ばんえい競馬の指定席は電話予約のみ?料金や買い方を徹底解説

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こんにちは。YUKINOSUKEです。

「世界で唯一のばんえい競馬を一目見たい!」と思い立ち、北海道・帯広への旅行計画を立てている方も多いのではないでしょうか。体重1トンを超える巨大なばん馬が鉄ソリを引く迫力あるレースは、一生に一度は見ておきたい光景ですよね。そして、せっかく現地に行くのなら、冬場の氷点下20度にもなる極寒や、夏場の人混みを避けて、快適な「指定席(プレミアムラウンジ)」で優雅に観戦したいと考えるのが自然です。

しかし、いざ予約をしようとスマホで検索を始めたとき、多くの方が「ある異変」に気づき、困惑することになります。

「公式サイトのどこを探しても『予約購入ボタン』が見当たらない…」
「JRAのネット予約アプリを開いても、帯広競馬場の名前が出てこない…」

「もしかして、もう満席で売り切れてしまったのか?」「それともシステムのエラーなのか?」と焦ってしまう方が非常に多いのですが、安心してください。それはあなたのスマホの不具合でも、満席だからでもありません。実は、ばんえい競馬の指定席には、デジタル全盛の現代の常識では考えられないような「独自のルール」が存在するのです。

ばんえい競馬の指定席は、ネット予約が一切できません。完全な「電話予約制」です。

普段、JRAの競馬場でQRコードチケットを使ってスマートに入場している方からすると、「今どき電話予約だけ!?」と驚かれることでしょう。クレジットカードも事前決済も使えない、この完全アナログ仕様。この事実を知らずにネットの海を彷徨い続け、結局予約方法がわからずに「なんだか面倒くさそう」と諦めてしまう旅行者が後を絶ちません。

でも、そこで諦めるのは本当に勿体ないです!
なぜなら、その「電話一本」の手間さえ惜しまなければ、「わずか500円でドリンク付き」という、全国の公営競技場の中でもトップクラスにコストパフォーマンスが高いVIP体験が待っているからです。暖房の効いた特等席から、泥臭くも美しいばんえい競馬を見下ろす時間は、きっと旅の最高の思い出になるはずです。

この記事では、私が実際に現地で体験した情報をベースに、初めての方が戸惑う「電話予約の具体的な手順」から、電話が繋がらない「魔の時間帯」の攻略法、そしてJRAシステムとの決定的な違いまで、どこよりも詳しく徹底解説していきます。この記事を読めば、もう迷うことなく、スムーズにプラチナチケットを手に入れることができるでしょう。

  • ばんえい競馬の指定席はネット予約不可で電話のみの受付であること
  • プレミアムラウンジの料金は500円と格安でドリンク特典が付くこと
  • 予約は利用日の前日までに行う必要があり当日は購入できないこと
  • JRAの会員情報や予約システムは帯広競馬場では一切使用できないこと
  1. 快適なばんえい競馬の指定席の全貌
    1. プレミアムラウンジの料金と特典
      1. 驚愕のワンコイン設定とドリンクサービス
      2. 2種類の座席タイプと「運任せ」のルール
      3. 快適すぎる!冷暖房完備と専用設備
      4. 【重要】2025年冬以降の改修工事について
    2. ロイヤルルームの場所や設備
      1. 「ロイヤルルーム」の正体と利用可否
      2. 選ばれし者の「静寂」と「秩序」
      3. ストレスフリーな専用設備
    3. ネット購入やJRAとの違い
      1. JRAの「デジタル標準」とばんえいの「アナログ流儀」
      2. 「JRAカード会員」の特権は通用しない
      3. なぜネット予約を導入しないのか?
      4. 結論:スマホを置いて、受話器を取ろう
    4. コンセントやWi-Fiの利用
      1. パスワード不要!爆速「Banei-Tokachi_Wi-Fi」
      2. プロ仕様?驚きの「有線LAN」と電源事情
      3. 【極寒対策】モバイルバッテリーは「命綱」
    5. 観戦にあると便利なグッズ
      1. 必須級:命を守る「本気の防寒具」
      2. 観戦の質を劇的に上げる「三種の神器」
      3. 現地で買いたい最強のお守り「ばん馬の蹄鉄」
  2. ばんえい競馬の指定席を予約する手順
    1. 予約方法は電話のみで完結
      1. 【STEP 1】電話をかける前の準備
      2. 【STEP 2】いざ、コール!(会話シミュレーション)
      3. 【STEP 3】予約完了後のメリット
    2. 予約できないタイミングと受付時間
      1. 【保存版】曜日別・電話受付時間マトリクス
      2. 旅行者が陥る「土曜午前の罠」
      3. 【重要】2025年冬以降の「長期予約不可」期間
    3. 当日は購入不可のため注意
      1. 「ご予約のない方の当日利用はできません」
      2. 「行くかもしれない」レベルでも電話すべき理由
      3. 【裏技】もし予約を忘れてしまったら?
    4. 買い方で迷わないためのポイント
      1. 【鉄則1】「4人の壁」と団体利用の注意点
      2. 【鉄則2】座席指定は「運任せ」のガチャ要素
      3. 【鉄則3】支払いは「現地・3階受付・現金」のみ
    5. 満席時は一般席での観戦も検討
      1. 知る人ぞ知る「4階」の無料テーブル席
      2. 階層別・一般席の楽しみ方攻略
      3. 冬場の定石「ストーブ前待機」スタイル
    6. ばんえい競馬の指定席のまとめ

快適なばんえい競馬の指定席の全貌

まずは、帯広競馬場が誇る有料指定席がどのような場所なのか、そのスペックや魅力を徹底的に掘り下げていきましょう。一般的な競馬場の指定席とは異なり、ばんえい競馬独自の運営スタイルや、驚きのコストパフォーマンス、そして知られざる設備について、利用者目線で事細かにお伝えします。

プレミアムラウンジの料金と特典

帯広競馬場のスタンド3階に位置する「プレミアムラウンジ」は、地元ファンからも観光客からも愛される、まさに知る人ぞ知る特等席です。私が初めてこのラウンジを利用した時に最も衝撃を受けたのは、その圧倒的な「料金設定」と、値段に見合わないほどの「充実したサービス」でした。ここでは、なぜ私がこれほどまでにプレミアムラウンジを推すのか、その具体的なスペックと利用価値について深掘りします。

驚愕のワンコイン設定とドリンクサービス

通常、中央競馬(JRA)や他の公営競技場の指定席・特別観覧席といえば、1,000円から3,000円、グレードの高い席ならそれ以上の料金がかかるのが一般的です。旅行の予算を組む際、指定席料はちょっとした出費として計上しますよね。

