上がり3ハロンとは?意味や調べ方、予想の活用法を徹底解説

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こんにちは。YUKINOSUKEです。

競馬を始めたばかりだと、実況や新聞でよく耳にする上がり3ハロンとはどういう意味なのか、疑問に思うことも多いですよね。特に、具体的な計算方法や自分での調べ方が分からなかったり、中央と地方でタイムの基準がどう違うのかという点は、予想を組み立てる上でも非常に気になるところかなと思います。この記事では、初心者の方でも迷わないように上がり3ハロンの基本的な知識から、歴代最速の記録、さらには推定のタイムをどう予想に活かすかまで、私なりの視点で丁寧に解説していきます。

  • 上がり3ハロンの正確な意味と具体的な計算方法
  • 競馬新聞に載っている数字や記号の正しい読み解き方
  • 芝やダート、各競馬場におけるタイムの基準値
  • 回収率をアップさせるための実践的なデータ活用術
  1. 初心者向けに上がり、3ハロンとは何かを徹底解説
    1. 競馬用語としての上がりの意味と基本概念
      1. ハロン棒の読み方と役割
    2. 上がり3ハロンの正確な計算方法と算出の仕組み
      1. 現代競馬の心臓部!高精度センサーによる自動計測
      2. サラブレッドの限界に挑む!600メートルという距離の生理学的理由
    3. レース結果の上がりタイムと個別馬のタイムの違い
      1. 公式発表される「レース全体の上がり」の算出ロジック
      2. 「個別馬の上がりタイム」こそが馬券のヒント
      3. 見落とし厳禁!「推定」の意味
    4. 競馬新聞での上がり3ハロンの調べ方と見方のコツ
    5. 各競馬場やクラス別の上がりタイムの基準目安
      1. 競馬場ごとのコース特性とタイムの相関
      2. クラス上昇に伴う「上がりの質」の変化
      3. 馬場状態とダート戦における基準値の考え方
  2. 競馬予想で上がり、3ハロンとはどう活用するべきか
    1. 回収率を上げる上がり3ハロンの予想への活かし方
      1. 人間心理の「エアポケット」を突く戦略
      2. 順位の逆転現象:1位より2位の方が美味しい?
      3. 展開を見抜く「PCI」という視点
    2. 中央と地方競馬の上がり3ハロンの違いと重要性
      1. 砂の深さが生み出す「時計の壁」とパワーの要求値
      2. 勝負所は3コーナー!「上がり4ハロン」の持続力が重要な理由
      3. 馬券で狙うべきは「マクリ」ができる持続力タイプ
    3. 学びを深める上がり3ハロンのおすすめ本を紹介
      1. 安井涼太氏の理論:上がり3ハロンは「中途半端」である?
      2. 久保博和氏の理論:走る前に「推定」する先読みの技術
      3. 書籍で学ぶ「結果」から「プロセス」への視点変更
    4. 歴代最速記録と推定3ハロンを用いた能力分析
      1. 日本競馬が誇る極限のスピード:31.6秒の衝撃
      2. 名馬たちが証明した「スタミナ×瞬発力」の融合
      3. 「推定3ハロン」を駆使して、まだ人気のない素質馬を見抜く
      4. 分析精度を上げるための「次の一歩」
    5. ターゲット等のソフトで使う算出指標Ave-3F
      1. Ave-3FとPCIの関係性で見抜く「真の強豪馬」
    6. まとめ:上がり、3ハロンとは勝機を掴むための指標
      1. データの裏側にある「価値」を見抜く力
      2. 学びを次のレースに活かすために

初心者向けに上がり、3ハロンとは何かを徹底解説

競馬の醍醐味は、最後の直線でどの馬が一番鋭く伸びてくるかを見極めることですよね。その「末脚の鋭さ」を数値化したものが上がり3ハロンです。

まずはこの用語が持つ本来の意味や、なぜこの600メートルという距離が重要視されているのかについて、初心者の方にも分かりやすくお伝えします。

競馬用語としての上がりの意味と基本概念

競馬の世界で「上がり(あがり)」という言葉は、レースや調教における「終盤」や「ラストスパート」を指す非常に重要な専門用語です。私たちが普段の生活で「最後の大詰め」と言うのと同じ感覚ですね。日本の競馬番組や専門的な解説では、競走の構成を「テン(序盤)」「なか(中盤)」「しまい(終盤・上がり)」という3つのフェーズに分けて分析するのが一般的です。その中でも「しまい」をどれだけ速く駆け抜けたかが、勝敗を分ける最大の鍵となります。

この3つのフェーズにはそれぞれ重要な役割があります。「テン」はゲートが開いてから最初のポジション取りを決める加速区間。「なか」は道中で馬をリラックスさせ、無駄な体力を使わずに走る「折り合い」の区間。そして「しまい(上がり)」が、温存してきたエネルギーをすべて解放してゴールへ突き進む区間です。私たちが「上がりが速い」と言うとき、それは単にタイムが良いだけでなく、道中の厳しい流れに耐えながら、最後に最も高い出力を発揮できた馬を称賛している意味も含まれているんですよ。

そして、最も頻繁に使われる指標が「上がり3ハロン」です。競馬で使われる距離の単位「ハロン(furlong)」は、歴史的にイギリスから伝わった単位で、本来は1/8マイル(約201.168メートル)を指します。しかし、日本では計算のしやすさを考慮して1ハロン=200メートルと規定されています。つまり、上がり3ハロンとはゴール地点から逆算して3ハロン、距離にして合計600メートルの区間を走行するのに要したタイムを指すわけです。この「F」という単位は、農業分野で田園地帯の長さを測定するのに用いられていた名残だというのも、ちょっと面白い背景ですよね。

補足:ハロンの国際的な違い
日本では1ハロン=200メートルとして定着していますが、イギリスやカナダでは正確に201.168メートル、アメリカでは約201.1684メートルと微妙に異なります。オーストラリアのように正式にはハロンを採用していない国もありますが、世界の競馬シーンでは今も「ラスト3ハロン」という概念が共通の物差しとして機能しています。

なぜ中途半端に「3」なのかというと、サラブレッドの運動生理学的な特性が深く関わっています。一般的に、サラブレッドが全力の100%の出力で疾走(無酸素運動)を維持できる限界の距離は、およそ600メートルから800メートル程度と言われています。つまり、残り600メートル地点は、騎手が馬にゴーサインを出し、馬が貯めていたエネルギーを爆発させる「勝負所」と完全に一致するのです。この3ハロンの区間は馬が持っているポテンシャルのすべてをぶつけ合う、まさに「純粋な能力のぶつかり合い」が行われる真剣勝負の舞台そのものなのです。

