こんにちは。YUKINOSUKEです。
皆さんは初めて競馬新聞を手にした時のことを覚えていますか?
B4サイズの紙面に、米粒のような文字と謎の記号、そして無機質な数字がびっしりと敷き詰められているあの光景。「これ、本当に日本語で書かれてるの? 暗号解読班じゃないと読めないんじゃない?」と、私も最初は途方に暮れたものです。
どこから目を落とせばいいのか分からず、結局は予想家が打った「◎(本命)」や「○(対抗)」の印だけを頼りに馬券を買っては外し、「競馬って難しいなあ」と溜息をつく……そんな経験、きっと私だけではないはずです。
しかし、断言します。競馬新聞の見方(リテラシー)が身についた瞬間、あの無機質な紙面は「情報の宝庫」へと劇的に姿を変えます。
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例えば、馬柱に並ぶ「3-2-0-1」という数字の羅列一つとっても、そこには「勝つときは圧勝するけど、負けるときは脆い」というその馬の性格(キャラクター)が隠されています。また、調教欄の「12.2 – 12.0」というラップタイムの変化を見れば、言葉を話せない競走馬からの「今、絶好調だよ!」というメッセージを受け取ることができるのです。
多くの人が疑問に抱く「予想印の二重丸と三角の本当の意味」や「着順だけでは分からないレースの有利不利」、さらには「上がり3ハロンが示す末脚の威力」まで、新聞には勝負を分けるヒントが山のように埋め込まれています。これらを読み解くことができれば、競馬は単なる運任せのギャンブルから、データに基づいた知的興奮あふれる推理ゲームへと進化します。
今回は、かつての私と同じように「情報の洪水」の前で立ち尽くしている方のために、競馬新聞を武器に変えるための完全ガイドを用意しました。記号の意味からプロの読み方まで、一つひとつ丁寧に疑問を解消し、皆さんが自分自身の力で「根拠のある予想」を組み立てられるようになるまでサポートしていきます。
この記事を読むことで理解が深まるポイント
- 予想印(◎○▲△)の正しい序列と、それぞれのリスク・リワード構造
- 馬柱の数字から「コース適性」や「展開のアヤ」を読み解くプロの視点
- 調教タイムや通過順位など、初心者がスルーしがちな重要データの活用法
- 自分に合った新聞の選び方と、勝利に近づくための情報の統合プロセス
初心者も分かる競馬新聞の見方と記号の意味
競馬新聞は、限られたスペースに膨大な情報が圧縮された、まさに「データの缶詰」です。パッと見は数字と記号の羅列に見えますが、ここには数年分のドラマと、プロの分析結果が凝縮されています。ここでは、初心者がまず押さえておくべき記号の意味や、数字の羅列から何が読み取れるのか、その基本的な構造と見方を深掘りして解説していきます。
予想印の意味や二重丸と三角の違い
競馬新聞を開いて真っ先に目に入ってくるのが、馬名の横に打たれている「◎」や「▲」といった予想印ですよね。これは、毎日トレーニングセンター(トレセン)に通い詰めているプロのトラックマン(予想家)たちが、膨大な取材メモと過去のデータ、そして当日の馬の気配などを脳内で高度に処理し、最終的に導き出した「結論」です。
初心者の方は「印がたくさんついている馬を買えば当たる」と単純に考えがちですが、正直なところ、それだけでは競馬で勝ち続けることはできません。なぜなら、印はあくまで「その記者の主観的な評価」であり、未来を予知したものではないからです。しかし、これらの印にはそれぞれ明確な「リスク」と「期待値(リターン)」のメッセージが込められています。
この記号の意味を正しく理解し、「守りの馬券」を買うべきか「攻めの馬券」を買うべきかを判断できるようになることが、脱初心者への第一歩です。ここでは、各記号が持つ本当の意味と、それを馬券戦略にどう落とし込むかを解説します。
各予想印の定義と戦略的活用法
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印は単なる「1位、2位、3位」というランキングではありません。それぞれの記号には「どのような勝ち方(負け方)をする可能性があるか」というキャラクターが含まれています。
| 記号 | 通称 | 定義・意味 | YUKINOSUKEの戦略的解釈 |
|---|---|---|---|
| ◎ | 本命 (ほんめい) |
そのレースで最も勝つ確率が高いと評価された馬。能力、調子、枠順、展開の全てが噛み合うと判断されたトップ評価。 | 【信頼度:高 / 配当:安】 多くの人が買うためオッズは低くなりがち。「当てること」を最優先するなら軸に最適ですが、回収率を上げるには相手を絞る工夫が必要です。 |
| ○ | 対抗 (たいこう) |
本命馬に対抗できる実力を持つ2番手評価の馬。本命がミスをした時に、代わって勝利する候補筆頭。 | 【信頼度:中 / 配当:中】 ◎とセットで馬券圏内(3着以内)に来る確率が高い「相手筆頭」です。ワイドや3連複の軸として、実は◎よりも使い勝手が良い場合があります。 |
| ▲ | 単穴 (たんあな) |
3番手評価だが、ハマれば◎をも負かす爆発力がある馬。気性難や展開待ちなど、ムラがあるのが特徴。 | 【信頼度:低 / 配当:高】 単なる3位ではありません。「勝つか、大敗するか」のハイリスク・ハイリターン枠です。高配当を狙うなら、この▲を1着固定にした馬券が面白いでしょう。 |
| △ | 連下 (れんした) |
勝つまでは難しいかもしれないが、2着や3着なら滑り込む可能性がある馬。能力は少し劣るが安定感がある馬など。 | 【ヒモ荒れの主役】 3連単や3連複を買う際、手広く押さえておくべき存在です。「まさかこの馬が…」という時に3着に来て、配当を跳ね上げるのがこの△です。 |
| ☆ 注 |
星/注意 (ほし/ちゅう) |
◎〜△以外で、一発の魅力がある穴馬。特定の条件(雨やハイペース)で激走する可能性がある馬。 | 【爆弾枠】 記者の個人的な「推し」や「直感」が含まれることも多く、ここが馬券に絡むと万馬券級の配当になります。穴党なら絶対に見逃せません。 |