しかし、ばんえい競馬のプレミアムラウンジは、なんとお一人様500円(税込)で利用できてしまうのです。目を疑うような安さですが、これは紛れもない事実です。

さらに驚くべきは、この500円という料金の中に「選べるドリンク缶1本」のサービスが含まれている点です。入場して受付で料金を支払う際、スタッフの方がドリンクのラインナップを提示してくれます。お茶、ジュース、コーヒーなど数種類から好きなものを1本選べるのですが、市販の缶ドリンクが130円〜160円程度だと仮定して計算してみてください。実質的な「席料」は300円台ということになります。

【500円に含まれる価値】

  • 指定席確保: 開門ダッシュの必要なし
  • ドリンク1本: 買いに行く手間なし
  • 快適な室温: 夏は涼しく、冬は暖かい
  • 専用設備: 混雑しないトイレや発売機

この価格設定で、世界唯一のばんえい競馬を「特等席」で観戦できるのですから、コストパフォーマンスに関しては日本国内の全競馬場の中でも「最強クラス」と言っても過言ではありません。「とりあえず確保しておいて損はない」と私が言い切れる理由がここにあります。

2種類の座席タイプと「運任せ」のルール

プレミアムラウンジ内の座席は、大きく分けて2つのタイプが存在します。それぞれの特徴を知っておくと、当日案内された時の楽しみが増します。

座席タイプ 特徴・魅力
カウンター席 走路に向かって配置された、ガラス張りのパノラマビューを楽しめる席です。第2障害の坂を登る馬たちの姿を正面から見据えることができ、レース展開を追いやすいのが最大の特徴。お一人様やカップルでレースに集中したい場合に最適です。
ソファ席 ゆったりとくつろげる応接セットのような席です。テーブルを囲んで予想紙を広げたり、グループで談笑したりするのに向いています。目の前の専用モニターでオッズやパドック映像を確認できるため、リビングにいるような感覚で競馬を楽しめます。

どちらも魅力的ですが、ここで一つ、非常に重要なルールをお伝えしなければなりません。それは、「座席の指定はできない」という点です。

予約の電話を入れる際、「窓際のカウンター席がいいです」と希望を伝えることはできますが、あくまで「希望」として処理され、確約はされません。施設側が当日の予約人数やグループ構成(2名なのか4名なのか等)を考慮して、パズルのように座席を割り振ります。当日に受付へ行って初めて「今日はソファ席ですね」と告げられるスタイルです。

「せっかくなら窓際が良かった…」と思うこともあるかもしれませんが、プレミアムラウンジ内は自由に歩き回れますし、勝負どころではバルコニーに出ることも可能です。「どの席になるかは当日の運次第」というのも、アナログなばんえい競馬ならではの面白さと捉えて楽しんでしまいましょう。

快適すぎる!冷暖房完備と専用設備

北海道・帯広の気候は過酷です。冬場はマイナス10度を下回る極寒、夏場は30度を超える猛暑となることも珍しくありません。そんな環境下で、空調が完全に管理された「屋内」に拠点を構えられることの価値は計り知れません。

プレミアムラウンジ内には、利用者専用の設備が充実しています。

  • 専用自動馬券発売機・払戻機: 一般フロアのように長蛇の列に並ぶ必要がありません。締め切り直前でも焦らず購入できます。
  • 専用トイレ: ラウンジを出てすぐの場所にあり、清潔で混雑も少ないです。
  • 有線LAN・Wi-Fi: 一部の席には有線LANポートがあり、PCを持ち込んでのデータ予想も可能です。もちろんフリーWi-Fiも飛んでいます。

これだけの設備が整っていてワンコイン。正直、カフェに入るよりも安上がりで快適に過ごせてしまいます。

【重要】2025年冬以降の改修工事について

これから旅行を計画されている方に、絶対に確認していただきたい情報があります。施設の老朽化対策やサービス向上のため、プレミアムラウンジは定期的に改修工事が行われることがあります。

2025年の改修工事スケジュール(目安)
公式情報によると、2025年11月22日(土)以降、プレミアムラウンジは改修工事のため利用が休止される期間があるとアナウンスされています。

もしあなたの旅行日程がこの期間に重なっている場合、プレミアムラウンジ自体が営業していない可能性があります。その場合、一般席を利用するか、別の観戦スタイルを検討する必要があります。

再開時期については「別途公式ホームページにてお知らせ」となっています。工事期間中は予約の電話自体がつながらない、あるいは「現在は利用できません」とアナウンスされることが予想されます。せっかく楽しみにしていたのに現地で閉まっていた…という事態を避けるためにも、渡航前には必ずばんえい十勝の公式サイト「重要なお知らせ」や「プレミアムラウンジ」のページをチェックしてください。

もし運良く営業期間中であれば、迷わず予約することをおすすめします。最大21席という狭き門ですが、そこにはお値段以上の感動体験が待っています。

ロイヤルルームの場所や設備

ばんえい競馬の指定席情報をリサーチしていると、時折「ロイヤルルーム」「特別室」といった、さらに上位のクラスを予感させる魅力的なキーワードに出会うことがあります。「プレミアムラウンジの上に、もっと豪華なVIPルームが存在するのではないか?」「そこは一般人でも予約できるのだろうか?」と想像を膨らませてしまう方も多いでしょう。私自身も最初は、情報の錯綜に混乱した経験があります。

ここでは、その「謎の特別室」の正体と、私たち一般ファンが利用できる最上級の設備について、現地の運用実態に基づき徹底的に解説します。

「ロイヤルルーム」の正体と利用可否

結論から申し上げますと、現在、帯広競馬場の公式サイトや公式ガイドにおいて、一般の利用者が電話一本で予約・購入できる有料指定席は「3階 プレミアムラウンジ」のみとなっています。

では、なぜ「ロイヤルルーム」という言葉が検索されるのでしょうか。これには主に2つの理由が推測されます。

  • 過去の名称や区分の名残: かつて「ロイヤル」という名称で呼ばれていたエリアが、リニューアルや運用変更に伴い現在の「プレミアムラウンジ」に統合された可能性。
  • 馬主・来賓・協賛者専用エリアの存在: 競馬場には必ず、馬主(オーナー)や高額な協賛金を支払ったスポンサー(個人協賛競走の主催者など)、あるいは地方競馬全国協会の関係者をもてなすための「来賓室(ゲストルーム)」が存在します。