ハロン棒の読み方と役割

競馬場に行くと、コースの横に「2」「4」「6」といった数字が書かれた標識が立っているのに気づくはずです。これは「ハロン棒」と呼ばれ、ゴールまでの残り距離を示しています。標識に書かれた数字を100倍したものが残りメートル数になっていて、「6」と書かれた棒が、まさに上がり3ハロンの計測が開始される残り600メートル地点の目印です。このハロン棒のデザインは競馬場ごとに工夫されており、例えば中京競馬場では白色の三角形や青色のひし形など、一目でどこの競馬場か分かるような工夫が凝らされていることもあります。

ハロン数 距離(メートル) 一般的な呼称と役割
1ハロン (1F) 約200m 基本単位。上がり1Fは「粘り」の指標。
2ハロン (2F) 約400m 「スピード」の指標。最高速度が出る区間。
3ハロン (3F) 約600m 「総合的な末脚」の指標。日本の標準的な上がり。
4ハロン (4F) 約800m 「パワー・持続力」の指標。ロングスパート。

この残り600メートル地点の「6」のハロン棒を通過した瞬間、実況のトーンが一段上がり、馬群が凝縮して一気に加速する様子は、競馬観戦における最大のハイライトです。この区間の動きを注視することで、どの馬がどのタイミングでスパートを開始したのか、誰が最後まで脚を伸ばし続けているのかが手に取るように分かるようになりますよ。正確な用語の定義については、JRAの公式サイトでも詳しく解説されていますので、より深く知りたい方はぜひ参照してみてください。(出典:JRA「競馬用語辞典:上がり」)

上がり3ハロンの正確な計算方法と算出の仕組み

上がり3ハロンのタイムが具体的にどうやって導き出されているのか、その仕組みを詳しく知ることで、データの信頼性や価値がより深く理解できるようになります。一見すると複雑そうに思えるかもしれませんが、基本的な算出方法は非常にシンプルです。それは、「馬がゴールした瞬間の走破タイム」から「残り600メートル地点(3ハロン手前)を通過した時のタイム」を引き算するというものです。

例えば、ある馬の勝ちタイムが1分34秒0で、残り600メートル地点の通過タイムが59秒5だった場合、1分34秒0 - 59秒5 = 34.5秒がその馬の上がり3ハロンタイムとなります。この計算の肝となる「残り600メートル地点」を正確に把握するために、競馬場には200メートルごとにハロン棒が設置されており、そこが計測の基準点となっているんですね。

現代競馬の心臓部!高精度センサーによる自動計測

現在の中央競馬(JRA)では、人間が手動でストップウォッチを押しているわけではなく、最新のテクノロジーを駆使した自動計測システムが導入されています。具体的には、コース上の各ハロン棒の位置に赤外線やレーザーを用いた検知センサーが配置されており、馬がそのラインを横切った瞬間に、100分の1秒単位という極めて高い精度で通過時刻が記録されます。

さらに近年では、ゼッケンの中に小型軽量のGPSデバイスを装着する「トラッキングシステム」の運用も本格化しています。これにより、以前よりもさらに正確かつリアルタイムに、各馬の正確な位置取りや区間ごとの速度変化がデータ化されるようになりました。こうした精密なデータは、レース終了後すぐに集計され、私たちが目にするJRAの公式サイトや競馬新聞へと配信されているのです。正確なタイム計測の仕組みについては、JRAの公式発表でもその詳細を確認することができます。

技術の裏側
公式タイムの計測には、ハロン棒付近に設置された「光電管(こうでんかん)」という装置が使われています。馬の体が光を遮った瞬間を捉えるため、誤魔化しの効かない極めて客観的な数値が算出される仕組みになっているんですよ。

(出典:netkeiba「トラッキングシステムの運用開始について」)

サラブレッドの限界に挑む!600メートルという距離の生理学的理由

では、なぜ「2ハロン(400m)」や「4ハロン(800m)」ではなく、「3ハロン(600m)」がこれほどまでに重視されるのでしょうか。そこにはサラブレッドの運動生理学的な限界が深く関わっています。一般的に、サラブレッドが100%の力、つまり無酸素運動の状態でトップスピードを維持できるのは、時間にすると約30秒から40秒、距離にしておよそ600メートル前後が限界だと言われています。

つまり、残り600メートル地点は、騎手が馬の体力を温存していた「溜め」を解き放ち、馬が持てる最高速度を維持し続けなければならない、まさに「生命力の限界を試す区間」なのです。この区間が短すぎると瞬発力だけの評価になり、長すぎると道中のペースの影響を強く受けすぎてしまいます。「3ハロン」という指標は、馬のスピード能力と、それを最後まで持続させる心肺機能のバランスを測るのに、最も適した「黄金の距離」として定着したわけですね。こうした背景を知っておくと、実況で聞く「上がり33秒台!」という響きが、馬が限界を超えて戦った証のように聞こえてきませんか?

算出の仕組みを知るメリット
・公式タイムは100分の1秒単位で計測されるため、極めて客観性が高い。
・ハロン棒(200m単位)が基準となっているため、ラップの比較がしやすい。
・600mは馬の最大出力が試される距離であり、能力の底が見える指標である。

このように、上がり3ハロンの数値の背後には、緻密な計測技術と馬の身体能力の秘密が隠されています。単なる計算結果としての数字以上に、その馬がどれだけの負荷を乗り越えてスパートしたのかを想像することが、深い予想への第一歩かなと思います。もし、新聞に載っている他の記号やタイムの並びについても気になったら、以前紹介した競馬新聞の読み解き方も参考にしてみてくださいね。

レース結果の上がりタイムと個別馬のタイムの違い

競馬のデータを見ていて、一番最初に突き当たる壁がこれかもしれません。テレビ中継やJRAの公式速報で「上がり3ハロンは34.5秒!」と発表される数字を見て、「あ、勝った馬は34.5秒で走ったんだな」と納得してしまいがちですが、実はそこには大きな落とし穴があるんです。結論から言うと、公式発表のタイムは「馬の純粋な能力」をそのまま表しているわけではありません。

