楽しむ必需品リストの記事でも紹介しているので、お出かけ前にぜひチェックしてみてください。マナーを守った万全の準備があれば、雨のレースもきっと素晴らしい思い出になりますよ!

競馬場のカメラマナーを守り撮影を楽しむためのコツ

さて、ここからは技術的なお話です。マナーをバッチリ身につけたら、次は「どうすれば納得のいく写真が撮れるか」が気になりますよね。競馬の撮影は一見難しそうに見えますが、いくつかのコツを抑えるだけで、初心者の方でも躍動感あふれる写真を撮ることができるようになります。マナーと技術の両立こそが、真の競馬カメラマンへの近道です。

競馬撮影におすすめのカメラ設定と操作の基本

時速60kmを超えるスピードで駆け抜けるサラブレッドを、ファインダー越しにピッチリと捉えるのは、競馬撮影の醍醐味であり最も難しい部分ですよね。初心者の方がまず直面するのが「ピントが背景に抜けてしまう」「馬がぶれてしまう」という悩みかなと思います。これらを解決し、決定的な瞬間を美しく残すためには、オートフォーカス(AF)とシャッタースピード(SS)を軸にした、競馬専用のセットアップをマスターすることが近道です。私が試行錯誤の末に行き着いた、失敗を減らすための具体的な設定方法を深掘りして解説しますね。

動く被写体を逃さないAF設定とエリアの使い分け

まず、フォーカスモードは迷わず「AF-C(コンティニュアスAF)」を選択してください。シャッターボタンを半押ししている間、動く馬を常に追い続けてピントを合わせてくれるモードです。これに加えて、最近のミラーレス一眼をお使いなら「動物認識AF」や「馬の瞳AF」を必ずオンにしましょう。これがあるだけで、ピント合わせの苦労が半分以下になります。ただし、馬群が密集しているシーンでは、カメラがどの馬を追えばいいか迷ってしまうことがあります。そんな時は、フォーカスエリアを「拡張スポット」や「フレキシブルスポット」に設定し、自分が狙いたい馬の顔付近にポイントを固定して「引っ掛ける」ように追うのがコツです。エリアを広くしすぎないことで、手前の柵(ラチ)や隣の馬にピントが持っていかれるのを防ぐことができますよ。

AF被写体追従感度の調整
カメラの設定メニューにある「AF被写体追従感度」を、あえて少し「粘る(低め)」に設定するのも一つのテクニックです。これにより、一瞬だけ目の前を別の馬や障害物が横切っても、ピントが急激に外れるのを防ぐことができます。

躍動感を止めるシャッタースピードと露出の黄金比

次に重要なのがシャッタースピードです。レースシーンで馬の脚先までピタッと止まった「ストップモーション」を撮りたいなら、1/1250秒〜1/2000秒を基準にしてください。1/800秒以下だと、馬の首振りや脚の動きが微妙に被写体ブレを起こし、眠たい印象の写真になりがちです。晴天時なら積極的に1/2000秒以上を狙い、カリッとした解像感を目指しましょう。

一方で、曇天や雨天、あるいは冬場の最終レース付近など光量が足りない場面では、ISO感度とのバランスが重要になります。私はISO感度を「オート」にしつつ、ノイズが許容できる上限(常用で1600〜3200、最新機なら6400程度)をあらかじめ設定しておくことで、明るさを確保しながらシャッタースピードを維持するようにしています。

撮影シーン シャッタースピード(目安) 絞り(F値) ドライブモード(連写)
レース(静止狙い) 1/1250 〜 1/4000秒 開放 〜 f/8.0 高速連写(Hi+)
流し撮り(躍動感) 1/60 〜 1/200秒 f/8.0 〜 f/16 低速・中速連写
パドック(周回) 1/250 〜 1/500秒 開放(ボケ重視) 1枚撮影 または 低速連写
返し馬(キャンター) 1/1000 〜 1/2000秒 開放 〜 f/5.6 高速連写(Hi)

1日のルーティンで設定を最適化する

競馬撮影の良いところは、「1日のスケジュールが分単位で決まっている」点です。これを最大限に活用しましょう。まずパドックで馬の毛色や天候による光の当たり方を確認し、露出補正(+0.7やー0.7など)を検討します。次に、レース前の「返し馬」が最大の練習チャンスです。ここで実際に走ってくる馬に対してシャッターを切り、ピントの食いつきや明るさがイメージ通りかを確認して微調整を行います。本番のレースはわずか数分。その一瞬のために、パドックと返し馬でルーティンを積み重ねることが、結果として「黄金設定」への近道となります。最初は失敗して当たり前です。デジタルカメラなら何枚でも撮り直しがきくので、恐れずにシャッターを切り続け、馬たちの力強い鼓動を指先に感じてみてください。自分だけの最高の設定を見つけた時の喜びは、格別ですよ!