実際、ばんえい競馬では「個人協賛競走」という制度があり、レースに自分の名前(例:「○○さん誕生日記念」など)を付けることができます。一部の競馬場では、この協賛特典として「来賓室への招待」が含まれるケースがあり、そうした特別な体験談がネット上で「ロイヤルな体験」として語られている可能性があります。

個人協賛でVIP待遇?
ばんえい競馬でも個人協賛(1口1万円〜)が行われており、優勝馬との記念撮影や表彰式のプレゼンターになれる特典があります。一般の指定席予約とはルートが異なりますが、「どうしても特別な部屋に入ってみたい!」という方は、協賛制度の利用を検討してみるのも一つの「裏技」かもしれません。(※特典内容は変更されるため、詳細は公式サイトの協賛ページをご確認ください)

つまり、私たちが通常の観光や観戦目的で「500円で予約できる部屋」を探している場合、目指すべきは「ロイヤルルーム」ではなく、あくまで「プレミアムラウンジ」となります。現地で案内板に「来賓室」などの表記を見つけても、そこは一般予約では入れないエリアですので、迷わずプレミアムラウンジの受付へ向かいましょう。

選ばれし者の「静寂」と「秩序」

名前こそ「プレミアムラウンジ」ですが、その環境はまさに「ロイヤル」と呼ぶにふさわしい、一般席とは隔絶された空間です。

このエリアの最大の価値は、座席の豪華さ以上に「圧倒的な静寂と秩序」にあります。1階や2階の一般スタンド、あるいはコース脇のエキサイティングゾーンでは、ゴール前の攻防に湧く歓声や、馬券を握りしめたファンたちの怒号にも似た応援が飛び交います。それこそが競馬場の醍醐味でもありますが、長時間その熱気の中にいると疲れてしまうのも事実です。

一方、3階の指定席エリアは、入り口に専用の受付があり、予約者(または有資格者)以外は立ち入ることができません。この物理的な「関所」があることで、セキュリティと静穏が保たれています。さらに、施設内のルールとして「大きな声での会話はお控えください」という項目が徹底されており、騒ぐことを目的とした団体客は排除される傾向にあります。

  • 真剣に競馬新聞を読み込み、パドック映像から馬の調子を見極めたい「ガチ予想派」
  • 落ち着いた雰囲気で、ばんえい競馬という文化をゆっくり鑑賞したい「大人のカップル・夫婦」
  • 人混みや喧騒が苦手で、パーソナルスペースを確保したい「一人旅の旅行者」

こういった方々にとって、外界のノイズが遮断されたこの空間は、まさに王侯貴族のような優雅な時間を約束してくれます。

ストレスフリーな専用設備

プレミアムラウンジ(旧称や通称でロイヤルと呼ばれるエリア含む)には、利用者専用のインフラが完備されています。これも「500円」の価値を大きく引き上げている要因です。

設備 一般席との違い・メリット
専用発売機・払戻機 ラウンジ内に設置されており、締め切り直前でも長蛇の列に並ぶ必要がありません。焦ってマークシートを塗り間違えるミスも防げます。
専用トイレ 3階エリア利用者専用のため、一般フロアのトイレに比べて利用頻度が低く、清潔で並ぶことがほとんどありません。特に女性客には嬉しいポイントです。
喫煙室(分煙) 座席は禁煙ですが、フロア内に喫煙ルームが完備されているケースが多く、愛煙家もわざわざ屋外まで出る必要がありません。(※最新の分煙状況は現地でご確認ください)

特に冬場の帯広競馬場において、「馬券を買うために寒い通路に出なくていい」「トイレのために席を立って並ばなくていい」というストレスフリーな環境は、何物にも代えがたいメリットです。

もし貴方が「ロイヤルルーム」という響きに惹かれて検索していたのであれば、その期待は「プレミアムラウンジ」で十分に満たされるはずです。名称に惑わされず、まずは電話で「3階の席」を確保すること。それが、帯広競馬場で最高のVIP体験をするための最短ルートです。

(出典:【公式】ばんえい十勝『プレミアムラウンジ(3階)』

ネット購入やJRAとの違い

ここが、多くの競馬ファンが最も躓きやすく、かつ検索結果を彷徨い続けてしまう最大の「迷宮」ポイントです。この記事の中で私が最も声を大にしてお伝えしたいのは、「ばんえい競馬の指定席予約は、JRA(日本中央競馬会)のシステムとは完全に切り離された別世界である」という事実です。

普段、東京競馬場や中山競馬場、あるいは京都・阪神などでスマートに指定席を利用している「JRA慣れ」した方ほど、この罠にハマります。なぜなら、現代の競馬観戦において「指定席はネットで取るもの」という常識が染み付いているからです。しかし、帯広競馬場においてその常識は通用しません。ここでは、何がどう違うのか、なぜネット予約ができないのかを徹底的に解剖します。

JRAの「デジタル標準」とばんえいの「アナログ流儀」

まず、私たちが普段JRAで享受しているサービスを思い出してみましょう。「JRA指定席・入場券ネット予約サイト」にログインし、開催日を選び、精密なシートマップから好みの座席をピンポイントで指定し、クレジットカードで事前決済を済ませます。当日はスマホに表示されたQRコードを入場ゲートにかざすだけで、誰とも会話することなく自席にたどり着けます。スマッピー投票やUMACAスマートといった周辺技術も含め、すべてがデジタルで完結する洗練された体験です。

ちなみに、夏競馬における牝馬の強さや、季節ごとの狙い方については、以下の記事でも詳しく解説しています。「なぜ夏は牝馬なのか?」をもっと深く知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。

一方、ばんえい競馬(帯広競馬場)は地方競馬(NAR)の一員であり、さらにその中でも独自の運営体制を敷いています。JRAのシステムとはデータベースが一切連携していません。そのため、以下のような決定的な違いが生まれます。

比較項目 JRA(中央競馬) ばんえい競馬(帯広)
予約プラットフォーム 公式WEBサイト・アプリ 電話のみ(ネット予約不可)
予約に必要な資格 JRAカード会員 / 一般会員登録 不要(誰でも電話OK)
座席選択 シートマップで1席単位で指定可 不可(施設側にお任せ)
決済タイミング 予約時にクレジットカード決済 当日現地で現金払い
入場認証 スマホのQRコードチケット 受付で「名前を名乗る」
キャンセル手続き WEB上でボタン一つ 電話で連絡(マナーとして)

この表を見ていただければ分かる通り、ばんえい競馬の指定席予約は「古き良き昭和の旅館予約」に近いスタイルです。「ネットで完結させたい」という現代人の欲求を、良い意味で裏切るアナログさ。これが実態なのです。