公式発表される「レース全体の上がり」の算出ロジック

JRAなどが公式に発表する上がり3ハロンのタイムは、あくまで「レース全体の記録」です。これは、残り600メートル地点を「その時トップで通過した馬(逃げ馬など)」が通過した瞬間から時計が動き出し、最終的に「1着でゴールした馬」が線を切った瞬間に時計が止まるという仕組みになっています。

ここが勘違いポイント!
もし逃げ馬が最後の方でバテて失速し、後方にいた馬がごぼう抜きして優勝したとします。この場合、レース全体の上がりタイムは「失速した逃げ馬の通過時」から「追い込んできた勝ち馬のゴール時」までを繋いだ、いわば「ツギハギのタイム」になってしまうんです。これでは、特定の1頭がどれだけ速かったのかを正確に測ることはできませんよね。

「個別馬の上がりタイム」こそが馬券のヒント

対して、私たちが予想で本当に重要視すべきなのは、それぞれの馬が自ら残り600メートル地点を通過してからゴールするまでにかかった「個別の上がりタイム」です。最近ではトラッキングシステムの導入により、全頭の正確な位置取りやラップがリアルタイムで計測されるようになり、データの精度は格段に上がっています。

例えば、前走で10着に大敗していたとしても、個別の上がりタイムが「33.2秒」でメンバー中最速(上がり1位)だったとしたらどうでしょう?「着順は悪いけれど、最後は一番いい脚を使っている。次は直線が長いコースに変わるから、一発逆転があるかも」という、数字の裏に隠れた激走サインを見つけることができるんです。これを専門用語で「上がり順位が高い」と言い、競馬新聞の丸囲み数字(①や②)で確認することができます。

タイムの種類 計測の開始点 計測の終了点 予想での主な用途
レース全体の上がり 600m地点の先頭馬通過時 1着馬のゴール時 レース全体のペースやレベルの把握
個別馬の上がり 各馬それぞれの600m通過時 各馬それぞれのゴール時 その馬自身の瞬発力やスタミナの評価

このように、「レースの上がり」と「馬の上がり」を切り離して考えることで、単なる着順に惑わされない、より鋭い相馬眼が養われていくかなと思います。競馬の結果を振り返る際は、まずは公式サイトの成績表だけでなく、専門紙やデータベースソフトを使って個別馬のタイムを深く掘り下げてみてくださいね。

見落とし厳禁!「推定」の意味

さらに、もう一つ注意しておきたいのが「推定上がり」という言葉です。これ、競馬新聞や予想サイトでよく見かけるんですが、先ほど説明した「実績タイム」とは根本的に意味が違います。実績タイムは「過去に実際に走った記録」ですが、推定上がりは「今回のレースで出すであろう予測値」なんです。

推定上がりは、その馬の過去のベストタイム、今回の調教での動き、当日の馬場状態、さらには今回の枠順や想定されるペース配分などを複雑に組み合わせて、コンピュータや記者が独自に計算したものです。特に、久保博和氏が提唱する「推定3ハロン」などの理論は、この予測値を軸にして展開を読み解く非常に有名な手法ですね。

「実績」と「推定」の使い分け
実績タイム: その馬の底力を知るための「履歴書」。
推定タイム: 今回のレース展開をシミュレーションするための「予報図」。

初めて走るコースや、久しぶりのレース(休み明け)の場合、実績タイムだけでは判断を誤ることがあります。そんな時に推定上がりの数値を参考にすると、「この馬は休み明けだけど調教がいいから、推定では速い上がりが出そうだ」といった、一歩進んだ予想ができるようになりますよ。

ただし、あくまで「推定」は「予測」に過ぎません。雨が降って急に馬場が重くなったり、ゲート内で馬が暴れて出遅れたりすれば、その前提条件は一気に崩れてしまいます。実績としての上がりタイムをしっかりと把握した上で、スパイスとして推定値を活用するのが、失敗しないデータ活用のコツかなと思います。こうした具体的な新聞の読み解き方は、競馬新聞の読み方ガイドでも詳しく触れていますので、ぜひ参考にしてみてください。

競馬新聞での上がり3ハロンの調べ方と見方のコツ

競馬新聞を手に取ったら、まずは各馬の過去5走ほどの成績がギッシリと並んでいる「近走成績欄(馬柱)」を探してみてください。初めて見ると数字の羅列に圧倒されるかもしれませんが、実はルールさえ分かれば宝の山なんです。基本的には走破タイムのすぐ横や下の方に、カッコ書きで「(33.8)」といった30秒台の数字が書かれています。これが、その馬が過去のレースでマークした上がり3ハロンのタイムですね。

この数字の横に「①」「②」「③」といった丸囲みの数字が付いていることがありますが、これはそのレース内での「上がり順位」を示しています。特に「①」は上がり最速(全出走馬の中で1位の末脚)を意味しており、玄人の予想家が最も重視する指標の一つです。着順が2桁の惨敗であっても、この「①」が付いている馬は「展開さえ向けば次は突き抜ける可能性がある」と判断され、次走で人気が急上昇することもあります。

専門紙独自の工夫に注目!
一部の競馬専門紙では、上がり順位が1位の馬のタイムを太字にしたり、背景に色をつけたりして一目で分かるように工夫されています。また、JRA-VANなどのデジタル媒体では、順位だけでなく「2位の馬とどれくらい差があったか」まで色分けで視覚化されていることもあります。こうした細かい表記の差を知っておくと、新聞を開いた瞬間に「おっ、この馬はいい脚を持っているな」と直感的に判断できるようになりますよ。

さらに詳しく見ていくと、上がりタイムの良し悪しを判断する本当のコツが見えてきます。単に「33秒台だから速い!」と数字の小ささだけで判断するのではなく、「その時の馬場状態」と「位置取り」をセットで確認することが、負けない予想の鉄則です。例えば、良馬場で記録した33.5秒と、ぬかるんだ重馬場での35.0秒では、後者の方が価値が高いケースも多々あります。

チェック項目 見るべきポイント 判断の目安
位置取りとの相関 4角での通過順位を確認 前目にいながら上がり3位以内なら「超強力」な能力。
馬場状態(含水率) 良・稍重・重・不良をチェック 馬場が悪い中での速い上がりは、パワーとスタミナの証拠。
着差との比較 勝った馬とのタイム差 上がり最速でも、勝ち馬に大きく離されていたら展開負け。
順位の安定感 近数走の上がり順位 常に上がり1〜3位を使える馬は、どんな展開でも崩れにくい。