東京や中山競馬場で必要なレンズの焦点距離

競馬場での撮影において、最も悩ましく、かつ楽しみなのが「レンズの焦点距離」選びではないでしょうか。実は、訪れる競馬場がどこか、そしてコースのどの位置から狙うかによって、最適なレンズは全く異なります。特に日本を代表する二大競馬場、東京競馬場と中山競馬場では、コースの広さが劇的に違うため、同じ感覚でレンズを持っていくと「馬が小さすぎる!」あるいは「近すぎて入り切らない!」といった事態になりかねません。

まず、日本最大級のスケールを誇る「東京競馬場」は、まさに望遠レンズの腕の見せどころです。芝コースの直線距離は約525.9メートルもあり、コース幅も最大41メートルと非常に広大です。そのため、スタンドの中段(2階付近)から芝のレースを狙う場合、35mm換算で少なくとも250mmから300mm程度の焦点距離がないと、迫力不足を感じるかなと思います。さらに内側を走るダートコースとなると距離が遠のくため、300mmでも物足りず、400mmから500mmクラスの超望遠レンズが欲しくなるのが本音ですね。特に指定席などの高い位置(4〜5階)から狙うなら、400mm以上のレンズで「引き寄せ」て撮るのが、決定的な瞬間を美しく残すための定石です。

東京競馬場はとにかく「引き」の距離が長いため、初心者の方は「100-400mm」や「150-600mm」といった高倍率のズームレンズを検討してみてください。これ一本あれば、遠くの第4コーナーの攻防から、目の前を駆け抜けるゴール前の競り合いまで、幅広くカバーできるので、機材の変更による撮り逃しを防げますよ。

一方で「中山競馬場」は、東京に比べると非常にコンパクトで、コースと観客席の距離が近いのが特徴です。右回りのこの競馬場では、スタンド最前列付近であれば、200mmから300mm程度のレンズでも十分に満足できる迫力が手に入ります。芝レースをスタンド中段から撮るなら、200mmもあれば馬体をフレームいっぱいに捉えることが可能ですし、ダートでも250mmあれば「届いた!」という感触を得られるはずです。中山での撮影は、あまりに長すぎるレンズを振り回すよりも、機動性を重視して取り回しの良いレンズを選ぶのが、周囲の方へのマナーとしても、自身の撮影のしやすさとしても正解かもしれませんね。

パドック撮影については、どちらの競馬場でも共通して70-200mmクラスのズームレンズが最強の味方になります。馬との距離が数メートルから十数メートルと近いため、400mmのような長すぎるレンズだと、馬の顔だけで画面が埋まってしまい、全体の歩様や騎手の表情を絡めた構図が作りにくくなってしまいます。最前列で構えるなら70mmから100mm、2列目以降から肩越しに狙うなら150mmから200mmといった使い分けが理想的です。

撮影スポット 場所(コース種別) 推奨焦点距離(35mm換算) 特徴とアドバイス
パドック 最前列〜後方 70mm – 200mm 馬の全身や騎手とのコンタクトを狙う王道域。
スタンド中段(2階) 芝コース 200mm – 300mm 東京は長め、中山は短めでもOK。汎用性が高い。
スタンド中段(2階) ダートコース 300mm – 400mm 内側にあるため、芝より+50mm〜100mmを意識。
スタンド上段(4階〜) 全コース対応 400mm – 600mm 俯瞰での迫力重視。重いレンズは手ブレに注意!
ゴール前・ラチ沿い 最前列 100mm – 300mm 至近距離の迫力。ズームで広く撮る余裕も必要。

最近のデジタルカメラは画素数が非常に高いため、あえて少し広めに撮っておき、後から「トリミング(切り抜き)」で構図を整えるのも、失敗を減らすための賢い戦略です。最初から目一杯ズームして馬を見失うよりは、余裕を持った焦点距離で追いかける方が、安定した写真を量産できますよ。