「JRAカード会員」の特権は通用しない

よくある誤解として、「私はJRAカード会員(プラチナステージ)だから、地方競馬でも優先枠があるはずだ」「JRAのポイントを使って予約できないか」というものがあります。残念ながら、帯広競馬場の指定席予約において、JRAでの会員ランクや蓄積したポイントは一切効力を持ちません。

帯広競馬場内には「J-PLACE」と呼ばれるJRAの勝馬投票券発売所が併設されているため、余計に混同しやすいのですが、あくまで「JRAの馬券が買える場所がある」というだけで、指定席の管理システムは完全に別会社のものだと割り切って考えてください。

【検索時の注意】
「ばんえい競馬 指定席 ログイン」「帯広競馬場 予約 サイト」などのキーワードで検索しても、目的のページには絶対にたどり着けません。なぜなら、ログイン画面も予約フォームも、この世に存在しないからです。存在しないものを探して時間を浪費するのはやめましょう。

なぜネット予約を導入しないのか?

「今の時代、ネット予約くらい導入すればいいのに」と思われるかもしれません。しかし、現地の事情を深く知ると、このアナログな方式にも合理性があることが見えてきます。

最大の理由は「席数の少なさ」でしょう。JRAの競馬場は何千席という指定席を管理する必要があるため、システム化が必須です。しかし、ばんえい競馬のプレミアムラウンジは最大でもわずか「21席」。この小規模な座席数に対して、高額な導入・維持費がかかるネット予約システムを構築するのはコスト的に見合いません。また、電話予約にすることで「本当に来場する意思のある人」をフィルタリングでき、無断キャンセルやとりあえずの仮押さえを防ぐ効果も期待できます。

「電話一本で、面倒な会員登録もパスワード入力も不要で予約できる」。デジタル疲れした現代において、逆にこれこそが究極のユーザー体験(UX)なのかもしれません。

結論:スマホを置いて、受話器を取ろう

もしあなたが今、スマホの画面とにらめっこしながら「予約ボタン」を探しているのであれば、その作業は今すぐ終了してください。その代わりにするべきことは、電話アプリを開き、「0155-34-0825(ばんえい十勝 サービス課)」へコールすることだけです。

「QRコードはどこで表示しますか?」と聞く必要はありません。当日、3階の受付で「予約していた○○です」と名乗るだけ。そのシンプルさが、ばんえい競馬の流儀なのです。

コンセントやWi-Fiの利用

現代の競馬予想において、スマートフォンやタブレットはもはや「最強の武器」です。リアルタイムで変動するオッズを監視し、過去のレース映像で馬の適性をチェックし、X(旧Twitter)で現地の馬場状態を検索する…。これらのデジタルアクションを快適に行えるかどうかで、当日の充実度(そして収支!)は大きく変わってきます。その点、帯広競馬場のプレミアムラウンジは、地方競馬場としてはトップクラスの通信環境を備えていると言えるでしょう。

パスワード不要!爆速「Banei-Tokachi_Wi-Fi」

まず、インターネット接続環境についてですが、帯広競馬場内には「Banei-Tokachi_Wi-Fi」という名称の公衆無線LANが飛んでいます。私が現地で実際に使ってみて感動したのは、その接続の手軽さです。

一般的なフリーWi-Fiによくある「メールアドレスの登録」や「SNS認証」、「数時間ごとの再ログイン」といった煩わしい手続きが、私の利用時にはほとんど求められませんでした(※仕様変更の可能性はありますが、基本的に非常にオープンです)。スマホのWi-Fi設定画面からこのSSIDを選ぶだけで、すぐにインターネットの大海原へダイブできます。

【Wi-Fi利用のポイント】

  • SSID: Banei-Tokachi_Wi-Fi
  • エリア: プレミアムラウンジ内はもちろん、場内の広範囲で利用可能
  • 速度感: ラウンジ内は利用者が限定されているためか、動画も止まらずサクサク見れる安定感があります。

一般席でも利用可能ですが、多くの人がアクセスするエリアではどうしても速度が低下しがちです。その点、選ばれし者しかいないプレミアムラウンジであれば、回線混雑のストレスを感じることなく、締め切り直前のネット投票もスマートに完了できるでしょう。

競馬場のWi-Fiについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事で解説していますので、ぜひチェックしてみてください。

競馬場のWi-Fi徹底解説!接続方法や繋がらない時の対策

プロ仕様?驚きの「有線LAN」と電源事情

プレミアムラウンジの設備で特筆すべきは、なんと「有線LANポート」が用意されていることです。競馬場の指定席で有線LANが使える場所なんて、全国を探してもそうそうありません。

公式情報でも「サクサクインターネットでレース観戦も」と謳われている通り、ノートパソコンを持ち込んで本格的なデータ分析を行う「プロ馬券師」スタイルの利用も想定されています。Wi-Fiの電波干渉を嫌うガチ勢の方にとっては、この有線環境は涙が出るほど嬉しい設備ではないでしょうか。

ただし、電源コンセント(コンセントプラグ)については少し注意が必要です。

【電源利用のリアル】
すべての座席に「自分専用のコンセント」が確約されているわけではありません。
カウンター席の足元や壁際など、場所によって電源へのアクセスしやすさが異なります。運良くコンセント近くの席になればラッキーですが、席の指定ができない以上、「電源がない席」に案内される可能性も十分にあります。

「コンセントがあるから充電器だけでいいや」と油断して行くと、痛い目を見るかもしれません。延長コードを持っていくのも荷物になりますし、マナー的にも微妙なラインです。

【極寒対策】モバイルバッテリーは「命綱」

ここで、北海道・帯広ならではの非常に重要なアドバイスをさせていただきます。「大容量モバイルバッテリーは絶対に持参してください」

なぜここまで強く言うかというと、冬の帯広の寒さがスマホのバッテリーにとって「天敵」だからです。リチウムイオン電池は極低温環境下では化学反応が鈍り、バッテリー残量が十分にある表示でも、突然「シャットダウン」してしまう現象が頻発します。私も過去に、ゴール前の動画を撮ろうとした瞬間にスマホが落ちて絶望した経験があります。

氷点下のパドックやコース脇で冷え切ったスマホも、暖房の効いたプレミアムラウンジに持ち帰れば、本体を温めつつ(結露には注意!)、モバイルバッテリーで蘇生させることができます。この「回復拠点」があるという安心感こそが、ラウンジ利用の隠れた、しかし最大のメリットかもしれません。