例を挙げて考えてみましょう。4コーナーまでずっと最後方に死んだふりをして、直線だけで追い込んで「上がり最速の5着」だった馬。一方で、道中3番手の好位置にピタリとつけ、直線でさらに他馬を突き放して「上がり最速(タイ)で1着」だった馬。この二頭を比較した場合、後者の方が圧倒的に高い「本物の能力」を持っていると言えます。なぜなら、厳しい先行争いに参加しながら、なおかつ最後に最速の脚を使えるのは、並外れた心肺機能が必要だからです。こうした脚質の分析については、脚質別の攻略法記事でも深掘りしているので、ぜひ参考にしてみてください。

公式データの裏側を知る
現在、JRAではレーザー計測や最新のトラッキングシステム(GPSセンサー)を導入しており、1頭ごとの個別ラップを非常に高い精度で算出しています。以前は「逃げ馬のラップ=レース全体のラップ」として推測するしかありませんでしたが、今は全ての馬の正確な「個別の上がり」がデータとして配信されています。この正確なデータが新聞のカッコ書きに反映されているわけです。

(出典:JRA「競馬用語辞典:上がり」)

競馬新聞には、この他にもたくさんの記号や略号が並んでいますが、その基本をマスターしたい方は、こちらの競馬新聞の読み方ガイドを一度読んでおくと、情報の取捨選択が驚くほどスムーズになります。上がり3ハロンの数字に隠された「馬の本当の声」を聞き取れるようになれば、あなたの予想はもっと面白くなるはずですよ!

各競馬場やクラス別の上がりタイムの基準目安

上がりタイムは、ただ速ければ良いというわけではなく、走る場所や状況によって「合格ライン」が大きく変わります。芝のレースであれば、一般的に34秒台から35秒台が平均的な基準となりますね。これをベースにして、33秒台なら「かなりの切れ味」、36秒以上かかると「時計のかかるタフな展開」だったと判断できるかなと思います。しかし、この基準はコースの起伏や直線の長さで劇的に変動するんです。

競馬場ごとのコース特性とタイムの相関

例えば、新潟競馬場や東京競馬場のように直線が500メートルを超え、かつ平坦なコースでは、一瞬の爆発的なスピードが最大限に引き出されます。こうした「高速馬場」では、32秒台という驚異的な瞬発力が要求されることも珍しくありません。逆に、中山競馬場のように直線が310メートルと短く、最後に急坂が待ち構えているタフなコースでは、道中で体力を削られるため、35秒台でも十分に優秀な上がりと言える場合が多いですよ。

コース別の評価ポイント
東京・新潟(外):直線の長さが武器になる「差し馬」が32〜33秒台を出しやすい。
中山・阪神(内):坂を駆け上がるパワーが必要。タイムが多少遅くても、着差を広げていれば高評価。
京都(外):3コーナーの坂の下りを利用して加速するため、ラップが速くなりやすく、数字以上の切れ味が求められます。

クラス上昇に伴う「上がりの質」の変化

また、クラス(新馬、未勝利、オープンなど)が上がるにつれて、実は上がりタイムが数字上は遅く見える逆転現象が起こることがあります。これは、上のクラスになればなるほど、道中のペース(前半のスピード)が速くなるためです。厳しい流れの中で走り続けることで、馬は最後に脚を溜める余裕が少なくなり、結果として上がりの数字はかかってしまうわけですね。

ですが、その厳しいハイペースを追走しながら、なおかつメンバー上位の上がりを繰り出せる馬こそが、まさに「重賞級」や「G1級」の器と言えます。未勝利戦のスローペースで出した33.5秒よりも、重賞の激しい流れで踏ん張って出した34.5秒の方が、能力的には遥かに上であるという視点を持つことが、馬券を当てるための重要なコツかなと思います。こうしたクラスによるペースの違いについては、競馬新聞の読み方ガイドで各項目の数字の相関関係を理解しておくと、より判断しやすくなります。

馬場状態とダート戦における基準値の考え方

馬場状態(含水率)の影響も無視できません。芝の場合、良馬場で路面が硬ければ反発力でタイムは速くなりますが、重や不良馬場になると地面が泥濘み、パワーを奪われるため、上がりは36秒から38秒台、時には40秒近くまでかかる泥仕合になることもありますね。一方、ダート戦は芝よりもパワーが必要なため、良馬場では37秒〜38秒台が標準的ですが、雨が降って「重・不良」になると砂が締まって脚抜きが良くなり、芝のレースに近い35〜36秒台の高速決着になるという特有の性質があります。

馬場・条件 目安のタイム 分析の視点と評価基準
芝・良(東京/新潟) 32.8〜33.8秒 究極のスピード勝負。一瞬の切れ味が問われる「切れ者」を狙う。
芝・良(中山/阪神) 34.0〜35.2秒 坂を駆け上がるパワーが必要。先行してこの時計なら鉄板級。
芝・重/不良馬場 36.5〜38.5秒 ぬかるんだ地面をこなすスタミナ。時計より「着差」を重視。
ダート・良(全場) 36.0〜38.5秒 パワーが最優先。前走でこの範囲の上がり上位なら信頼度大。
ダート・重/不良 35.0〜37.0秒 「脚抜きの良さ」でスピード化。先行馬の粘り込みに注意。

このように、単純な数字の比較だけではなく、「その日の馬場コンディションや競馬場の物理的な構造で、そのタイムがどれほど価値があるか」を相対的に考えるのが、予想上達の第一歩です。日本の競馬における距離や時間の単位については、公式な規定を理解しておくとデータの読み解きに深みが出ますよ。

慣れてくると、「今日は外差しが決まる馬場だから、上がり最速実績のあるこの馬を狙おう」とか、「先行有利な馬場だけど、この馬の上がり性能なら差し切れるかも」といった戦略的な組み立てができるようになります。より具体的な戦術については、脚質別の攻略法記事も非常に参考になるので、ぜひ知識の幅を広げてみてくださいね。

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競馬予想で上がり、3ハロンとはどう活用するべきか

上がり3ハロンの意味がわかってきたところで、いよいよ実践編です。このデータをどう使えば的中率や回収率を上げられるのか。単に「前走の上がりが一番速い馬」を買うだけでは、実はなかなか勝てないのが競馬の奥深いところ。ここでは、私なりの「勝てるデータの読み解き方」を具体的に伝授します。