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「印の分布」でレースの荒れ具合を読む
個々の印の意味を理解したら、次は新聞紙面全体を眺めてみてください。私が予想をする際、実は「どの馬に印がついているか」以上に「印がどのように散らばっているか」を重視しています。これを専門用語で「コンセンサス(合意形成)」と呼んだりしますが、要はプロたちの意見が一致しているか、割れているかを見るのです。
パターンA:一本被り(いっぽんかぶり)
ある1頭の馬に、ほぼ全ての記者の「◎」がズラリと並んでいる状態です。
【状況】 その馬が勝つ確率は極めて高い(勝率50%以上など)ですが、単勝オッズは1.1倍〜1.5倍程度になり、馬券的な旨味はほとんどありません。
【対策】 逆らわずにその馬を軸にするか、リスクを取って「その馬が飛んだ(4着以下に負けた)時の高配当」を狙って少額で穴馬を買うかの二択です。
パターンB:大混戦(だいこんせん)
「◎」がA馬、B馬、C馬…と、いろんな馬にバラバラに打たれている状態です。
【状況】 プロの間でも見解が割れているということは、どの馬にもチャンスがあり、逆に言えば「確たる中心馬がいない」ことを示しています。
【対策】 予想の難易度は高いですが、オッズが割れるため、どの馬が勝っても配当が高くなる傾向があります。「自分の好きな記者の印に乗る」といった楽しみ方ができるのもこのパターンです。
また、新聞には「二重三角(独自の強調印)」や「黒塗り数字」など、各社独自の表記ルールが存在することもあります。これらはJRAの公式ガイドや各新聞社の解説ページで確認することができます。
(出典:JRA-VAN『競馬新聞の情報の見方を徹底解説』)
このように、予想印は単なる記号ではなく、プロの思考が圧縮された「情報の結晶」です。記号の意味と分布状況を読み解くことで、そのレースが「堅いレース」なのか「荒れるレース」なのかを瞬時に判断できるようになりますよ。
馬柱の数字の意味と着順の読み方
競馬新聞を開いたとき、まるで暗号のように並んでいる数字の羅列。これが「馬柱(うまだし・うまばしら)」と呼ばれる、競走馬の履歴書です。最初は「3-2-0-1」のような数字を見ても、何が何だかさっぱり分かりませんよね。でも、この数字の意味を正しく理解できるようになると、その馬がどんなキャリアを歩んできたのか、そしてどんな性格をしているのかが手に取るように分かるようになります。
ここでは、単なる数字の定義だけでなく、そこから読み取れる「馬の個性」と、多くの人が陥りがちな「着順の罠」について、私なりの視点で深掘りして解説します。
魔法の数字「3-2-0-1」の解読法
まず、基本となるこのフォーマットを完璧にマスターしましょう。これは、その馬の生涯成績(または特定の条件下での成績)を以下の順番で表しています。
| 表記順 | 意味 | 投資的な解釈 |
|---|---|---|
| 1つ目の数字 | 1着の回数 | 勝ち切る力(勝負強さ)を示します。 |
| 2つ目の数字 | 2着の回数 | あと一歩の惜しいレース。連対率(2着以内)に関わります。 |
| 3つ目の数字 | 3着の回数 | 馬券圏内(複勝圏)のボーダーライン。 |
| 4つ目の数字 | 4着以下の回数 | 馬券にならなかった凡走の回数です。 |
例えば「3-2-0-1」なら、「これまでに6戦して、3回勝って、2回2着、1回だけ着外だった」という、非常に優秀な成績であることが分かります。
数字の並びでわかる「馬の性格診断」
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私が予想をする際、特に楽しみにしているのがこの数字の分布から「馬のキャラクター(脚質や気性)」をプロファイリングすることです。数字の偏りには、その馬の勝ちパターンが隠されています。
覚えておきたい2つの極端なパターン
- ① ピンかパーかタイプ(例:5-0-0-10)
- 勝つときは1着(ピン)、負けるときは着外(パー)という、極端な成績の馬です。「逃げ馬」や「気性の激しい馬」によく見られます。自分の形に持ち込めれば誰も追いつけない強さを発揮しますが、スタートで出遅れたり、他馬に競りかけられたりすると脆く崩れます。
【狙い方】
このタイプを「3連複の軸」にしてはいけません。買うなら「単勝」や「馬単の1着固定」です。ハイリスク・ハイリターンを狙う時の主役になります。 - ② シルバーコレクター(例:1-8-5-2)
- 勝ち星は少ないのに、2着や3着が異常に多い馬です。能力は高いのですが、最後に競り負けてしまったり、勝ち切るだけの爆発力が足りなかったりする「善戦マン」タイプです。
【狙い方】
単勝で買うと痛い目を見がちですが、3連複やワイドの「軸馬」としては最強のパートナーです。1着にはならないかもしれませんが、馬券圏内から消える確率も低いので、手堅く的中を拾いたい時に重宝します。
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「着順」よりも大切な「着差」の真実
初心者の頃、私がよくやってしまった失敗が「前走10着だから弱い」と決めつけて、その馬を消してしまうことでした。しかし、競馬において「着順」という数字は、時に嘘をつきます。
例えば、18頭立てのレースで「10着」だったとしても、1着馬とのタイム差(着差)がわずか「0.2秒」だったとしたらどうでしょう?
0.2秒差というのは、距離にして約1馬身ちょっと。ほんの少しスタートが遅れたり、道中で進路が塞がったりしただけの「誤差」の範囲です。つまり、能力的には1着馬と互角だったと言えます。
ここに「美味しい穴馬」が隠れている!
逆に、「3着」という見栄えの良い着順でも、1着馬から「1.5秒」も離されていたら、それは完敗です。展開に恵まれて、たまたま3着に拾われただけかもしれません。
- 狙い目: 着順は悪い(6着〜10着など)が、着差は小さい(0.5秒以内)馬。オッズが甘くなりやすく、巻き返しの可能性大!
- 危険信号: 着順は良い(2着〜3着)が、着差は大きい(0.8秒以上)馬。過剰人気になりやすく、次は消える可能性あり!