デジタル機器をフル活用してばんえい競馬を攻略するためにも、「Wi-Fiは現地にある、電気は自分で持っていく」というスタンスで準備しておくのが、スマートな旅人の流儀です。

モバイルバッテリーについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事でおすすのモバイルバッテリーを紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

競馬のスマホ・PCバッテリー対策!充電切れを防ぐ装備と設定

観戦にあると便利なグッズ

プレミアムラウンジという快適な「前線基地」を確保したとしても、ばんえい競馬の真の醍醐味である「馬の荒い息遣い」や「ソリが砂を擦る重厚な音」、そして騎手の裂帛の気合いを感じるためには、レースのタイミングに合わせてバルコニーや1階のコース際(エキサイティングゾーン)へ出ることを強くおすすめします。

しかし、そこは北の大地・帯広。生半可な装備で外に出れば、レースを楽しむどころか寒さで意識が飛びそうになります。ここでは、私が実際に現地へ通う中で「これだけは持って行け!」と痛感した必須アイテムと、観戦の質を格段に高める便利グッズ、そして現地ならではのユニークなお土産について紹介します。

必須級:命を守る「本気の防寒具」

冬の帯広を甘く見てはいけません。ナイター開催時の気温はマイナス10度、厳寒期にはマイナス20度を下回ることもあります。ここまでくると「寒い」ではなく「痛い」という表現が適切です。指定席エリアは暖房完備ですが、一歩外に出ればそこは極寒の世界。「スキー場に行く格好」どころか、「冬山登山」くらいの意識でちょうど良いです。

【YUKINOSUKE流・鉄壁の防寒セット】

  • 貼るカイロ(靴下用): これだけは絶対に忘れないでください。帯広の寒さは地面のコンクリートを伝って足裏から這い上がってきます。普通の靴下だけでは、数分で感覚がなくなります。「靴用カイロ」を貼った上で、厚手のウールソックスを履くのが正解です。
  • 高機能手袋(レイヤード): スマホで写真を撮りたい気持ちは分かりますが、素手を出すのは自殺行為です。私が推奨するのは「スマホ対応の薄手インナー手袋」の上に「防風性の高いミトン」を重ねるスタイル。撮影時だけミトンを外せば、指先が凍るのを防げます。
  • 耳当て・ニット帽: 耳が露出していると、ちぎれるような痛みに襲われます。耳まで隠れるニット帽か、独立したイヤーマフは必須装備です。

観戦の質を劇的に上げる「三種の神器」

防寒対策が完璧なら、次は「いかに楽しむか」です。以下のアイテムがあるだけで、素人目線から一歩踏み込んだ「通」な観戦が可能になります。

  • 双眼鏡(倍率8〜10倍推奨):
    プレミアムラウンジは3階に位置しているため、コース全体を俯瞰できるのがメリットですが、ばんえい競馬最大の勝負所である「第2障害」での攻防は、肉眼だと少し距離があります。双眼鏡があれば、障害の手前で息を整える馬の表情、騎手が手綱を握る指先の動き、そして馬の体から立ち昇る湯気まで鮮明に見ることができます。あの迫力をレンズ越しに見た時の感動は、言葉では言い表せません。ちなみに、双眼鏡については、以下の記事でも詳しく解説しています。「双眼鏡」をもっと深く知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。

    双眼鏡で競馬が変わる!おすすめの倍率と選び方を徹底解説

  • 小銭入れ(コインケース):
    これは意外と見落としがちですが、重要です。馬券は100円単位で購入できますし、ラウンジ内の自販機を利用することもあります。分厚い手袋をした状態で、長財布から小銭をつまみ出すのは至難の業です。口が大きく開くガマ口タイプや、首から下げられるコインケースがあると、グローブをしたままでもスムーズに支払いができ、ストレスが激減します。
  • 偏光サングラス:
    晴れた日の雪中開催や、ナイター照明が雪に反射するシチュエーションでは、雪面の照り返しが強烈で目が疲れます。雪原の白さと馬のコントラストをくっきり見るためにも、サングラスがあると快適です。

現地で買いたい最強のお守り「ばん馬の蹄鉄」

最後に、自分へのお土産や大切な人へのプレゼントとして、ぜひ手に入れていただきたいのが「ばん馬の蹄鉄(ていてつ)」です。帯広競馬場のスタンド1階入り口付近にあるショップ「リッキーハウス」などで販売されています。

なぜ蹄鉄がお土産なのか? それには、ばんえい競馬ならではの深い理由があります。

【滑らない=合格祈願・商売繁盛】
ばん馬が冬場に使用する蹄鉄は、重いソリを引く際に氷の路面で滑らないよう、爪のような「スパイク(歯)」が付いた特殊な形状をしています。
この「絶対に滑らない」という特性にあやかり、「受験に滑らない」「商売が滑らない(安定する)」という強力な縁起物として大人気なのです。

ショップでは、実際に競走馬が使用していた蹄鉄をきれいに研磨・加工したものが販売されています。手に取ってみると分かりますが、サラブレッドの蹄鉄とは比較にならないほど大きく、ずっしりと重いです。この「重み」こそが、1トンの巨体を支え、過酷なレースを戦い抜いた証。

受験生の家族がいる方や、ここ一番の勝負を控えている方への贈り物として、これ以上ないパワーアイテムになるはずです。もちろん、ラウンジでの勝利を願って、レース前に購入してポケットに忍ばせておくのも良いかもしれませんね。

ばんえい競馬の指定席を予約する手順

ここまでは指定席の魅力をお伝えしてきましたが、ここからは「実際にどうやって予約するのか」というアクションプランを具体的に解説します。「電話するだけ」と言えば簡単そうに聞こえますが、受付時間や曜日による罠があり、タイミングを逃すと予約できないこともあります。確実に席をゲットするために、以下のステップを確認してください。

予約方法は電話のみで完結

ここまで記事を読んでいただいた方の中には、「まだどこかに隠しリンクがあって、実はネット予約できるんじゃないか?」と諦めきれないデジタルネイティブな方もいるかもしれません。しかし、何度でも強調させていただきます。ばんえい競馬のプレミアムラウンジ予約手段は、完全に、そして絶対に「電話のみ」です。

インターネットの予約フォーム、公式アプリ、メール、FAX、SNSのダイレクトメッセージ…これらは一切存在しません。AIが台頭する2025年において、あえての「ヒューマン・トゥ・ヒューマン」。このアナログ一択の仕様こそが、ばんえい競馬の流儀なのです。