回収率を上げる上がり3ハロンの予想への活かし方

上がり3ハロンのデータを活用して回収率を最大化させるために、私が最も注目しているのは「脚質と上がり順位の組み合わせ」です。統計的に見ると、前走で上がり最速をマークした馬を盲目的に買うと、単勝回収率はだいたい78%前後と言われています。

これは単勝の平均的な払い戻し率である80%(出典:JRA「馬券のルール」)をわずかに下回る数字で、つまり「人気になりすぎて旨味が少ない」ということなんです。そこで狙いたいのが、「先行して、なおかつ上がりも速い馬」というパターンです。

なぜ「上がり最速馬」をそのまま買うと儲からないのか。それは、競馬新聞で「上がり最速」の馬は赤色で強調されたり、目立つ記号が付いたりするため、多くのファンが「この馬は末脚が凄い!」と飛びついて過剰人気(オッズの低下)を招くからです。特に、後方から豪快に追い込んで届かなかったような馬は、見た目のインパクトが強いため、次走で過剰に評価されやすい傾向にあります。一方で、前の方で淡々と走って、そのまま速い上がりを使って押し切る馬は、意外にもファンの盲点になりやすいのです。

私のおすすめ!勝ち馬抽出の黄金条件
前走で4コーナー通過順位が5番手以内(先行脚質)でありながら、上がり3ハロンのタイムがメンバー中で2位以内だった馬。この条件に当てはまる馬は、単勝回収率が95%近くまで跳ね上がります。なぜなら、有利な前の方でレースを進める器用さと、最後に他馬を突き放す爆発力の両方を兼ね備えた、現クラスでは能力が抜けている馬である可能性が高いからです。追い込み馬に比べて展開に左右されにくいのも大きな強みですね。

人間心理の「エアポケット」を突く戦略

この「先行×速い上がり」という馬がなぜ高回収率を叩き出すのか。そこには面白い心理的要因が隠されています。実は、競馬ファンの多くは「先行馬を買う層」と「末脚重視で差し馬を買う層」に分かれがちなんです。

  • 先行馬を買う人:「前で粘り込んでくれればいい」と考えるため、上がりタイムの順位をそれほど重視しない傾向があります。
  • 上がり重視の人:「最後方にいて凄い脚を使った馬」を好むため、前で競馬をした馬の上がり順位を見落としがちです。

つまり、このハイブリッドな馬は両方の層の視点から絶妙に外れた「エアポケット」に入りやすいのです。実力はあるのにオッズが甘くなる(期待値が高くなる)のは、こうしたファンの心理バイアスが原因と言えるでしょう。一歩踏み込んでデータを組み合わせるだけで、こうした「実力はあるのに地味に見える馬」を拾えるようになります。

順位の逆転現象:1位より2位の方が美味しい?

さらにもう一歩踏み込んだ話をすると、実は「上がり1位」の馬よりも、僅差の「上がり2位」だった馬の方が回収率が高くなるというデータもあります。これも理由はシンプルで「上がり最速」というラベルが付かない分、ファンの注目度がガクンと下がるからです。実力的には1位と0.1秒しか変わらないのに、配当が跳ね上がるのであれば、どちらを狙うべきかは明白ですよね。

前走上がり順位 想定単勝回収率 特徴と狙い方
上がり1位 約78% 最も注目される。過剰人気になりやすいため、単体では妙味が薄い。
上がり2位 約81% 実力は1位と遜色ない。注目度が下がるため、1位より期待値が高い。
先行+上がり2位以内 約95% 最強の期待値。位置取りと末脚を両立しており、展開に左右されにくい。

展開を見抜く「PCI」という視点

この回収率アップの戦略をさらに補強する指標として、競馬ソフトなどで計算される「PCI(Pace Comfort Index)」という数値もあります。これは「その馬がどれだけ余裕を持って上がり3ハロンに入ったか」を示す指数です。これを使えば、単に上がりが速いだけでなく「厳しいペースを追走しながら上がりが速かったのか」という負荷の差まで見えるようになります。こうした脚質ごとの有利・不利や展開の読み方については、脚質別の攻略法記事でさらに詳しく解説しているので、ぜひ併せて読んでみてください。

YUKINOSUKEの視点
データを一歩踏み込んで見るだけで、人気馬の死角や伏兵馬の激走サインに気づけるようになります。「末脚が凄い」というだけで飛びつかず、「その脚をどの位置から使ったのか」に注目する。これこそが、競馬という知的なゲームで長期的に勝ち越すための、誠実かつ確実なアプローチだと私は考えています。

中央と地方競馬の上がり3ハロンの違いと重要性

中央競馬(JRA)に慣れている方が地方競馬(NAR)の馬券を買う際、真っ先に戸惑うのが「上がりタイムが異常に遅く見える」という現象かなと思います。JRAの芝レースでは上がり33秒台の末脚が勝負を決める絶対条件になることが多く、34秒台でも「そこそこの脚」という評価になりがちですよね。しかし、地方競馬の主戦場であるダートや小回りコースでは、事情が劇的に異なります。地方競馬のダート戦において、上がり3ハロンは37秒〜39秒台になることが一般的です。これだけを聞くと「JRAの馬に比べてスピードがないのかな?」と感じるかもしれませんが、実はそうではないんです。砂の深い地方のダートコースでは、このタイムでも極めて優秀なスピードであるという認識を持つことが、予想の第一歩になります。

砂の深さが生み出す「時計の壁」とパワーの要求値

地方競馬の時計がかかる最大の理由は、「砂(クッション砂)の深さ」にあります。JRAのダートも砂ですが、地方競馬場はそれ以上に砂が深く設定されている場所が多く、一歩ごとに馬のエネルギーが奪われるタフな構造になっています。例えば、高知競馬場や大井競馬場などは、時期や整備状況によって砂の深さが10cm以上に達することもあり、サラブレッドが1ハロンを12秒台で走り続けるのは物理的に至難の業なんです。

豆知識:地方競馬の上がり基準
地方競馬のダート戦では、上がり37秒台をマークできれば「相当なキレ者」です。特に逃げ馬が上がり37秒台で粘り込んだ場合、その能力は同クラスでは抜けていると判断して良いでしょう。逆に、どんなに追い込んでも40秒近くかかるような馬場状態もあり、その際はタイムの数字そのものよりも「他馬と比較して何秒速かったか」という相対的な評価が重要になります。

(出典:地方競馬全国協会(NAR)公式「地方競馬ガイド」)