決定的な瞬間を美しく残すおすすめのカメラ

「競馬を綺麗に撮るためには、やっぱり何十万円もするプロ用カメラが必要なんですか?」と聞かれることがよくあります。結論から言うと、最近のカメラはエントリーモデルでも十分に高性能なので、初心者向けの機種でも綺麗な写真は撮れます。でも、「失敗写真を減らして、決定的な瞬間をモノにする確率(歩留まり)」を上げたいなら、連写性能とオートフォーカス(AF)性能にこだわって選ぶのが正解かなと思います。

競馬のハイライトであるゴール前の激しい追い比べや、馬が力強く砂を蹴り上げる瞬間は、コンマ数秒の世界です。この一瞬を切り取るには、最低でも1秒間に10コマ以上撮れる高速連写機能があると、馬の足の運びが最も美しい瞬間を逃さず捉えやすくなりますよ。最近のミラーレス一眼なら、1秒間に20コマや30コマといった驚異的なスピードで撮れる機種も増えているので、機材の力に頼るのは決して悪いことではありません。

最新AIがサポートする「動物認識AF」の凄さ

私が今のミラーレスカメラを強くおすすめする最大の理由が、「動物認識AF(瞳AF)」という機能です。これまでのカメラは、動く馬に自分でピントを合わせ続けるのがとても難しかったのですが、最新のソニー「αシリーズ」、キヤノン「EOS Rシリーズ」、ニコン「Zシリーズ」などは、AIが瞬時に馬の顔や瞳を検知してくれます。

馬がこちらに向かって猛スピードで走ってきても、カメラが自動的に瞳を追いかけ続けてくれるので、私たちは「構図」や「シャッターチャンス」だけに集中できるんです。これは一度体験すると、もう以前のカメラには戻れないほど感動的な体験になりますよ。

特にキヤノンの「乗り物優先AF」や、ソニーの高度なトラッキング機能は、密集した馬群の中でも狙った1頭を粘り強く追いかけてくれるので、混戦模様のレースシーンでは本当に頼りになります。

パドックで役立つ「サイレント撮影」と機動力

ミラーレスカメラのもう一つの利点は、「電子シャッターによる無音撮影(サイレント撮影)」ができることです。一眼レフカメラのような「ガシャッ」というメカニカルな動作音がないため、静まり返ったパドックで馬を驚かせる心配がありません。繊細なサラブレッドの近くで撮影する際、音を立てずにシャッターを切り続けられるのは、競馬写真において非常に優れたマナーと言えますね。

フルサイズかAPS-Cか?センサーサイズの選び方

センサーサイズ選びも迷いどころですよね。高画質でノイズの少ない写真を求めるなら「フルサイズ機」が王道ですが、競馬撮影においては「APS-C機」も非常に有力な選択肢になります。APS-C機は、装着したレンズの焦点距離が実質的に1.5倍〜1.6倍に伸びるという特性があるため、遠くの馬をより大きく写したい競馬場では、むしろ有利に働くことが多いんです。

例えば300mmのレンズをAPS-C機に付けると、フルサイズ換算で約450mm相当の超望遠になります。機材を軽く、かつ安価に抑えつつ望遠性能を確保できるので、身軽に撮影を楽しみたい方にはAPS-C機もおすすめかなと思います。

カメラタイプ 主なメリット おすすめのユーザー
フルサイズ機 画質が最高、夜や雨の日でもノイズが少ない 画質にこだわりたい、本格派を目指す方
APS-C機 望遠に強い(焦点距離が伸びる)、小型軽量 遠くの馬を撮りたい、予算を抑えたい方
最新ミラーレス 動物瞳AF、無音撮影、高速連写が可能 失敗を減らして決定的な瞬間を撮りたい方

自分の予算と、どのくらいの距離からどんな写真を撮りたいかをイメージして選んでみてください。カメラを持つことで、これまでの「見るだけ」の競馬が、自分の手で最高の一瞬を形にする「表現の場」へと変わりますよ。