このように、馬柱を見る時は、表面的な順位の数字だけでなく、必ずその横にある「着差(タイム差)」や「勝ち馬との比較」を確認する癖をつけてください。これだけで、新聞から得られる情報密度は何倍にも膨れ上がります。
(出典:JRA公式『競馬新聞(出馬表)の見方』)
コース適性や距離適性を数字から判断
競走馬はプログラムされたロボットではなく、血の通った生き物です。私たち人間にも、上り坂が得意な人、平坦な道が好きな人、短距離のダッシュが速い人、スタミナ勝負のマラソンが得意な人がいるように、馬にも明確な「得意・不得意」が存在します。これを競馬用語で「適性(てきせい)」と呼びます。
競馬新聞の成績欄に並ぶ数字は、単なる結果の羅列ではありません。そこには「この馬はどんな舞台なら輝けるのか?」という答えが隠されています。このセクションでは、私が普段予想をする際に最も時間をかけて分析している「コース適性」と「距離適性」の見抜き方を、具体的な数字の読み方と共に解説していきます。
競馬場ごとの「性格」を知れば数字が読める
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まず大前提として、日本の競馬場は場所によって形状が全く異なります。特にJRA(中央競馬)の主要4場(東京・中山・京都・阪神)の中でも、関東の「東京競馬場」と「中山競馬場」は対照的な性格を持っています。
| 比較項目 | 中山競馬場 (Nakayama) | 東京競馬場 (Tokyo) |
|---|---|---|
| コース形状 | 小回りでコーナーがきつい(右回り) | 広大でコーナーが緩やか(左回り) |
| 直線の長さ | 約310m(非常に短い) | 約525.9m(非常に長い) |
| 坂の特徴 | ゴール直前に高低差約2.2mの「急坂」がある | だらだらと続く長い坂がある |
| 求められる能力 | コーナーを器用に回る「機動力」と、急坂を駆け上がる「パワー」 | 長い直線を走り切る「持続的なスピード」と「スタミナ」 |
(出典:JRA公式サイト『中山競馬場 コースデータ』)
このように、求められる能力が真逆と言っても過言ではありません。したがって、「東京で勝てないから弱い」のではなく、「東京という舞台が合っていないだけ」というケースが頻繁に起こります。
ちなみに、東京競馬場のAコースとBコースの違いについては、以下の記事でも詳しく解説しています。「東京競馬場の特徴」をもっと深く知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。
数字で見る「場所替わり(コース替わり)」のチャンス
では、具体的に新聞のどこを見ればよいのでしょうか。多くの競馬新聞には、馬柱の欄外や下部に「コース別成績」や「競馬場別成績」という欄があります。ここで、以下のような極端な数字の偏りを探してみてください。
【お宝発見!中山巧者のデータ例】
- 中山競馬場成績:3-2-0-1(連対率83%)
- 東京競馬場成績:0-0-1-5(連対率0%)
もし、今回予想するレースが「中山競馬場」で行われるとして、出走馬の中にこのような成績の馬がいたらどう思いますか?
この馬は明らかに「中山巧者(中山マイスター)」です。東京の広いコースではスピード負けしてしまいますが、中山の小回りコースなら水を得た魚のように走ります。
ここでのポイントは、「前走が東京競馬場で大敗(10着など)している時」が最大の狙い目だということです。
多くのファンは、直近の成績(前走の着順)を見て「この馬は調子が悪い」「もう終わった馬だ」と判断し、馬券の購入対象から外してしまいます。その結果、オッズが上がり、人気が急落します。
しかし、私たちのように「適性」を見ている人間からすれば、今回は「得意なホームグラウンド(中山)」に戻ってくるわけですから、激走する確率は非常に高いと判断できます。このように、「苦手なコースで負けて人気を落とした実力馬が、得意なコースに戻ってきたタイミング」を狙い撃つのが、競馬で高配当を得るための王道テクニックです。
ちなみに、中山競馬場の坂については、以下の記事でも詳しく解説しています。「中山競馬場の坂」をもっと深く知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。
距離の壁を見極める「200mの差」
次に「距離適性」です。競馬には1000mのスプリント戦から3600mの長距離戦までありますが、馬にとっての距離適性は非常にシビアです。たった200m、距離が延びたり縮んだりしただけで、着順が劇的に変わります。
新聞の「距離別成績」欄を見て、次のようなパターンがないかチェックしてください。
【1400mベストの馬の例】
1400m成績: [ 3 – 1 – 0 – 0 ](ほぼパーフェクト)
1600m成績: [ 0 – 1 – 1 – 4 ](勝ちきれない)
このデータからは、「1400mまではスピードで押し切れるが、1600mになると最後の200mでスタミナが切れてしまう」というストーリーが読み取れます。もしこの馬が今回1600mのレースに出るなら、人気でも疑ってかかるべきです。逆に、前走1600mで4着に負けていて、今回1400mに「距離短縮」してくるなら、それは絶好の買いシグナルとなります。
「距離変更」がもたらすプラスとマイナス
距離適性を考える際、前走からの距離変更は重要なファクターです。一般的に以下のような傾向があります。
- 距離短縮(例:1600m → 1400m)
前走で「先行したけど最後バテて差された」馬にとって有利に働きます。ペースが速くなっても追走できるスピードがある馬なら、距離が短くなることで粘りが増します。 - 距離延長(例:1800m → 2000m)
前走で「後ろから行って届かなかった(上がり最速などをマーク)」馬や、「道中忙しそうで追走に苦労していた」馬にとって有利です。距離が延びることで道中のペースが落ち着き、自分のリズムで走れるようになるからです。
右回りと左回りの「利き手(利き足)」
最後に、意外と見落とされがちなのが「回り(右・左)」の適性です。
人間にも右利き・左利きがあるように、馬にもカーブの回りやすさに左右差がある場合があります。特に不器用な馬は、苦手な方の回りだとコーナーで外に膨らんでしまったり(外に張る)、スムーズに加速できなかったりします。
新聞の成績欄を見て、「右回りの競馬場(中山・阪神・京都など)では好走しているのに、左回り(東京・中京・新潟)ではサッパリ」という馬がいないか確認してください。もし今回が「右回り」なら、過去の左回りでの凡走は度外視(ノーカウント)して良いのです。
このように、数字の背景にある「理由」を想像できるようになると、競馬新聞の成績欄はただの記録ではなく、未来を予測するための「宝の地図」へと変わります。
通過順位からレース展開を読むコツ
馬柱の過去成績欄に小さく記載されている「2-2-2-3」や「15-15-14-1」といった4つの数字の羅列。これは「通過順位(つうかじゅんい)」と呼ばれ、そのレースの第1コーナーから第4コーナー(ゴール直前のカーブ)を、それぞれ「先頭から何番手で通過したか」を示しています。
多くの初心者の方は、着順だけを見て「勝った」「負けた」を判断しがちですが、実はこの通過順位こそが、「そのレースがどんな内容だったのか」を雄弁に物語る「レースの設計図」なのです。これを見ることで、過去のレース映像を見直さなくても、頭の中でリプレイを再生するかのように展開をイメージできるようになります。
数字の並びで分かる「脚質(きゃくしつ)」のタイプ
競走馬には、スタートしてすぐ先頭に立ちたい馬もいれば、最後方でじっくり脚をためて最後に追い込みたい馬もいます。通過順位の数字を見ることで、その馬がどの戦法(脚質)を得意としているかが一目瞭然になります。
| 脚質タイプ | 通過順位の例 | レース運びの特徴と狙い目 |
|---|---|---|
| 逃げ | 1-1-1-1 1-1-1-2 |
「何が何でも先頭」 スタートダッシュを決めて、最初から最後まで先頭を走り切るスタイル。開幕週で芝の状態が良い時や、他の馬が競りかけてこない時に無類の強さを発揮します。 |
| 先行 | 2-2-2-2 3-4-3-2 |
「安定の好位策」 逃げ馬の直後(2〜4番手)につけて、抜け出すタイミングを窺うスタイル。レース中の不利を受けにくく、最も勝率が高い安定した戦法です。軸馬として最適です。 |
| 差し | 8-8-7-5 10-10-9-4 |
「中団からの決め手」 馬群の真ん中から後方でスタミナを温存し、最後の直線で前の馬を交わすスタイル。瞬発力勝負に強く、直線の長いコース(東京や新潟の外回りなど)で有利になります。 |
| 追込 | 15-15-14-1 16-16-16-5 |
「一発逆転の末脚」 道中は最後方でじっと我慢し、直線だけで全馬ごぼう抜きを狙うスタイル。決まれば爽快ですが、届かずに終わるリスクも高く、展開の助けが必要です。 |
| マクリ | 10-10-3-1 8-8-2-2 |
「力技のロングスパート」 レースの途中(第3コーナー付近)から一気に加速して先頭集団に並びかける戦法。スタミナと持続力がズバ抜けている実力馬にしかできない芸当です。 |
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今回のレース展開をシミュレーションしよう!
