JRAが開催される競馬場は全国に10カ所あります。ここでは、各競馬場の特徴を競馬場別にまとめました。それぞれ特徴が違うので、できるだけわかりやすく簡潔に説明しています。馬券の購入の際に参考にして頂ければ幸いです。
全10競馬場一覧
🏇 東京競馬場(コース全体の特徴)
- 直線距離:525m(国内2番目の長さ)
- 高低差:最大2.0m
- 形態の特徴:
- 1コーナー~向こう正面半ばまで緩やかな下り
- 3コーナー手前に高低差1.5mの坂
- 4コーナー手前から登り坂(ゴール前まで高低差2m)
- 攻略視点:
- 長い直線とアップダウンのあるタフなコース形態
- 展開の利や楽逃げだけでは押し切れず、地力と末脚の持続力が必要
- 瞬発力+持続力型の馬が有利
芝1,400m(外回り)
コース構造
- スタート地点は向こう正面の2コーナー寄り
- 最初の3コーナーまでの距離は約550m
- 前半は下り坂 → 後半は緩やかな登り坂 → 長い直線勝負
傾向と攻略ポイント
- ペースが速くなりやすく、差し・追い込み有利
- 上がり3F33秒台を出せる馬が好走傾向
- 外枠の方が直線で進路を確保しやすい
狙い馬パターン
- 前走1400m以上で上がり上位2位以内の差し馬
- 休み明け2戦目で調子を上げてきたタイプ
- ディープ系・ハーツクライ系など末脚持続型血統
芝2,000m(外回り)
コース構造
- スタートは正面スタンド前
- 最初の1コーナーまで約300m(やや短い)
- 前半に下り坂 → 3コーナーで上り坂 → 直線525mで急坂を登る
傾向と攻略ポイント
- 序盤からポジション争いが激しくなりやすい
- 緩急のある流れで瞬発力+スタミナが必要
- 直線で長く脚を使える中距離型が有利
狙い馬パターン
- 2000m以上の重賞経験馬(特にG2以上で掲示板経験あり)
- 東京芝2400mや中山芝2000mで好走歴のある馬
- 速い上がり(33~34秒台)を複数回出している馬
🏇 中山競馬場(コース全体の特徴)
- 高低差:5.3m(JRA全10競馬場の中で最大)
- コース形態:
- スタンド前から1〜2コーナーにかけて上り坂
- 2コーナー手前がコース最高点
- 最高点からホームストレッチ半ばまで長い下り坂が続く
- ゴール前に高低差2.4mの日本一の急坂
- 攻略ポイント:
- 最後の急坂を登り切るパワーが重要
- アップダウンとコーナーの多さに対応できる器用さが求められる
- 持続力+瞬発力のバランス型が有利
芝1,800m(内回り)
コース構造
- スタート地点はスタンド前直線の半ば
- 1コーナーまでの距離は約200m(短め)
- 前半は上り坂 → 2コーナーで最高点 → 下り坂 → 直線急坂でフィニッシュ
傾向と攻略ポイント
- 序盤からポジション争いが激しくなりやすい
- 内枠先行馬が有利だが、消耗戦になれば差しも決まる
- コーナー4回+坂のため持続力必須
狙い馬パターン
- 中山芝実績のある馬
- 1800〜2000mで先行して粘れる馬
- パワー型血統(ステイゴールド系、キングカメハメハ系など)
芝2,000m(内回り)
コース構造
- スタートは1コーナー奥のポケット
- 最初のコーナーまでの距離は約400m
- 前半は緩やかな上り → 2コーナーで最高点 → 向こう正面で下り → 直線急坂
傾向と攻略ポイント
- ペースはミドル〜やや速め
- 前有利だが、持続力のある差し馬も台頭
- スタミナとパワーが問われる中距離戦
狙い馬パターン
- 有馬記念・皐月賞など中山2000m実績馬
- 先行して速い上がりを使える馬
- 母系に欧州血統を持つ馬
芝2,200m(外回り)
コース構造
- スタートはスタンド前直線半ば
- 1コーナーまでの距離は約200m
- 最初に上り坂 → 向こう正面で下り坂 → ゴール前急坂
- 外回りでコーナーが緩く、直線は310m
傾向と攻略ポイント
- 持久力+瞬発力のバランス型が有利
- 道中で脚を溜めて直線勝負に持ち込む馬が好走
- 末脚自慢でも坂を克服できないと失速
狙い馬パターン
- 日経賞やAJCCなど中山芝2200m実績馬
- 2400m以上でも好走歴がある持久力型
- 坂のあるコースで実績のある差し馬
🏇 阪神競馬場(コース全体の特徴)
芝1,400m (内回り)
コース構造
- スタート位置:向こう正面中ほど。スタート後すぐ緩やかな上り。