レース観戦の臨場感を高める双眼鏡の選び方

カメラを持ってファインダー越しに馬を追うのも最高に楽しいですが、実は「双眼鏡」も競馬観戦を120%充実させるためには欠かせない必須アイテムなんです。カメラはどうしても「切り取る」作業になるので視野が狭くなりがちですが、双眼鏡なら広いコース全体を肉眼に近い感覚で見渡しながら、お目当ての馬の勝負どころの動きを詳細に追うことができます。パドックで馬の毛艶や筋肉の震えをチェックし、レースでは向こう正面の激しい位置取りをリアルタイムで鑑賞する。この臨場感は一度味わうと病みつきになりますよ。ここでは、失敗しないための双眼鏡選びのポイントを深掘りして解説しますね。

競馬に最適な「倍率」と「実視界」のバランス

双眼鏡を選ぶとき、つい「倍率が高ければ高いほどいい」と思いがちですが、実はここが最大の落とし穴なんです。競馬場のような広い場所で動く馬を追う場合、倍率は8倍から10倍程度が最もバランスが良く、扱いやすいかなと思います。これ以上の高倍率になると、ちょっとした手の震えが大きな像の揺れになってしまい、走っている馬を視界に捉え続けるのが難しくなってしまうんです。

さらに注目してほしいのが「実視界」というスペックです。これは双眼鏡を動かさずに見渡せる範囲のことで、この数値が大きいほど「視野が広い」ことを意味します。時速60kmを超える馬群を追いかける競馬では、実視界が広いモデル(目安として7度〜8度以上)を選ぶと、馬を見失いにくく、迫力あるレース展開をワイドに楽しむことができますよ。まさに「現場にいる」という感覚を最大化してくれるポイントですね。

スペック項目 競馬観戦における目安 選ぶ際のポイント
倍率 8倍 〜 10倍 手ブレを抑えつつ、必要な大きさを確保
対物レンズ有効径 25mm 〜 42mm 明るさと持ち運びやすさのバランス
実視界 7.0° 以上 馬群を視界から外さず追うために重要
アイレリーフ 15mm 以上 メガネをかけたまま全視野を見るために必須

明るさと携帯性を左右する「レンズ径」の選び方

双眼鏡の明るさは、主に対物レンズの有効径(レンズの大きさ)で決まります。レンズが大きければ大きいほど光を取り込む量が増えるので、曇りの日や夕暮れ時の最終レースでも、馬のゼッケンや騎手の勝負服がクッキリと鮮やかに見えます。ただ、レンズが大きくなるとその分、重量も重くなってしまうのが悩みどころ。競馬場ではパドックとスタンドを何度も往復するので、「口径25mm〜40mm」程度のモデルが、肩や首への負担が少なくて済むかなと思います。

また、光学性能にこだわるなら、レンズのコーティングにも注目してみてください。「フルマルチコート」などの多層膜コーティングが施されているものや、高級な「BaK4プリズム」を採用しているモデルなら、視界の隅々まで明るく、色の再現性も高いので、サラブレッドの美しい栗毛や青鹿毛の輝きをそのままの質感で堪能できます。こうした細かなスペックの違いが、長時間の観戦における「目の疲れにくさ」にも直結してくるんです。

双眼鏡選びの黄金比
日中の屋外観戦がメインなら、軽さ重視の「8×25(8倍、口径25mm)」。
少し重くても鮮明さを追求したいなら、本格派の「8×42(8倍、口径42mm)」がおすすめです。
(出典:株式会社ニコン『双眼鏡の基礎知識』)

メガネユーザー必須の「ロングアイレリーフ」と「防水性能」

私のようにメガネをかけている方、あるいはサングラスを愛用している方に絶対チェックしてほしいのが「アイレリーフ」の長さです。これは接眼レンズから瞳までの距離のことで、ここが15mm以上の「ロングアイレリーフ」設計になっているモデルを選ばないと、メガネをかけたときに視界の周りが暗く欠けて(ケラレ)しまい、せっかくの広い視界が台無しになってしまいます。

また、屋外スポーツである競馬において「防水性能」は外せません。突然の雨でも安心して使い続けられる「完全防水(窒素ガス封入タイプ)」であれば、内部のレンズが曇る心配もありません。雨の中、水しぶきを上げて走る過酷なダート戦を双眼鏡でじっくり眺める……なんていうのも、防水モデルならではの贅沢な楽しみ方ですよね。ちなみに、冬の観戦では機材が冷え込むので、手袋をしていても操作しやすいピントリングの大きなモデルを選ぶと、さらに使い勝手が良くなりますよ。冬の準備については、冬の競馬場に持っていくべき防寒持ち物リストも合わせて確認しておくと完璧です。