ここからが競馬予想の最も楽しいところであり、的中への近道です。
新聞を見渡して、今回の出走メンバー全員の「前走の通過順位」をざっとチェックしてみてください。そこから、これから行われるレースの「ペース(流れ)」が見えてきます。
シナリオA:激流のハイペース(差し・追込有利)
もし、メンバーの中に「1-1-1-1」という数字を持つ逃げ馬タイプが、3頭も4頭もいたらどうなるでしょうか?
スタート直後から「俺が先頭だ!」「いや、俺が行く!」と激しいポジション争いが始まります。こうなると前半のペースが極端に速くなり、前の馬たちは息を入れる暇がありません。結果、ゴール前で前の馬たちがバテて止まり、後ろで体力を温存していた「差し馬」や「追込馬」が漁夫の利を得て突っ込んでくる展開(ズブズブの展開)になります。
シナリオB:平穏なスローペース(逃げ・先行有利)
逆に、「1-1-1-1」の馬が1頭しかおらず、他は「8-8-7-6」のような後ろから行く馬ばかりだったら?
その逃げ馬は、誰にも邪魔されずに自分のペースで楽に走ることができます。スタミナをたっぷり残したまま直線を向くため、後ろの馬が猛追してきても追いつけず、そのまま「逃げ切り勝ち(行った行った)」が決まります。こういうレースで後ろの馬を買ってしまうと、「展開が向かなかった」と悔やむことになります。
「4コーナーの数字」で馬の調子を見抜く裏技
私が通過順位を見る時、特に注目しているのが「3コーナーから4コーナーにかけての数字の変化」です。
- 良い変化(例:10-10-8-3)
3コーナーでは8番手だったのに、4コーナーでは3番手まで上がっています。これは最後の直線を待たずに、自ら動いて位置を上げている証拠。反応が良く、勝負根性がある状態の良い馬です。 - 悪い変化(例:2-2-2-10)
道中は2番手で良い感じだったのに、4コーナーでズルズルと10番手まで下がっています。これは直線に向く前に手応えがなくなり、失速している状態。スタミナ切れか、何らかの不利があった可能性があります。
このように、単なる数字の羅列に見える「通過順位」には、レースのドラマが凝縮されています。ぜひ、次回の予想では「逃げ馬の数」を数えるところから始めてみてください。それだけで、選ぶべき馬がガラリと変わってくるはずです。
調教タイムの基準と好走する時計
馬柱がその馬の「過去の履歴書」であるならば、新聞の調教欄(追い切りタイム)は、まさにレース直前の「現在の健康診断書」です。過去にどれだけG1を勝った名馬であっても、熱があったりお腹が痛かったりすれば勝てないのと同様に、今のデキが悪ければ能力は発揮できません。
特に日本の中央競馬では、滋賀県の「栗東(リットウ)」と茨城県の「美浦(ミホ)」にあるトレーニングセンターでの時計が、勝敗を分ける大きなファクターになります。「数字がびっしり並んでいてアレルギーが出そう…」という方も多いかと思いますが、ここには「オッズには現れない激走のサイン」が隠されています。私が実践しているチェックポイントを、できるだけ噛み砕いて解説します。
まずは「栗東坂路」の標準タイムを覚えよう
調教コースはいくつか種類がありますが、初心者が最初に覚えるべき基準(ベンチマーク)は、関西馬が走る「栗東坂路(はんろ)」の時計です。ここは傾斜がきつく、パワーとスピードが素直に数字に表れやすいコースです。
あくまで私の目安ですが、クラスごとの「好走基準タイム(4ハロン=800m)」は以下の通りです。
| クラス | 4ハロン全体時計 | ラスト1ハロン(200m) |
|---|---|---|
| 未勝利・1勝クラス | 53.0秒 〜 54.5秒 | 12.5秒 〜 13.0秒 |
| 2勝・3勝クラス | 52.0秒 〜 52.9秒 | 12.2秒 〜 12.5秒 |
| 重賞・オープン | 50.0秒 〜 51.9秒 | 11.8秒 〜 12.2秒 |
もし、未勝利戦に出る馬が「52.5秒」なんて時計を出していたら、それは「エンジンの性能が違う」という証明です。新聞の馬柱が汚れていても(過去の着順が悪くても)、調教欄でこの水準の時計を出している馬は、一変して激走する可能性を秘めています。
※場所による違いに注意
一般的に、関東の「美浦坂路」は栗東に比べて時計が出にくい(または出やすい時期がある)など、改修工事や季節によって馬場差が生まれます。「栗東の馬と美浦の馬を単純な数字だけで比較しない」のがコツです。同じトレセンの馬同士で比較しましょう。
「加速ラップ」こそが好調の証
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私が全体時計そのもの以上に、目を皿のようにしてチェックしているのが「ラップの推移(加速の仕方)」です。
調教欄には、4ハロン(800m)、3ハロン、2ハロン、1ハロン(200m)ごとの区間タイムが書かれています。ここで最も重要なのは、ゴール手前の「ラスト2ハロン」から「ラスト1ハロン」にかけて、しっかりスピードアップできているかどうかです。
- 良い例(加速ラップ): 13.0秒 → 12.2秒
ゴールに向かって0.8秒も速くなっています。これは「しまいの伸び」が良い証拠。スタミナに余裕があり、精神的にも前向きに走れています。
- 悪い例(減速ラップ): 12.2秒 → 13.0秒
前半飛ばしすぎて、最後はバテて足が上がっています。これではレース本番のゴール前、一番苦しいところで失速してしまうリスクが高いです。
特に「全体時計は平凡(54秒台など)でも、ラスト1ハロンだけ鋭く12.0秒を切っている」ような馬は、不気味な存在です。今のトレンドは、余力を残してラストの瞬発力を磨く調教ですので、こういった馬は穴馬になりやすいですよ。
「馬なり」か「一杯」かで意味が逆転する
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数字だけを見て「おっ、一番時計だ!この馬は速い!」と飛びつくのは危険です。なぜなら、その時計が「どうやって出されたか」が重要だからです。
新聞の調教欄には、必ず脚色(あしいろ)が記されています。
- 馬なり(馬ナリ): 騎手が手綱を持ったまま、無理をさせていない状態。
- 強め: 気合をつける程度に追った状態。
- 一杯: 鞭を入れたりして、全力で追った状態。
例えば、同じ「52.0秒」でも、「馬なりで出した52.0秒」と「一杯に追って出した52.0秒」では、価値が天と地ほど違います。当然、余裕残しの「馬なり」で好タイムを出した馬の方が、本番での上積み(お釣り)が期待できます。
「暴走」に注意!