勝負所は3コーナー!「上がり4ハロン」の持続力が重要な理由

地方競馬のコースは、1周の距離が1200m〜1400m程度の「小回り」が主流です。中央の東京競馬場のように直線が500m以上あるわけではなく、多くの地方競馬場では直線がわずか200m〜300mほどしかありません。この構造的な制約があるため、「残り600メートル(3ハロン)」からスパートを開始したのでは、前の馬を捕まえるのが物理的に間に合わないことが多々あります。そのため、地方競馬では3コーナーの手前、つまり「残り800メートル(上がり4ハロン)」の地点からじわじわと加速し、4コーナーを回る頃には先頭集団に並びかけているような機動力が求められます。

要素 中央競馬(芝中心) 地方競馬(ダート中心)
上がり3F目安 33.0〜34.5秒(高速) 37.5〜39.5秒(低速・タフ)
直線の長さ 400m〜500m以上が多い 200m〜300m程度と短い
求められる適性 瞬間的な最高速度(キレ) 長く脚を使う持続力とパワー
勝負所の開始 ラスト3F(残り600m) ラスト4F(残り800m)

馬券で狙うべきは「マクリ」ができる持続力タイプ

地方競馬の予想をするなら、上がりタイムの順位はもちろん大切ですが、それ以上に「3コーナーから4コーナーにかけて、どの馬がポジションを上げられているか」に注目してみてください。専門用語で「マクリ」と言いますが、この早めのスパートができる馬は、地方特有の重い砂を苦にしないパワーとスタミナを兼ね備えています。JRAで上がり33秒台の脚を使っていた馬が地方に移籍してきても、この「砂を掻き分ける持続力」がないと、最後方から何もできずに終わるケースも少なくありません。

地方予想の鉄則
地方競馬では「上がり最速馬」を狙うよりも、「上がり3ハロン順位が上位で、かつ4コーナーでの通過順位が前走より上がっている馬」を探してください。これが地方競馬における本当の意味での「強い上がり」の使い方なんです。

こうした地方競馬ならではの攻略ポイントについては、中央との違いを体系的にまとめておくと、馬券の的中率がグッと上がりますよ。

学びを深める上がり3ハロンのおすすめ本を紹介

競馬新聞に載っている数字を眺めるだけでも予想はできますが、もっと深く「なぜこの馬の上がりは速いのか?」「次はどの馬が速い上がりを出せるのか?」を理論的に知りたいなら、専門家が書いた本を読むのが一番の近道かなと思います。私自身、本を読んでからデータの見方が180度変わった経験があります。ここでは、特に目から鱗が落ちるような衝撃を受けた2冊の良書を、私の主観を交えて詳しく解説しますね。

安井涼太氏の理論:上がり3ハロンは「中途半端」である?

まず1冊目は、競馬データ分析の第一人者である安井涼太さんの著書『安井式上がりXハロン攻略法』です。この本の面白いところは、日本競馬の常識である「上がり3ハロン」という指標に対し、あえて「中途半端だ」と真っ向から異を唱えている点です。安井氏は、600メートルという一括りの距離ではなく、各ハロンごとの役割を分断して評価すべきだと説いています。

安井式「上がりXハロン」の3つの新指標

  • 上がり2ハロン(400m)=「スピード」の指標: 終盤で最も速いラップが刻まれる区間。ここが優秀な馬は、芝のG1級のスピード適性を持っている。
  • 上がり1ハロン(200m)=「スタミナ」の指標: 最も苦しくなる最後の1ハロン。ここで失速しない馬は、距離が伸びても対応できる。
  • 上がり4ハロン(800m)=「パワー・持続力」の指標: 3コーナー付近からの加速力。小回りコースやタフなダート戦で真価を発揮する。

このように、従来の上がり3ハロンとは異なる視点で馬の適性を「赤裸々に」分析することで、今まで見落としていた「実は強い馬」が浮き彫りになるんです。例えば、上がり3ハロンの合計タイムは平凡でも、上がり4ハロンで見れば圧倒的1位だった馬が、次走の小回りコースで激走するといったパターンですね。コース特性に合わせた指標の使い分けは、まさに実戦的と言えます。

久保博和氏の理論:走る前に「推定」する先読みの技術

2冊目は、関西サンケイスポーツでもおなじみの久保博和さんによる『京大式 推定3ハロン』シリーズです。こちらの本は、結果としての上がりタイムを見るのではなく、「レースが始まる前に、どの馬が上がり最速を出しそうか」を予測するという、非常に画期的なアプローチをとっています。いわば「展開の先読み理論」ですね。

久保氏は、出走各馬の過去のラップ構成や近走のパフォーマンスを独自のロジックで計算し、「推定前半3ハロン(ダッシュ力)」と「推定後半3ハロン(末脚の切れ)」の2つの数値を弾き出します。特に「推定後半3ハロン1位」の馬は、直線の長い東京競馬場や新潟競馬場では驚異的な好走率を誇ります。

京大式理論の狙い目:ハイブリッドな馬の抽出
この理論の神髄は、単に末脚が速い馬を探すだけでなく「4角5番手以内の位置が取れて、かつ上がり3位以内が推定される馬」を探すことにあります。先行力(前半3F)と瞬発力(後半3F)を両立した馬を数値で可視化できるため、展開に左右されない軸馬選びに非常に役立ちますよ。

書籍で学ぶ「結果」から「プロセス」への視点変更

これらのおすすめ本に共通しているのは、上がりタイムを単なる「結果」として捉えるのではなく、そこに至るまでの「プロセス」を解明しようとしている点です。日本では1ハロンを200メートルと換算して計算しますが、その1ハロンごとのラップの推移にこそ、馬の真の実力が隠されています(出典:日本中央競馬会「競馬用語辞典:ハロン」)。

書籍タイトル 重視する視点 得意な活用シーン
安井式上がりXハロン攻略法 1F/2F/4Fへの細分化 コース適性や距離延長・短縮の判断
京大式 推定3ハロン 前後半3Fの事前予測 展開予想と軸馬・穴馬の特定

専門書を読んでこうした理論を自分の中に落とし込むと、競馬新聞の見方が劇的に変わります。単なる数字の羅列だった馬柱が、馬の息遣いや騎手の戦略が詰まったストーリーに見えてくるから不思議です。もし、今の予想スタイルに行き詰まりを感じていたり、もっと理論的に上がり3ハロンとは何かを極めたいと思っているなら、ぜひ一度手に取ってみてください。きっと、次の週末の予想がもっと楽しくなるはずですよ!