究極の鑑賞体験を叶える「防振双眼鏡」という選択

最近、競馬ファンの間で急速に人気が高まっているのが、ボタン一つで像の揺れをピタッと止めてくれる「防振双眼鏡(手ブレ補正付き)」です。価格は少し張りますが、これを使うと世界が変わります。通常、手持ちでは12倍や14倍といった高倍率はブレが酷くて使えないのですが、防振機能があれば話は別。ゴール前の激しい追い比べを、まるでテレビの超アップ映像を見ているかのような安定感で鑑賞できるんです。

「馬の筋肉の筋まで見える」「騎手のゴーグル越しに見える視線までわかる」といった感動は、一度体験すると普通の双眼鏡には戻れなくなるかもしれません。本気で「推し馬」を追いかけたいなら、投資する価値は十分にあるかなと思います。

双眼鏡を首から下げて、パドックで馬の状態をじっくり観察し、レースが始まったらここぞという場面で構える。そして決定的瞬間をカメラで仕留める……。この「二刀流」のスタイルこそが、競馬場での最高の贅沢であり、楽しみ方の極みだと私は思います。自分にぴったりの一台を見つけて、人馬一体となったドラマチックな瞬間を、その瞳に焼き付けてくださいね!

ちなみに、双眼鏡については、私のブログ内の記事双眼鏡で競馬が変わる!おすすめの倍率と選び方を徹底解説でも詳しく解説しています。「双眼鏡」をもっと深く知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。

競馬場のカメラマナーを理解して観戦を楽しもう

ここまで、競馬場におけるカメラのマナーや撮影のコツについて、私の実体験を交えながら詳しくお話ししてきました。最後に、私自身が最も大切にしている考え方をお伝えさせてください。それは、「マナーを守ることは、競馬という素晴らしい文化そのものを守ることに繋がる」ということです。私たちが今、こうして自由にカメラを構えて馬たちの勇姿を記録できるのは、決して当たり前のことではありません。主催者であるJRAやNAR、そして現場で命がけで働く関係者の方々が築き上げてきた信頼関係と、何より人馬の安全が最優先に保たれているという大前提があるからこそ、この環境が維持されているんです。

近年、他の趣味の世界でも一部の過激な行動が問題となり、撮影そのものが厳しく制限されるケースを耳にすることがありますよね。競馬場でも、たった一人の「自分さえ良ければいい」という心ない行動が、将来的に「場内全面撮影禁止」という非常に悲しい事態を招いてしまう可能性はゼロではありません。そうならないためにも、私たち一人ひとりが良識あるファンとして振る舞うことが、大好きな競馬撮影をこれからも末永く楽しむための、最も重要な土台になるかなと思います。

マナーの本質は「想像力」にあります

  • 「ここでフラッシュを使ったら、あの馬はどう驚くだろう?」
  • 「この位置に三脚を置いたら、後ろの人はレースが見えるかな?」
  • 「レンズをラチの外に出したら、もし馬が寄ってきた時に接触しないかな?」

こうした一歩先の想像を巡らせることが、馬へのリスペクト、そして同じ空間を共有する仲間への思いやりに直結します。

カメラのファインダーや液晶モニター越しに馬を見つめていると、普通に観戦しているだけでは気づけなかった、彼らの力強い「眼差し」や、激しい呼吸とともに高鳴る「鼓動」を肌で感じることができます。それは、まさに言葉では言い表せないほどの感動的な体験ですし、その一瞬を切り取った写真は、あなたにとって一生モノの「競馬物語」になるはずです。もし、撮影中に分からないことや現場での判断に迷うことがあれば、遠慮せずに周囲の警備員さんや係員の方に確認してみてくださいね。彼らの指示に快く従うことも、競馬場を利用する上での大切な約束事です。

競馬場の施設改修や特定のG1レース、イベント開催時などには、撮影ルールが一時的に変更されたり、エリアが限定されたりすることがあります。お出かけ前には必ず公式の情報源をチェックする習慣をつけましょう。

マナーをしっかりと身につけたあなたは、もう立派な競馬カメラマンの一員です。ルールという「お守り」を胸に、ぜひ最高の笑顔で馬たちを迎えに行ってください。それでは、次の週末、緑の芝生がまぶしい競馬場でお会いできるのを楽しみにしています!

(出典:日本中央競馬会(JRA)『競馬場内での撮影等についてのお願い・ご注意』)

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