稀に、全体時計が「49秒台」や「48秒台」といった猛烈な時計が出ることがあります。これは能力の証明であると同時に、「掛かっている(騎手の制御が効かずに暴走している)」可能性もあります。レース前に全力を使い果たしてしまっては意味がありません。「時計は速いけど、評価はあえて下げる」という逆転の発想も時には必要です。
ウッドチップコースの「通った場所」マジック
最後に、少し上級者向けの見方を紹介します。坂路ではなく、平坦な「ウッドチップコース(CWや南W)」での調教を見る場合です。
ウッドコースは広いトラック状になっているため、「内側を走ったか、外側を走ったか」で走行距離が大きく変わります。新聞には「内」「中」「外」あるいは数字で「5分どころ(真ん中)」「9分どころ(大外)」といった表記があります。
大外を回れば距離ロスが大きいため、タイムは遅くなります。しかし、負荷は大きくかかっています。逆に内側を回れば距離が得なので、タイムは速く出ます。
つまり、「大外を回っているのに、内を回った馬と同じくらいの好タイムを出している」馬がいれば、それは隠れた実力馬である可能性が高いのです。タイムの数字だけでなく、この「コース取り」まで見られるようになると、新聞読みの達人に一歩近づきますよ。
(出典:JRA『トレーニングセンターの施設』)
比較で選ぶおすすめの競馬新聞と見方
新聞の読み方や記号の意味が分かってきたら、次は「どの新聞を相棒にするか」ですね。駅の売店やコンビニに行くと、たくさんの種類の競馬新聞が並んでいて迷ってしまうと思います。実は競馬新聞には大きく分けて「専門紙」と「スポーツ紙」があり、それぞれターゲットや情報の質が異なります。最近ではデジタル化も進んでいるので、自分に合ったスタイルを見つけることが大切です。
初心者におすすめの専門紙とスポーツ紙
「競馬新聞を買ってみよう!」と思ってコンビニや駅の売店に行くと、棚にズラリと並ぶ種類の多さに圧倒されてしまった経験はありませんか?
私が初めて競馬新聞を買おうとした時も、「どれが一番当たるの?」と悩みすぎて、結局ジュースだけ買って帰ったことがあります(笑)。
実は、競馬新聞選びで最も重要なのは「的中率」ではなく、「自分のスタンスに合っているかどうか」なんです。競馬新聞は大きく分けて、情報量特化の「競馬専門紙」と、エンタメ性重視の「スポーツ紙」の2種類に分類されます。
ここでは、それぞれの特徴やメリット・デメリット、そして具体的にどの新聞がどんな人に向いているのかを、私の経験を交えて徹底的に深掘りします。これを読めば、今のあなたにピッタリの「相棒」が見つかるはずですよ。
情報の「競馬専門紙」:本気で勝ちたい人のためのバイブル
まず、私たちが普段「競馬新聞」と呼んでいるものの正体がこれです。『競馬ブック』『競馬エイト』『優馬』『研究ニュース』などが該当します。
価格は500円〜600円程度と、一般的な新聞に比べると「高いな」と感じるかもしれません。しかし、これには明確な理由があります。
専門紙の最大の強みは、「全レース・全頭の詳細データが完全網羅されている」点です。
- 第1レースから最終レースまで情報が均一: 午前中の未勝利戦であっても、メインレースと同じ熱量で厩舎コメントや調教タイムが掲載されています。
- 厩舎コメントの質: 「強気」「弱気」といった陣営の本音が、細かく取材されています。
- 専門的なデータ: 独自のスピード指数や、過去何走もの詳細な通過順位など、分析に必要な素材が全て揃っています。
特に『競馬ブック』は、業界のデファクトスタンダード(標準)とも言える存在で、データの正確性と情報量は随一です。レイアウトが横書きで見やすい『競馬エイト』も、初心者から上級者まで根強い人気がありますね。
「今日は朝から晩までどっぷり競馬に浸かって、収支をプラスにしたい!」という日には、投資だと思って専門紙を手に取ることを強くおすすめします。
エンタメの「スポーツ紙」:安さと見やすさの最強コスパ
一方、『東京スポーツ(東スポ)』『日刊スポーツ』『サンケイスポーツ(サンスポ)』『スポニチ』などのスポーツ新聞は、競馬初心者にとって非常に親しみやすい存在です。
価格は160円〜180円程度と非常にリーズナブル。缶コーヒー1本分程度の値段で情報が手に入るのは大きな魅力です。
スポーツ紙の特徴は、なんといっても「ビジュアルとエンタメ性」です。
- カラー紙面で見やすい: 重要な馬や注目の予想家の印がカラーで強調されており、パッと見で「誰が人気なのか」が分かります。
- メインレースに特化: 全レースの情報は載っていないことが多いですが、その分、G1などのメインレースには紙面を大きく割き、派手な見出しや写真で気分を盛り上げてくれます。
- 名物記者のコラム: 「大穴狙い」を公言する記者のコラムや、芸能人の予想など、読み物としても楽しめます。
特に『東スポ』は、スポーツ紙でありながら専門紙に匹敵するほどのデータ量を誇り、「日付以外は誤報」なんて冗談めかして言われますが(笑)、競馬欄のガチ度は本物です。また、関西圏で強い『デイリースポーツ』も、独自の「スピード指数」が優秀で、穴党ファンから絶大な支持を得ています。
| 比較項目 | 競馬専門紙(ブック・エイト等) | スポーツ紙(東スポ・ニッカン等) |
|---|---|---|
| 価格帯 | 500円〜600円(投資) | 160円〜180円(手軽) |
| 掲載レース | 全レース・全馬詳細掲載 | メイン中心(平場は簡易データの場合あり) |
| 紙面の特徴 | 文字が小さく、データが凝縮されている 白黒が基本(エイトなどはカラーあり) |
カラーで見やすく、写真や大きな見出しが多い 芸能ニュースや野球情報も併載 |
| メリット | 情報の抜け漏れがない マイナーなレースでもしっかり予想できる |
とにかく安くて見やすい 直感的に人気馬や穴馬が分かる |
| こんな人におすすめ | 「1日中しっかり予想したい」 「自分で根拠を見つけたい」 |