【STEP 1】電話をかける前の準備

「電話予約なんて久しぶりすぎて緊張する」という方もいるでしょう。スムーズに予約を完了させるために、手元に以下の3点を準備してからコールしてください。

【手元に用意するメモ】

  • 希望日: 「今週末の土曜日」ではなく「〇月〇日」と日付で伝えましょう。
  • 人数: 「3人か4人」ではなく確定した人数を。最大4名までです。
  • ペンと紙: 予約番号などは発行されませんが、当日の集合場所などを言われる場合に備えて。

【STEP 2】いざ、コール!(会話シミュレーション)

予約の連絡先は、ばんえい十勝 サービス課(0155-34-0825)です。スマホの電話帳に登録しておくと当日も安心です。

電話をかけると、自動音声ではなく担当のオペレーター(サービス課のスタッフさん)に直接繋がります。北海道の方々は非常に親切で穏やかな対応をしてくださるので、電話恐怖症の方も安心してください。以下に、実際の通話の流れを再現しました。

【電話予約 リアル・シミュレーション】

私(YUKINOSUKE):
「もしもし、すみません。プレミアムラウンジの予約をお願いしたいのですが。」

スタッフさん:
「はい、お電話ありがとうございます。ご利用希望日はいつでしょうか?」

私:
「〇月〇日のナイター開催日です。」

スタッフさん:
「〇日ですね。少々お待ちください…(空席確認中)…はい、空いております。何名様でご利用ですか?」

私:
「大人2名です。」

スタッフさん:
「かしこまりました。それでは代表者様のお名前と、当日連絡のつくお電話番号をお願いします。」

私:
「名前は〇〇〇〇です。電話番号は090-XXXX-XXXXです。」

スタッフさん:
「承りました。お席の場所はこちらで指定させていただきますのでご了承ください。当日はスタンド3階のプレミアムラウンジ受付へ直接お越しいただき、お名前をお伝えください。料金はお一人様500円、現金でのお支払いとなります。」

私:
「わかりました。ありがとうございます。」

【STEP 3】予約完了後のメリット

通話時間はわずか1〜2分程度です。聞かれるのは基本的に「日時・人数・名前・電話番号」の4点だけ。JRAのネット予約のように、会員IDを探したり、パスワードを忘れて再発行したり、クレジットカード番号を間違えて入力し直したり…といったデジタル特有のストレスは一切ありません。

非常にシンプルで、拍子抜けするほど簡単です。この「手軽さ」こそが、電話予約の最大のメリットと言えるかもしれません。「予約取れたかな?」とメールボックスを何度も更新して確認する必要もありません。電話を切った瞬間、あなたの席は確保されています。

【注意】繋がらない時は?
受付開始直後(特にナイター開催日の12:30過ぎ)は、電話が集中して話し中になることがあります。その場合は焦らず、5分〜10分置いてからかけ直してみてください。「何度かけても繋がらない!」という時は、定休日(火・水)ではないか、あるいは開催時間の午前中にかけていないか、もう一度時計とカレンダーを確認しましょう。

予約できないタイミングと受付時間

「よし、勇気を出して電話しよう!」と思い立っても、ツー・ツー・ツー…と話し中だったり、あるいは呼び出し音が鳴り続けて誰も出なかったりすることがあります。実はばんえい競馬の電話予約には、初心者や遠方からの旅行者が必ずと言っていいほどハマる「魔の時間帯」が存在します。

せっかくの旅行計画をスムーズに進めるために、ばんえい競馬独自の業務サイクルと、電話が繋がらない具体的なタイミングを完璧に把握しておきましょう。

【保存版】曜日別・電話受付時間マトリクス

ばんえい競馬のサービス課(予約受付窓口)は、24時間営業のコールセンターではありません。基本的にはレース開催スケジュールに連動して動いています。以下の表を参考に、電話をかけるタイミングを見極めてください。

曜日 受付時間(目安) 繋がりやすさ・注意点
火曜日
水曜日
× 受付不可(定休日) 【完全定休】
電話自体が繋がりません。週末の予約を週明けすぐにしようと思っても、火・水は待つ必要があります。
木曜日
金曜日
9:30 ~ 18:15 【狙い目】
レース非開催日ですが、職員さんは出勤しています。一般的な会社の営業時間に近い感覚でかけられるため、比較的空いていておすすめです。
土曜日
日曜日
月曜日
12:30 ~ 21:15
(ナイター開催時)
【最大の罠】
レース開催日ですが、午前中は電話が繋がりません!
開門準備などが落ち着くお昼過ぎ(12:30頃)から受付開始となるケースが大半です。

※開催時間(薄暮開催・準ナイターなど)によって受付開始時間が前後する場合があります。確実に繋がるのは「13:00以降」と覚えておくと安全です。

旅行者が陥る「土曜午前の罠」

最も多い失敗パターンがこれです。

「土曜日の朝、羽田空港から帯広へ向かう飛行機の搭乗待ち時間に予約を済ませておこう!」

素晴らしい心がけですが、残念ながらこのタイミング(土曜の朝9時〜11時頃)に電話をかけても繋がりません。多くの旅行者はここで「あれ?番号間違えたかな?」「もう満席で営業終了したのかな?」とパニックになります。

理由は単純で、ナイター開催日のスタッフ配置がお昼からになるためです。飛行機に乗る前ではなく、「帯広空港に着いて、豚丼を食べて一息ついた午後」に電話をするのが正解です。

【重要】2025年冬以降の「長期予約不可」期間

通常の定休日とは別に、物理的に予約ができなくなる期間が迫っています。これから旅行を計画される方は、この情報を必ず頭に入れておいてください。

【緊急】プレミアムラウンジ改修工事による休止

公式サイトの発表によると、施設の老朽化対策やリニューアルのため、以下の期間はプレミアムラウンジ自体が利用休止となります。

  • 休止期間: 2025年11月22日(土)以降 ~ 未定
  • 再開時期: 公式サイトにて別途告知

この期間中は、電話をしても予約を受け付けてもらえません。2025年の年末や2026年の年始に旅行を計画されている方は、指定席が使えない前提でスケジュールを組む必要があります。

このように、「電話のみ」のアナログ予約にはタイミングの見極めが重要です。基本的には「木・金の昼間」「開催日の午後」にかける。これさえ守れば、スムーズに特等席へのチケットを手に入れられるはずです。

当日は購入不可のため注意

旅行先での計画は、天候やその時の気分で変わるもの。「とりあえず競馬場に行ってみて、もし席が空いていたら指定席に入ろうかな」というスタンスの方も多いでしょう。しかし、帯広競馬場のプレミアムラウンジにおいて、その「淡い期待」は通用しません。