歴代最速記録と推定3ハロンを用いた能力分析

日本競馬の長い歴史を紐解くと、上がり3ハロンという指標が単なるデータを超えて、ファンの記憶に刻まれる「伝説」へと昇華した瞬間が何度もあります。私自身、過去の名レースを見返すたびに、名馬たちが叩き出した異次元の数値には、サラブレッドという生き物の神秘を感じずにはいられません。ここでは、記録に残る最速タイムと、それを超えるための分析手法である「推定3ハロン」の深掘りをしていきますね。

日本競馬が誇る極限のスピード:31.6秒の衝撃

まず、私たちが「上がり3ハロン」を語る上で避けて通れないのが、日本競馬における公認最速記録です。2002年に新潟競馬場のアイビスサマーダッシュで、イルバチオという馬が記録した「31.6秒」というタイムは、今なお色褪せない伝説となっています。新潟の芝1000メートルは日本で唯一の「直線コース」であり、コーナーによる減速が一切発生しません。そのため、サラブレッドが持っている純粋な物理的限界のスピードが、この31.6秒という数字に集約されているわけです。通常の芝コースで33秒台が出れば「速い!」と驚きますが、直線競馬では31秒台という、もはや新幹線のような速度域の争いが行われているんですね。

馬名 レース名(年) 上がり3Fタイム コース特性
イルバチオ アイビスSD(2002) 31.6秒 新潟・直線1000m(最速記録)
ディープインパクト 菊花賞(2005) 33.3秒 京都・3000m(長距離での異例)
アーモンドアイ ジャパンC(2018) 34.1秒 東京・2400m(世界レコード内)

名馬たちが証明した「スタミナ×瞬発力」の融合

一方で、距離が延びた中長距離のレースで出される上がりタイムこそ、その馬の本当の格を示すものだと私は考えています。例えば、三冠馬ディープインパクトが2005年の菊花賞で見せたパフォーマンスは圧巻でした。3000メートルという過酷な長距離レースでありながら、彼はラスト3ハロンで33.3秒という、当時のレース最速記録を更新する脚を使いました。これ以前の記録がダンスインザダークなどの33.8秒だったことを考えると、0.5秒も一気に縮めたことになります。 (出典:JRA「2005年 菊花賞(GⅠ)結果」)

また、2018年のジャパンカップで世界レコードを樹立したアーモンドアイも象徴的です。彼女は超高速ペースで流れる先行集団に位置しながら、最後の直線でさらに加速し、上がり34.1秒という持続力のある末脚を繰り出しました。ただ後ろから差すだけでなく、厳しい流れの中で他馬には不可能な脚を「平然と」使う。これこそが、歴史的名馬たちが私たちに見せてくれた、次元の違う能力の正体かなと思います。

「推定3ハロン」を駆使して、まだ人気のない素質馬を見抜く

こうした名馬たちの「異次元の脚」を分析する上で、私たちが予想に活用すべきなのが、先ほども少し触れた「推定3ハロン」という考え方です。これは、単に「前走が34.0秒だったから強い」と判断するのではなく、コースの起伏、当日の馬場状態、そして前後のラップ推移を補正して、その馬が本来持っている「潜在的な上がり能力」を可視化する手法です。

例えば、中山競馬場のタフな坂を駆け上がって出した34.5秒と、新潟競馬場の平坦な直線で出した34.5秒では、その「価値」は全く異なりますよね。推定3ハロンの理論では、これらを同じ物差しで比較できるように数値を正規化します。これにより、「前走は着順が悪くて目立たないけれど、コース条件を補正すれば今回のメンバーで上がり最速を出す可能性が極めて高い」という、オッズの甘いお宝馬を炙り出すことができるんです。

分析精度を上げるための「次の一歩」

数字の背景にあるドラマや、馬が本来持っている限界値を知ることで、データ競馬の真髄に触れることができます。もし、さらに踏み込んで「どの区間のラップが本当に重要なのか」を知りたい方は、前述した競馬ソフトTarget(ターゲット)の活用ガイドを参考に、自分なりの補正基準を作ってみるのも面白いかも。単なる結果としての数字を追うのではなく、その数字が「どうやって生み出されたか」を想像する。このプロセスこそが、競馬予想を最高にクリエイティブな遊びにしてくれるはずですよ!

能力分析のチェックリスト
・そのタイムは「平坦」で出たのか「急坂」で出たのかを確認する。
・長距離戦での33秒台は、短距離戦の33秒台より数倍の価値がある。
・「推定3ハロン」は、人気に左右されない馬の真の実力を教えてくれる。

ターゲット等のソフトで使う算出指標Ave-3F

競馬予想をよりロジカルに進めたい中級者以上の方にとって、もはや欠かせないツールとなっているのが、JRA-VANが提供している「TARGET frontierJV(ターゲット)」です。このソフトを使っていると必ず目にするのが「Ave-3F(アベレージ3ハロン)」という指標。これは、レースの道中ペースを上がりタイムと同じ「3ハロン(600m)単位」に換算した、非常に利便性の高い数値なんです。私がこの数値を重視しているのは、上がり3ハロンのタイムが「道中のしんどさ」を反映していないという弱点を補ってくれるからなんですよ。

具体的な計算式は以下の通りです。数式で見ると難しそうに感じるかもしれませんが、意味を理解すれば非常にシンプルですよ。

Ave-3Fの計算式
$$Ave\text{-}3F = \frac{(\text{走破タイム} – \text{上がり3Fタイム})}{\text{コース距離} – 600} \times 600$$
この計算によって、スタートから上がり3ハロン地点(残り600m地点)までの平均速度を「600m走るのに何秒かかるペースだったか」として算出できます。

なぜこの数値が必要なのか、具体的な例で考えてみましょう。例えば、同じ「上がり33.5秒」を記録した2頭の馬がいたとします。A馬は超スローペースのレースで、道中ゆったり走って最後だけ速い脚を使いました。対してB馬は、1000m通過が58秒を切るようなハイペースを前の方で追いかけながら、最後も33.5秒でまとめました。数値だけ見れば同じ上がりタイムですが、「価値」が全く違うことは分かりますよね。Ave-3Fを使えば、A馬の道中は「36.0秒ペース」、B馬は「34.5秒ペース」といった具合に可視化できるため、B馬の方が圧倒的に高い心肺機能を持っていることが一目で判別できるんです。