- コーナーまで:約440mで1コーナー。
- 直線距離:356m(内回り)。
- 高低差:ゴール前に約1.8mの急坂。
- 形状特徴:最初のコーナーまで短く、枠順や出遅れの影響大。
傾向と攻略ポイント
- 先行有利:コーナーまで短く内枠が位置を取りやすい。
- ペースは速くなりやすいが、下りからの加速で前が粘る展開が多い。
- スプリンター寄りのスピードタイプやダート兼用パワー型が好走しやすい。
狙い馬パターン
- 内枠 × テンの速い先行馬。
- 中山・阪神など急坂コース実績馬。
- パワー型スピード血統:ダイワメジャー/ロードカナロア/キンシャサノキセキ等。
芝2,000m(内回り)
コース構造
- スタート位置:正面スタンド前(ゴール板前)。
- 最初の坂:スタート直後に急坂を上る。
- コーナーまで:1コーナーまで約300m。
- 直線距離:473m(外回り・右回り最長)。
- 高低差:全体で1.8m、ゴール前にも急坂。
- 形状特徴:3〜4コーナーはゆったり、残り600mから下りで加速しやすい。
傾向と攻略ポイント
- 持久力型の好位差し有利:瞬発力一撃よりも長く脚を使えるタイプが好成績。
- 序盤で無理にポジションを取りに行くより、後半ロングスパートが決まりやすい。
- 重馬場になると逃げ・先行の前残り増。ペース想定は必須。
狙い馬パターン
- 中〜外枠 × 好位〜中団で運べる持久力型。
- 坂・中距離実績:中山/阪神/中京での好走歴。
- 持続力血統:ディープ系/キングカメハメハ系/欧州スタミナ系。
中京競馬場
- コース全体の高低差は3.5mあり、アップダウンが激しいコース形態。
- ゴール地点から向こう正面にかけて緩やかな登り坂。
- 向こう正面の半ばから4コーナーまでは下り坂となっており、直線に向いてすぐに高低差2mの急坂がある。
- 急坂を上り切ってからも直線が200mある。
- 独特のコース構成で、ペースの緩急に対応できる自在性が求められる。
コース別解説
新潟競馬場
- 内回りはほぼ平坦、外回りは高低差2.2mであるが、極端な起伏はない。
- 外回りの直線距離は、日本最長で659m。
- 内回りの直線距離は、359mで中山よりも長い。
- 直線が長いため、しっかりとした決め手が必要となる。
コース別解説
福島競馬場
- コース全体の高低差は、1.9mであるが起伏箇所が多い。
- コース1周するのに2度のアップダウンが組み込まれている。
- 直線の長さは292mと標準的であるが、ゴール前に緩い上り坂がある。
- 3〜4コーナーでペースアップしやすい。3コーナーをロスなく回る必要がある。
- 雨が降ったり開催後半になると馬場が荒れ、外差しが決まりやすくなる。
コース別解説
札幌競馬場
- 高低差の少ない平坦なコース。
- 洋芝仕様となっており、パワーが必要となる。
- 1周距離は1,641mあるが、直線距離は266mと短い。
- 4つのカーブが大きく緩やかのため、外を回すと距離ロスが大きくなる。
- 洋芝は耐久性が弱いため、開催が進むにつれて芝が痛みやすい。
コース別解説
小倉競馬場
- コース全体の高低差は3m、直線距離は293mあるが坂はない。
- 2コーナーに緩やかな上り坂がある。
- 3〜4コーナーにかけて下り坂となっており、逃げ先行馬の好走が目立つ。
- 雨が降ったり開催後半になると馬場が荒れ、外差しが決まりやすくなる。
コース別解説
函館競馬場
- コース全体の高低差は、3.5mと起伏が比較的大きい。
- 直線距離が262mでJRA10会場の中で1番短い。
- 洋芝仕様のため、パワーが求められる。
- 最後の直線に向けてなだらかな下りが続いているため、逃げ先行馬の好走が目立つ。
- 洋芝は耐久性が弱いため、開催が進むにつれて芝が痛みやすい。
コース別解説
京都競馬場
- 直線の長さは、内回り328m、外回り403mである。
- 向こう正面の半ばから3コーナーにかけて上り、4コーナーにかけて下る。
- 3コーナーの坂以外は、ほぼ平坦なコース形態。
- 坂の下りを利用して惰性をつけ、直線に向けるかがポイントとなる。
- 内回りは先行有利、外回りは差し追い込みが届きやすい。
まとめ
以上で全10場の解説となります。各競馬場の特徴をわかりやすくまとめました。最後まで見て頂きありがとうございました。
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