ここでは、なぜ当日利用ができないのか、そして旅行者が陥りがちな失敗パターンを回避するための鉄則を解説します。

「ご予約のない方の当日利用はできません」

公式サイトの案内には、非常に強い言葉で以下のような注意書きがあります。

【公式ルール】
・完全予約制
・ご利用日前日までにご予約ください。
・ご予約のない方の当日利用はできません。

これは「原則として」というレベルを超えて、実質的な「門前払い」に近い強いルールです。「遠くから飛行機に乗ってきたんです!」「1席くらい空いてるでしょ?」と窓口で交渉しても、受け入れられる可能性は極めて低いです。

なぜここまで厳しいのか推測すると、以下のような運営上の理由が考えられます。

  • フードロス・在庫管理: プレミアムラウンジではドリンクサービスなどがあり、前日までに確定した人数分の物資を準備している可能性があります。
  • スタッフ配置の最適化: 予約人数に応じて、当日の接客スタッフの配置人数を調整している(少人数運営のため無駄を省いている)と考えられます。
  • 座席パズルの確定: 21席しかない空間に、2名客、4名客などをどう配置するかを前日までにパズルとして組み終えているため、当日の飛び込み客を受け入れる余地がないのです。

「行くかもしれない」レベルでも電話すべき理由

席数は最大でも「21席」。これは、ちょっとした居酒屋の個室よりも少ない数です。週末や重賞レースの日であれば、発売開始(通常は2ヶ月前や1ヶ月前など)と同時に埋まってしまうこともあります。

ですので、旅行の日程が決まった時点で、あるいは「もしかしたら行くかも」というレベルであっても、まずは電話をして空席状況を確認し、仮にでも予約を入れておくのが賢明です(もちろん、行けなくなった場合は速やかにキャンセルの連絡を入れるのがマナーです)。

【YUKINOSUKEのアドバイス】
出発の前日(金曜日など)になって「やっぱり行こう」と決めても、すでに満席であるケースが多いです。旅行のスケジュール帳には、「航空券予約」「ホテル予約」と並んで「ばんえい指定席予約」をToDoとして書き込んでおくことを強く推奨します。

【裏技】もし予約を忘れてしまったら?

「記事を読むのが遅かった!もう当日だよ!」という方へ。残念ながらプレミアムラウンジに入ることはできませんが、諦めるのはまだ早いです。

帯広競馬場のスタンド4階には、「一般席(無料)」でありながら、テーブルと椅子が配置されたエリアが存在します。ここは予約不要の早い者勝ちエリアです。

プレミアムラウンジのようなドリンクサービスや専用馬券機はありませんが、暖房の効いた室内からレースを俯瞰できる環境は確保できます。開門ダッシュでここを確保できれば、指定席難民にならずに済みます。ぜひ覚えておいてください。

買い方で迷わないためのポイント

電話が繋がり、無事に予約が完了したとしても、まだ油断は禁物です。ばんえい競馬のプレミアムラウンジには、利用当日に「えっ、そうだったの!?」と戸惑わないための、独自の3つの鉄則が存在します。

これらはJRAの指定席や、一般的な飲食店の予約ルールとは少し異なる部分ですので、電話をかける前、あるいは当日競馬場へ向かう前に必ず頭に入れておいてください。

【鉄則1】「4人の壁」と団体利用の注意点

プレミアムラウンジの予約には、「1グループにつき最大4名様まで」という厳格な人数制限が設けられています。

これは、ラウンジ内のテーブル配置やソファのサイズ、そして全21席というコンパクトなキャパシティに基づいたルールです。もし、サークル仲間や親戚一同など、5名以上のグループで利用したい場合は、少し工夫が必要です。

【5名以上の場合の対処法】
予約を2つのグループに分ける必要があります。(例:5名なら「3名」と「2名」で予約するなど)
ただし、その場合は「席が離れる可能性が高い」ことを覚悟しておかなければなりません。運が良ければ隣同士のテーブルになることもありますが、混雑状況によっては部屋の端と端に分かれることもあります。電話予約の際、「5名なのですが、分かれてもいいので予約できますか?」と正直に相談してみるのがベストです。

【鉄則2】座席指定は「運任せ」のガチャ要素

これが最も多くの方が気にされるポイントですが、座席の場所(カウンター席かソファ席か)をこちらから指定することはできません。

電話口で「走路が見やすい窓際がいいです」や「モニターが見えるソファ席がいいです」と希望を伝えること自体は可能ですが、それはあくまで「リクエスト」として記録されるだけで、確約はされません。施設側が当日の予約状況(2名客が何組、4名客が何組など)を見ながら、パズルのように最適解を組み合わせて席を割り振ります。

「当日行ってみないと、どんな席になるか分からない」。このドキドキ感も含めて、アナログなばんえい競馬の「座席ガチャ」を楽しんでしまうくらいの心の余裕を持つことが大切です。どの席になっても、ラウンジ内は自由に歩けますし、レースが見えないなんてことはありませんのでご安心ください。

【鉄則3】支払いは「現地・3階受付・現金」のみ

予約の電話では、クレジットカード番号を聞かれることはありません。決済はすべて「当日の現地払い」となります。

当日の流れは以下のようになります。

  1. 帯広競馬場に入場する(入場料100円は別途ゲートで支払う)。
  2. スタンドのエスカレーターまたはエレベーターで3階へ上がる。
  3. 「プレミアムラウンジ」と書かれた専用の受付カウンターへ向かう。
  4. 予約名を告げ、利用料(人数×500円)を現金で支払う。

【スマートな支払いのコツ】
クレジットカードや電子マネーは基本的に使えないと考えておいた方が無難です。受付での混雑を避けるためにも、500円玉(または千円札)を人数分きっちり用意していくと、非常にスマートに入場できます。電話でクレカ情報を伝えなくて良いという点では、セキュリティを気にする方にとってはむしろ安心材料と言えるかもしれませんね。

(出典:【公式】ばんえい十勝『プレミアムラウンジ(3階)』利用案内

満席時は一般席での観戦も検討

もし、タッチの差でプレミアムラウンジの予約が取れなかったとしても、どうか絶望しないでください。「指定席がないなら行くのをやめようかな…」と考えるのは早計です。なぜなら、帯広競馬場は一般の観客席(スタンド席)の設備が非常に充実しており、無料エリアであっても十分に快適な「基地」を確保することが可能だからです。