Ave-3FとPCIの関係性で見抜く「真の強豪馬」

さらに踏み込んだ分析では、このAve-3Fと上がり3ハロンを比較して、そのレースが「前傾(ハイペース)」だったのか「後傾(スローペース)」だったのかを判断します。ターゲットではこれを指数化した「PCI(Pace Commitment Index)」という数値も自動算出されますが、その根幹にあるのはこのAve-3Fなんです。道中のペース(Ave-3F)よりも上がりタイムが速ければ、馬にはまだ余力があったと判断できますし、逆であればかなり苦しい持久力勝負だったことが分かります。

数値の組み合わせ レース展開の解釈 次走への評価
Ave-3F > 上がり3F スローペース(後傾) 瞬発力は証明されたが、タフな流れでの耐性は未知数。
Ave-3F ≒ 上がり3F 平均ペース(イーブン) 実力がそのまま出やすい。ここで勝つ馬は能力が高い。
Ave-3F < 上がり3F ハイペース(前傾) 非常にタフな消耗戦。この流れで上がり上位なら「怪物」。

私が特に推奨する使い方は、「Ave-3Fが速いレースで上がり順位が上位だった馬」をストックしておくことです。こうした馬は、クラスが上がって全体のペースが厳しくなっても、バテずに自分の脚を使える再現性を持っています。逆に、スローペースの上がり最速だけで人気になっている馬は、厳しい流れの重賞などではコロッと負けることが多いので、期待値の低い「危ない人気馬」として消す勇気も持てるようになりますよ。より高度なソフトの活用法については、こちらのJRA-VANターゲットの料金と使い方!Macやスマホ連携も解説も参考にしてみてください。

さらに詳しく知りたい方へ
Ave-3Fのより詳細な仕様や、ターゲット内での他の指標(RPCIなど)との連動性については、公式のマニュアルも非常に参考になりますよ。
(出典:JRA-VAN「TARGET frontierJV 使い方マニュアル:Ave-3Fについて」)

このように、数値の裏側にある「レースのしんどさ」をAve-3Fで読み解けるようになれば、競馬新聞のタイムだけを見ているライバルたちに大きな差をつけることができます。データ派の仲間入りをしたいなら、ぜひこの指標をマスターして、自分だけの「本当に強い馬」リストを作ってみてくださいね。展開を先読みする力を養いたいなら、あわせて競馬の展開予想を攻略!初心者向けやり方と勝つためのコツ徹底解説も読んでおくと、Ave-3Fの理解がさらに深まるかなと思います。

まとめ:上がり、3ハロンとは勝機を掴むための指標

ここまで長い解説に付き合ってくださり、本当にありがとうございます!「上がり、3ハロンとは何か」という最初の疑問は、もうすっかり解消されたのではないでしょうか。単なる「ゴール前の600メートルの時計」という表面的な数字の裏には、サラブレッドの生理的な限界、騎手の緻密な戦略、そして何より「馬券的な期待値」がぎっしりと詰まっています。最初は数字の羅列に戸惑うかもしれませんが、まずは競馬新聞のカッコ内の数字を意識して眺めることから始めてみてください。それだけで、今まで見えてこなかったレースの深みが一気に増すはずですよ。

データの裏側にある「価値」を見抜く力

競馬予想において上がり3ハロンを使いこなすということは、単に速い馬を探す作業ではありません。「そのタイムがどのような条件下で記録されたか」という文脈を読み解くことに真髄があります。例えば、超スローペースでマークされた33秒台前半と、ハイペースの激流を追いかけて記録された34秒台後半では、後者の方が圧倒的に高い評価をすべきケースが多いのです。このように、上がりタイムを「Ave-3F(前半の平均ペース)」や馬場状態、競馬場ごとの特性とセットで考える習慣が身につけば、あなたはもう初心者の域を脱したと言っても過言ではありません。

また、馬券戦略の面では「上がり最速馬は人気になりやすい」という人間の心理バイアスを逆手に取ることが重要です。あえて上がり順位2位や3位の馬、あるいは先行して上位の上がりを使える馬に注目することで、オッズの甘い「お宝馬」を拾えるようになります。こうした具体的な馬の見極め方については、私のブログ内の脚質別の攻略法記事でも戦術的に深掘りしていますので、実践に役立ててみてくださいね。

本日の重要ポイントおさらい

  • 定義の再確認:上がり3ハロンは「最後の600m」を駆け抜けた、勝負所の純粋な走破タイム。
  • 基準値の把握:芝なら34〜35秒台が標準。ただし、馬場状態やコース形態で2秒以上の差が出ることを忘れない。
  • 期待値の追求:「上がり最速」だけでなく「先行脚質+上がり上位」の組み合わせが回収率アップの黄金パターン。
  • 多角的分析:Ave-3F(前半ペース)との比率を見ることで、その馬の本当のスタミナと持続力が見えてくる。

学びを次のレースに活かすために

競馬は一生かけて楽しめる知的なゲームです。今回学んだ上がり3ハロンの知識をベースに、次は実際の競馬新聞やJRAの公式サイトで、気になる馬の過去走をチェックしてみてください。新聞の印や記号に惑わされず、自らの目で「この上がりは本物か?」と問い直すプロセスこそが、的中への最短ルートになります。新聞に載っている各項目のより細かい読み解き方を知りたい方は、こちらの競馬新聞の読み方ガイドも非常に参考になるかなと思います。

最後になりますが、競馬に「絶対」という言葉はありません。上がり3ハロンは非常に強力な指標ですが、最終的な判断を下す際は当日のパドックでの気配や、直前の馬場傾向なども含めて総合的に判断してください。公式な用語定義については、常に(出典:JRA「競馬用語辞典:上がり」)などの一次情報を確認する癖をつけておくと、より正確な知識が身につきますよ。

YUKINOSUKEからのアドバイス
競馬予想はデータに基づいた論理的な推論を楽しむものですが、最終的な馬券購入はあくまで自己責任となります。無理のない予算の範囲内で、冷静かつ誠実に競馬と向き合っていきましょう。あなたが上がり3ハロンという強力な武器を手に、最高の的中と感動を手に入れられるよう、心から応援しています!

この記事が、あなたの競馬ライフを少しでも明るく照らすヒントになればこれ以上の喜びはありません。また次の記事でお会いしましょう。以上、YUKINOSUKEでした!

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