「メインレースだけ楽しみたい」 「まずは雰囲気を楽しみたい」 |
自分のレベルに合わせてステップアップしよう
「結局、どっちを買えばいいの?」という疑問に対する私の答えは、「まずはスポーツ紙から始めて、物足りなくなったら専門紙へ」というステップアップ方式です。
最初はスポーツ紙の派手な見出しや、名物記者の「この馬で鉄板!」という大胆な予想に乗っかるのも立派な競馬の楽しみ方です。しかし、競馬を続けていくうちに、「なんでこの馬が本命なんだろう?」「もっと細かい調教タイムの推移が見たい」「平場のレースも当てたい」という欲求が必ず出てきます。
その時こそが、専門紙へのデビューのタイミングです。専門紙の小さな文字の羅列が、単なる記号ではなく、あなたを勝利へ導くための「宝の地図」に見えてくるはずです。その日の気合の入れ具合や、お財布事情に合わせて使い分けるのも賢い方法ですよ。
知っておきたい豆知識
実は、JRAの公式サイトでも基本的な出馬表や競走馬データは無料で公開されています。しかし、新聞にはそこに載っていない「プロの解釈(予想印)」や「厩舎の生の声」という付加価値があります。これこそがお金を払う価値であり、予想の質を高める鍵となるのです。
(出典:JRA公式サイト『競馬新聞(出馬表)の見方』)
コンビニのプリントサービスを活用
「新聞を買いに駅の売店まで行くのが面倒…」「近所のコンビニにはスポーツ紙しか置いていない」という経験、皆さんにもありませんか?特に地方にお住まいの方や、旅行先で競馬を楽しみたい時、いつもの専門紙が手に入らなくて困ることがありますよね。
そんな現代の競馬ファンに私が強くおすすめしたいのが、セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、ミニストップといった主要コンビニにあるマルチコピー機を使った「コンテンツプリントサービス(e-printなど)」です。
これは、コピー機のタッチパネルを操作して、好きな競馬新聞を選んでその場でプリントアウトできる画期的なシステムです。「コピー機なんて普段使わないから難しそう…」と敬遠するのはもったいない!実はこれ、紙の新聞を買うよりも多くのメリットがあるんです。
メリット①:24時間いつでも全国どこでも購入可能
最大の魅力は、「売り切れ」と「販売地域」の壁を越えられることです。
通常の新聞販売スタンドでは、夕方になると人気紙が売り切れていたり、そもそも早朝や深夜には閉まっていたりしますよね。でも、コンビニのマルチコピー機なら24時間365日、いつでも出力可能です。金曜日の深夜に仕事が終わった後でも、土曜日の早朝に釣りに行く前でも、確実に新聞を手に入れることができます。
さらに凄いのが、「エリア外の新聞」が買えるという点です。
例えば、関東に住んでいながら、関西の情報に強い「競馬ブック(関西版)」や「研究ニュース(関西版)」を手に入れることができます。逆もまた然りで、関西にいながら関東の「勝馬」や「日刊競馬」を買うことも可能です。
また、通常は現地の競馬場でしか売っていないような地方競馬(大井、園田、高知など)の専門紙も、全国どこのコンビニでも出力できます。「今日は高知競馬の『一発逆転ファイナルレース』だけ買いたい!」なんて時にも、近所のコンビニで現地の新聞(「福ちゃん」や「中島競馬號」など)が手に入るのです。これは情報戦において大きなアドバンテージになります。
メリット②:実は「紙」より安い場合や「バラ売り」がある
意外と知られていないのが、「コンビニプリントの方が安く済むケースがある」ということです。
例えば、業界最大手の「競馬ブック」。売店で売られている冊子版(紙媒体)は通常550円ですが、コンビニプリント版(全レース掲載)だと500円で購入できる場合があります(※価格は変更されることがあります)。中身の情報量は変わらないのに、50円もお得になるんです。
また、コンビニプリントならではの機能として「前半・後半のバラ売り」があります。
「メインレースだけ予想したいから、午前中のレース情報はいらない」という人のために、後半レース(概ね7R〜12R)のみを300円〜400円程度で販売している新聞社も多いのです。これなら無駄な出費を抑えて、必要な情報だけを賢くゲットできますよね。
| 新聞名(例) | 売店・紙版価格 | コンビニプリント版価格 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 競馬ブック | 550円 | 500円 | プリント版の方が50円お得! |
| 研究ニュース | 500円 | 500円 | 関西版・関東版どちらも全国で購入可 |
| 優馬 | 550円 | 600円 | プリント版が割高なケースもあり |
| 競馬エイト | 550円 | 500円〜800円 | 地域や掲載範囲により変動あり |
※価格は2025年時点の目安です。最新の価格は各コンビニの端末でご確認ください。
メリット③:バックナンバーで「復習」ができる
私が考えるコンビニプリント最大の強み、それが「バックナンバーの購入」です。
競馬で勝つために最も重要なのは、レースが終わった後の「復習(回顧)」です。「なぜあの馬は勝ったのか?」「なぜ本命馬は負けたのか?」を分析する際、レース結果を見るだけでは不十分です。「レース前にプロはどう予想していたのか」「調教はどうだったのか」という、レース前の状態を知る必要があります。
しかし、終わったレースの新聞なんて、売店ではとっくに廃棄されていますよね。そこでコンビニプリントの出番です。多くのサービスで、過去数ヶ月〜1年分のバックナンバーを取り寄せることができます。
「先週のG1レース、勝った馬にはどのトラックマンが印を打っていたんだろう?」
「この穴馬、実は調教欄に激走のサインが出ていたんじゃないか?」
こうして過去の新聞と結果を照らし合わせる答え合わせこそが、あなたの馬券力を飛躍的に向上させるのです。
購入手順は驚くほど簡単!