実は、地元の常連さんの中には「あえて有料席には行かず、一般席の特等席を確保する」というスタイルを貫いている方も少なくありません。ここでは、予約不要で利用できる穴場スポットと、一般席ならではの攻略法を伝授します。

知る人ぞ知る「4階」の無料テーブル席

帯広競馬場のスタンドには、一般客が立ち入れる最上階として「4階」が存在します。ここは多くの観光客が見落としがちな、まさに隠れ家的なスポットです。

エレベーターで4階へ上がり、フロアに足を踏み入れると、そこには驚きの光景が広がっています。なんと、しっかりとしたテーブルと椅子が配置されており、モニターも完備されているのです。「あれ?ここは間違って有料エリアに入ってしまったかな?」と不安になるほど立派な設備ですが、正真正銘の「無料・自由席」です。

施設側の案内にも「一見有料席かと思われるようなテーブルや椅子を配置」と書かれている通り、3階のプレミアムラウンジの真上に位置しているため、コース全体を見渡す眺望の良さは折り紙付きです。暖房もしっかり効いており、テーブルに新聞や赤ペンを広げてじっくり予想に取り組むことができます。

【4階席争奪戦の注意点】
この4階エリアの座席数は約22席と、実はプレミアムラウンジ(21席)とほぼ変わらないほど少ないです。
予約ができない「早い者勝ち」のシステムであるため、週末や重賞レースの日は開門と同時に埋まってしまうことが多いです。ここを狙うなら、開門時刻に合わせて競馬場へ到着するスケジュールを組むのが鉄則です。

階層別・一般席の楽しみ方攻略

4階が満席でも、スタンド全体が巨大な観戦スポットです。階層ごとに見え方や楽しみ方が全く異なるのが、ばんえい競馬の奥深いところです。

階層・エリア 特徴・おすすめユーザー 快適度
4階 一般席 テーブル&椅子あり。俯瞰でレースが見れる。静かに予想したい「ガチ勢」向け。 ★★★★★
2階 一般席 長椅子(ベンチ)が多数設置。屋根があり雨や雪をしのげる。コースとの距離感が程よく、全体の展開を把握しやすい。 ★★★★☆
1階 コンコース 立ち見が基本だが、暖房器具(ストーブ等)の周りに人が集まる。ガラス越しに目の前を馬が通る迫力を味わえる。 ★★★☆☆
屋外 エキサイティングゾーン コース脇の通路。馬と一緒に歩きながら応援できる唯一無二の場所。馬の息遣いやソリの音、騎手の掛け声がダイレクトに響く。 ★☆☆☆☆
(寒いが感動はNo.1)

冬場の定石「ストーブ前待機」スタイル

指定席がない場合の観戦スタイルとして、私が推奨するのは「渡り鳥スタイル」です。

ずっと屋外にいるのは自殺行為ですし、ずっと屋内にいるのも迫力に欠けます。そこで、レースの発走前まではスタンド1階の屋内にある大型ストーブやヒーターの前で暖を取りながら予想をまとめ、ファンファーレが鳴ると同時に屋外のエキサイティングゾーンへ飛び出し、レースが終わったらまた速やかに屋内のストーブ前へ戻る…という行動を繰り返すのです。

一般席エリアには、こうした「暖をとるためのスペース」が随所に設けられています。指定席のような「自分専用の椅子」はありませんが、競馬場全体を自分の部屋のように使いこなすこのスタイルこそ、最も現地の熱気を感じられる楽しみ方かもしれません。

【一般席利用時の持ち物】
指定席と違い、荷物を置いて場所取りをすることは推奨されません(盗難リスクやマナーの観点から)。
そのため、身軽に動けるボディバッグや、地面に荷物を置きたくない場合のバッグハンガー、そして冷たいベンチに座るための携帯用クッション(座布団)があると、一般席での快適度が劇的に向上します。

結論として、プレミアムラウンジが取れなくても、4階のテーブル席を狙うか、あるいは1階で馬と一緒に走るか、楽しみ方は無限大です。「予約が取れなかったから今回は見送ろう」なんて言わずに、ぜひ帯広競馬場へ足を運んでみてください。一般席でしか味わえない、ファン同士の一体感や熱気もまた、旅の素晴らしい思い出になるはずです。

(出典:Aiba札幌中央・Aiba琴似『帯広競馬場ガイド』

ちなみに、競馬観戦におすすめのアイテムについては、以下の記事でも詳しく解説しています。「競馬観戦をより楽しみたい!」という方は、ぜひチェックしてみてください。

競馬観戦の持ち物と防寒対策!冬も快適に楽しむ必需品リスト

ばんえい競馬の指定席のまとめ

長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。今回は、世界で唯一のばんえい競馬を「特等席」で楽しむための、プレミアムラウンジ予約攻略法について解説してきました。

記事のポイントは多岐にわたりましたが、明日から使える「これだけは覚えておいて!」という重要事項を、最後にもう一度リストアップしておきます。この画面をスクリーンショットに撮っておくと、いざという時に役立つかもしれません。

【YUKINOSUKE式・最終チェックリスト】

  • ネット予約は存在しない:
    スマホで検索しても予約フォームは出てきません。「電話予約(0155-34-0825)」が唯一の正解ルートです。
  • 「前日」がデッドライン:
    当日の飛び込み利用はできません。旅行出発前、あるいは帯広に着いたその日に電話を入れましょう。
  • 電話する時間に注意:
    「火・水」は定休日、「土・日の午前中」は繋がりません。狙い目は「木・金の昼間」か「開催日の午後」です。
  • JRAとは別世界:
    会員ランクもポイントも通用しません。当日は現金(500円玉×人数分)を握りしめて3階へ向かいましょう。
  • 満席でも諦めない:
    予約が取れなくても「4階一般席(無料)」があります。開門ダッシュでここを確保できれば、勝負は半分勝ったようなものです。

令和の時代に「電話予約のみ」「現金払いのみ」というシステムは、少し不便に感じるかもしれません。しかし、実際に受話器越しにスタッフさんの温かい北海道弁を聞き、現地でアナログな手続きを済ませて席に着いた時、デジタルな日常では味わえない不思議な「旅情」と「達成感」を感じることができるはずです。

わずか500円で味わえる、世界でここだけのプレミアムな体験。この記事が、あなたの帯広旅行をより快適で、思い出深いものにする手助けになれば幸いです。

それでは、極寒の帯広競馬場で、熱いレースと的中馬券があなたを待っていることを願っています。よい旅を!

(出典:地方競馬全国協会『帯広競馬場ガイド』

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