初めての方のために、一般的な購入手順(セブンイレブン、ローソン、ファミマ等)をざっくり解説します。操作は銀行のATMより簡単ですよ。
- マルチコピー機のタッチパネルで「コンテンツサービス」または「プリント」を選択。
- 「eプリントサービス」や「コンテンツプリント」というボタンを探してタッチ。
- ジャンル選択で「競馬・競輪・ボート・オート」(公営競技)を選択。
- 「中央競馬新聞」(または地方競馬)を選び、欲しい新聞のロゴをタッチ。
- 「全レース版」「後半レース版」などを選び、お金を入れてプリント開始!
【注意】用紙サイズと文字の大きさに注意!
コンビニプリントは基本的にA3サイズ(またはA4)のコピー用紙に出力されます。通常の競馬新聞(B4サイズ)より少し大きかったり、逆にA4版を選ぶと文字が小さくなって読みづらかったりすることがあります。
老眼気味の方や、細かい文字が苦手な方のために、「デカ文字版」を用意している新聞社(競馬ブックなど)もありますので、画面のメニューをよく確認して選ぶようにしましょう。また、紙質は普通のコピー用紙なので、雨の日などは濡れないようにクリアファイルを持っていくと便利ですよ。
(出典:e-print service『中央競馬新聞の購入方法』)
コンビニプリントを使いこなせれば、いつでもどこでも、必要な情報だけに絞ってコストを抑えながら競馬新聞を活用できるようになります。ぜひ今週末、近所のコンビニで試してみてください。
無料アプリと紙媒体のメリット比較
- YUKINOSUKE
最近は「netkeiba」や「JRA-VAN」といった非常に優秀なスマートフォンアプリが普及しており、無料会員でも馬柱やオッズ、レース結果など、かなりの情報にアクセスできるようになりました。正直なところ、「これだけ情報があれば、もう数百円も払って紙の新聞を買う必要なんてないんじゃない?」と思う方も多いはずです。
私自身、移動中や隙間時間のチェックにはアプリをフル活用しています。しかし、それでもなお、勝負レースの予想をする際に「紙の新聞」を手放せない絶対的な理由があります。それは単なる懐古主義ではなく、「脳の処理能力を最大限に引き出すため」の合理的な選択なのです。ここでは、デジタルとアナログ、それぞれの強みと、なぜ勝ち組たちが紙を使い続けるのか、その理由を深掘りします。
スマホは「検索」、新聞は「一覧」の強み
アプリと紙媒体の決定的な違いは、情報の「一覧性(Viewability)」にあります。
スマートフォンの画面は、物理的な制約上、一度に表示できる情報量が限られています。1頭の馬の成績を詳しく見ようとすればスクロールが必要で、他の馬と比較するには画面を切り替えなければなりません。つまり、スマホでの予想は「鍵穴から部屋の中を覗いている」ような状態で、どうしても視野が狭くなりがちなのです。
一方で、B4版やタブロイド判の競馬新聞をパッと広げると、そこには出走馬全頭(最大18頭)の過去走、調教、コメントが一度に飛び込んできます。
- 縦の視線:その馬個人の過去のストーリー(調子の波やクラス慣れ)を追う。
- 横の視線:今回のメンバー間での比較(誰が逃げるか、持ち時計は誰が速いか)を行う。
この「縦の比較」と「横の比較」を、視線を動かすだけでコンマ数秒で行き来できるスピード感こそが、紙媒体ならではの圧倒的なUX(ユーザー体験)です。レース全体の「流れ」や「違和感」に気づくためには、この俯瞰的な視点が欠かせません。
「書く」ことで思考を整理し、決断を後押しする
もう一つの大きなメリットは、「物理的な書き込み(Annotation)」ができることです。
競馬予想は「消去法」の側面が強いゲームです。「この馬は今回は要らない」と判断した瞬間、赤ペンで馬名を二重線で消し込む。この「消す」という身体的な動作を行うことで、脳はその馬をノイズ(不要な情報)として処理し、残った有力馬だけに集中できるようになります。
また、気になるデータにぐりぐりと丸をつけたり、余白に「展開向くかも?」とメモを書き込んだりするプロセス自体が、思考の整理に直結します。「迷ったけれど、最終的に自分の手で印をつけた」という感覚は、馬券を購入する際の自信につながり、外れた場合でも「なぜ間違えたか」の検証がしやすくなります。
| 比較項目 | 無料・有料アプリ | 紙の競馬新聞 |
|---|---|---|
| コスト | 基本無料(詳細データは月額課金) | 1部 500円〜600円程度 |
| 情報の鮮度 | 最強。オッズや馬体重、変更情報がリアルタイムで反映される。 | 発行時点の情報で固定される。(オッズなどは変動する) |
| 一覧性 | △ スクロールが必要で、全体像を把握しにくい。 | 最強。全頭を俯瞰でき、展開や力関係が一目で分かる。 |
| 作業性 | メモ機能はあるが、直感的な書き込みは難しい。 | 最強。赤ペンで自由に消し込みやメモが可能。 |
| 携帯性 | スマホ1台で完結。かさばらない。 | 広げる場所が必要。風が強い屋外では扱いづらいことも。 |
賢い使い分け:「ハイブリッド・スタイル」のすすめ
私が推奨するのは、どちらか一方に固執するのではなく、「思考フェーズ」によって使い分けるハイブリッドなスタイルです。
YUKINOSUKE流・使い分け術
- 週中の予習や移動中:
アプリを使ってサクサクと登録馬をチェックし、ニュースを確認する。 - 前日〜当日の本気予想:
コンビニで新聞をプリントし、机に広げて赤ペン片手にじっくりと「買い目」を構築する。 - レース直前:
再びアプリを開き、最新のオッズ変動や馬体重、パドックの気配を確認して、最終的なGOサインを出す。
「紙」で論理(ロジック)を組み立て、「アプリ」で現実(リアルタイム情報)を確認する。この二刀流こそが、現代の競馬ファンにとって最も勝率を高める賢い新聞の活用法だと言えるでしょう。
情報を統合して勝てる買い目を構築
- YUKINOSUKE
ここまで、予想印の読み解き方、馬柱に隠されたストーリー、そして調教タイムによる状態把握など、競馬新聞を構成する「点」のデータについて解説してきました。しかし、競馬予想の醍醐味であり、かつ最も難しいのが、これらの散らばった点を線で結び、最終的な「買い目」という結論を導き出すプロセス(統合)です。
多くの初心者が陥りがちなのが、「印も良い、タイムも良い、全部良く見えて結局どの馬を買えばいいか分からない」という状態です。これを防ぐために、私は独自に開発した「3層フィルター」という工程を用いて、機械的に、かつ論理的に候補馬を絞り込んでいます。この手法を使えば、感情や新聞の印に流されることなく、自分だけの根拠ある本命馬(軸馬)を見つけることができます。
第1層:馬柱で能力チェック(ファンダメンタルズ)
最初のフィルターは「基礎能力の検定」です。ここでは、今回のレースメンバーに入った時に、純粋な身体能力や実績が足りているかを確認します。
- クラスの壁: 昇級初戦の馬がいる場合、前走の勝ち方はどうだったかを見ます。辛勝だった場合は「クラスの壁」に跳ね返される可能性がありますが、圧勝(2着に0.5秒差以上など)だった場合は、上のクラスでも即通用すると判断します。
- 敗因の分析: 馬柱の着順が「6着」や「8着」でも、鵜呑みにしてはいけません。新聞の短評や通過順位を見て、「前が壁になって追えなかった」「ハイペースに巻き込まれた」などの明確な敗因があれば、それは能力負けではありません。今回は度外視して評価を据え置きます。
- 適性除外(スクリーニング): ここで、先ほど解説した「コース適性」や「距離適性」を適用します。「能力は高いが、右回りが極端に苦手」「スプリンターなのに今回距離延長」といった、条件が合わない馬をここで容赦なく脱落させます。
第2層:調教で状態チェック(テクニカル)
第1層を通過した馬は「勝てる能力がある馬」たちです。しかし、競馬は能力だけでは決まりません。次に重要なのが「今の体調」です。
いくら過去にG1を買った実績馬でも、骨折明けで調教時計が出ていなければ、凡走する確率は高くなります。逆に、実績はそこそこでも、調教で自己ベストを更新するような猛時計を出している「絶好調」の馬がいれば、能力差をひっくり返す可能性があります。
厩舎コメントの「本音と建前」を読む
新聞のコメント欄も重要です。「動きはまずまず」「次につながれば」といった歯切れの悪いコメントは、自信のなさを表していることが多いです。逆に「これ以上ない仕上がり」「ここを目標にやってきた」といった強気なコメントと、優秀な調教タイムがリンクしている馬は、陣営の勝負気配が濃厚です。
第3層:予想印とオッズで妙味チェック(バリュエーション)
最後のフィルターは「投資価値の確認」です。ここが最も重要です。
第1層と第2層をクリアした馬が、新聞の印もグリグリの「◎(本命)」で、単勝オッズが1.5倍だったとします。的中率は高いでしょうが、リスク(落馬や不利など)に対してリターンが見合いません。私が狙うのは、「自分は第1・第2フィルターを通過させたのに、世間(新聞の印)は評価していない馬」です。
例えば、「実績はあるが近走不振で印が薄い(△や無印)」馬が、今回は「得意なコースに戻り、かつ調教が抜群」だった場合。オッズは20倍、30倍つくかもしれません。これこそが、競馬における「妙味(みょうみ)」であり、回収率を劇的に高める「お宝馬」の正体です。
データが矛盾した時の考え方(コンフリクト・マネジメント)
予想をしていると、必ず「実績はあるけど調教が悪い」「実績はないけど調教が抜群」といった矛盾にぶつかり、頭を抱えることになります。そんな時、私は以下のルールに従って決断を下しています。
| 矛盾のパターン | 判断基準 | アクション |
|---|---|---|
| 実績◎ × 調教✕ | 休み明けの実績馬に多いパターン。今回は「叩き(次走のための練習)」の可能性が高い。 | 評価を下げる(消し)。人気になりやすいため、ここを消すことで配当妙味が生まれる。 |
| 実績△ × 調教◎ | 条件戦の若駒や、去勢明けの馬に多い。急激な成長や覚醒のサイン。 | 評価を上げる(買い)。世間の評価が追いついていないため、高配当の使者となる可能性大。 |
| 適性◎ × 騎手✕ | 馬はコースが得意だが、騎手がそのコースを苦手としている、または乗り替わりで相性が不明。 | 少し割り引く。ただし、馬の能力が絶対的なら目をつぶる。 |
迷ったら「現在」を信じる
「過去の実績(馬柱)」はあくまで過去のこと。「現在の状態(調教)」は今の事実です。迷った時は、過去の栄光よりも、目の前にある今の元気を信じてあげる方が、結果的に良い穴馬券に巡り会えることが多いですよ。
このように、新聞の情報をそのまま受け取るのではなく、自分のフィルターを通して濾過していくことで、あなただけの「勝てる買い目」が浮かび上がってきます。最初は時間がかかるかもしれませんが、慣れれば新聞をパッと見ただけで違和感やチャンスに気づけるようになります。
ちなみに、競馬の予想については、以下の記事でも詳しく解説しています。「競馬の予想」をもっと深く知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。
- YUKINOSUKE
競馬新聞の見方を極めて収支を改善
競馬新聞は、単に「予想家の印を見るための紙」ではありません。そこに書かれている膨大な記号や数字の一つひとつに、勝負を分けるヒントが隠されています。それはまるで、謎解きゲームのヒントのようなものです。
今回ご紹介した「見方」を武器にして、これからは受動的に情報を眺めるだけでなく、能動的にデータを分析し、自分なりの仮説を立ててみてください。「この馬は東京コースが苦手だから今回は消しだ」「この馬は調教で猛時計を出しているから一発あるぞ」――そんな自分だけの「勝てるロジック」が見つかった時、競馬はもっと深く、もっと面白い知的ゲームへと進化します。
まずは今週末、コンビニでプリントした新聞でも、売店で買った専門紙でも構いません。赤ペンを片手に、じっくりと紙面と向き合ってみてはいかがでしょうか。そのインクの匂いと共に、新しい競馬の扉が開くはずです。
- YUKINOSUKE
※競馬はあくまでギャンブルであり、必ず勝てるという保証はありません。馬券の購入はご自身の判断と責任において、無理のない範囲でお楽しみください。
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